イーサリアム(ETH)の今後の値動きと見通しは?特徴や経緯も解説

「仮想通貨イーサリアム(ETH)は今から買っても遅い?」
「このまま保有しておくべき?買い時や売り時は?」

このような悩みを解決すべく、この記事では仮想通貨イーサリアム(ETH)の今後についてアプローチしていきます。

今後の動きや見通し、価格上昇が予測される今後の流れの他、イーサリアム(ETH)をもっと深く知るために、これまでの経緯や他の仮想通貨と比べての強みや特徴についても解説していきます。

イーサリアム(ETH)に関する仮想通貨特有の言語についてもわかりやすくご紹介しますので、仮想通貨についてあまり詳しくない方でも網羅的にイーサリアム(ETH)を把握していただけるかと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

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目次

イーサリアム(ETH)のチャート


イーサリアム(ETH)今後の動きと見通し

はじめに、イーサリアム(ETH)の今後の動きと見通しについてご紹介します。

イーサリアム(ETH)は2021年8月現在、最終の大型アップデートに差し掛かっています。また、イーサリアム(ETH)の市場拡大についても期待できるイベントが予測されています。

大型アップデート「ロンドン」

イーサリアム(ETH)の特徴の一つとして、アップデートが中長期型だという点が挙げられるでしょう。2020年12月1日より、イーサリアム2.0へのアップデートが開始され、2021年8月上旬の大型アップデート「ロンドン」をもって完了することが見込まれています。

のちほどイーサリアム(ETH)の経緯や特徴で詳しく解説しますが、このアップデートでの目標はコンセンサスアルゴリズムの置き換えです。イーサリアム(ETH)のコンセンサスアルゴリズム(ブロックを追加する時の合意方法)は、もともとPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用していました。PoWの問題は、二酸化炭素の排出量が膨大になることです。二酸化炭素の排出は、現在地球規模で問題視されている点です。

この問題を解決するために、PoWからPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ完全に移行することを発表し、移行のアップデートが開始されたのが2020年12月1日のことでした。

2021年8月に実施予定の大型アップデート「ロンドン」は、すでに「Ropsten」と「Goerli」というテストネット上で稼働が成功しており、このアップデートでPoWを凍結する流れとなります。

米国でのETF上場に期待

ETFとは「Exchange Traded Funds」の略称で、証券取引所に上場している投資信託のことです。投資信託とは、複数の投資家から集めたお金をひとつにまとめて、専門家が株や債券に投資する商品です。証券取引所に上場するということは、株と同じように証券取引所で取引ができることを意味します。

イーサリアムETFはすでにカナダで承認されており、今後4つのイーサリアムETFが上場する見込みとなっています。上場するということは、市場が拡大し、需要が高まるということ。上場すればイーサリアムの価値は上昇するでしょう。

アメリカ合衆国でもイーサリアムETFの承認へ期待が寄せられています。現在、一足早くビットコインETFが審査の段階に入っており、審査を通過すればアメリカ合衆国の証券取引所に上場することになります。そして、ビットコイン(BTC)の次に審査がかかると予測されているのがイーサリアムETFです。カナダでの上場の行方、アメリカ合衆国でのビットコイン(BTC)の値動きは今後チェックしておくべきニュースです。

イーサリアム(ETH)今後の価格上昇を予測

今後、イーサリアム(ETH)の価格上昇が予測できるタイミングがいつなのか・何に注目しておくべきかについて解説していきます。

仮想通貨を分析・研究する企業「MESSARI(メサーリ)」のアナリストであるライアン・ワトキンス(Ryan Watkins)氏は、将来的にイーサリアム(ETH)がビットコイン(BTC)を追い抜く可能性があると示しています。

MESSARI(メサーリ)

今後の価格上昇のキーポイントとなるのは、以下の4つとされています。

  1. DeFiの発展
  2. NFTの発展
  3. コロナ禍の金融緩和
  4. デジタル債券発行の実現

それでは詳しく見ていきましょう。

予測①DeFiの発展での価格上昇

イーサリアム(ETH)の今後に大きく影響するのが「DeFi」です。

DeFiとは

DeFiとは「Decentralized Finance」の略称で、分散型金融という意味です。金融取引には、銀行や証券取引所、保険会社など、仲介となって管理を行う機能の存在があり、仲介・管理してくれることに対して手数料を支払っています。つまり、中央に管理者がいる状態です。

DeFiは、ブロックチェーンを活用してこれらの仲介を持たずに金融取引ができるブロックチェーン上の取引所です。仲介を挟まないので取引にタイムラグが発生せず、仲介料を支払わなくて良いというメリットがあります。

銀行で新しく口座を開設するとなると、自宅や勤務先に一番近い銀行へ足を運び、申込書を書いて捺印するという手間がかかる反面、DeFiを活用すればはスマートフォンなどで口座開設ができ、入金や引き出しのたびに銀行へ行く必要なくウォレットアプリケーションで管理することができます。DeFiを活用した仮想通貨取引所をDEX(Decentralized Exchange/分散型取引所)と言います。

多くのDeFiはイーサリアムのスマートコントラクト上で構築されており、2020年にはDEXが注目を浴びました。

【DEXの例】

  • Uniswap(ユニスワップ)
  • Sushiswap(スシスワップ)
  • Compound(コンパウンド)

そして、これらのDEXの発展に伴って、イーサリアム(ETH)の価格も上昇しました。

今後もDeFiは発展が見込まれており、イーサリアム(ETH)もDeFiの影響を受けて価格の上昇を見せることに期待が寄せられています。

予測②NFTの発展での価格上昇

DeFiとともにイーサリアムの今後の動向に大きく影響するのが「NFT」です。

NFTとは

NFTとは「Non-Fungible Token」の略称で、非代替性トークンという意味です。「非代替性」というのは、代替がきかない唯一無二のトークンということ。例えば、ゲームのアイテムや絵画、楽曲などのデジタル資産に対して偽造ができない鑑定書と所有証明をつけ、ブロックチェーン上で扱うことで、信頼性と相互性を持たせることができます。

絵画や楽曲などのデジタルデータの管理は、コンテンツを提供しているサービスに依存していましたが、このNFTを利用することでデジタルデータ自体に所有者の情報を明記することができ、偽造や複製のリスクを回避することも可能になるのです。

また、NFTはゲーム分野で大きく期待されており、Aというゲームで購入したアイテムをBのゲームで使用する、といったワクワクするような可能性を秘めています。

多くのNFTはイーサリアム(ETH)のブロックチェーンを利用して取引されています。NFTはこれからますます発展していくことが見込まれていますので、NFTの発展はイーサリアム(ETH)の価格上昇に大きく影響されると予測されるでしょう。

予測③コロナ禍の金融緩和での価格上昇

新型コロナウイルスの影響で、2020年より世界各国で金融緩和の動きが見られます。コロナ禍における金融緩和とは、日本銀行が国債を上限なく買い入れを行い資金を供給していくことに加え、コロナ禍で影響を受けている企業などに対する支援を継続する施策です。

ワクチン接種も進み今後インフレが警戒されていますが、2020年〜2021年と相場が急落することなく、旅行などに回らなかったお金が仮想通貨を含めた投資に流れている動向が見られます。今後、緊急緩和の出口戦略であるテーパリング(徐々に資金の買い入れを少なくしていくこと)を実施する予定です。金融緩和の縮小によって仮想通貨の全体の価格が下落する見込みもありますが、上昇するにしても下落するにしても、投資家が運用先をどこにするかという動きがイーサリアム(ETH)の価格変動にも影響するでしょう。

テーパリングは年内にも開始されると予想されているため、各国の要人や投資家のSNSなどでの発信に注目です。

予測④デジタル債発行の実現で価格上昇

デジタル債とは、債券発行をデジタル化することです。デジタル債はスマートコントラクトの技術を組み込んで運用され、これまで複雑だった諸々の管理(所有者、権利所在、金額、日付etc)の共有がしやすくなり、取引に対して条件をつけることで取引が自動で行われるといったメリットがあります。

2021年4月、欧州投資銀行(EIB)がイーサリアム上でデジタル債の発行を実施することを発表しました。この発表を受けて仮想通貨イーサは最高値を記録。

今後も投資銀行でデジタル債を発行する可能性は十分考えられ、同じく価格の上昇を見せる可能性があります。

イーサリアム(ETH)これまでの動き

イーサリアム(ETH)の今後を見ていく上で、これまでの動きの把握も欠かせません。

イーサリアム(ETH)誕生からの価格変動や知っておくべきイベント、事件などをご紹介します。

【2013年】イーサリアム(ETH)の誕生

イーサリアム(ETH)の開発者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏は、2011年にビットコイン(BTC)の存在を知り、仮想通貨へ関心を持つようになりました。2012年には仮想通貨雑誌「Bitcoin Magazine(ビットコインマガジン)」を立ち上げました。

2013年に入ると、いよいよイーサリアム(ETH)の構想が発表されます。

【2014年】仮想通貨イーサのトークンセール

2014年7月、資金調達のために仮想通貨イーサとビットコイン(BTC)を交換する形で初のトークンセールが実施されます。約6,000万ETHがセールされ、約32,000BTCもの資金を集めました。

【2015年】最初のβ版「フロンティア」がリリース

2015年7月30日、いよいよイーサリアム(ETH)で最初のブロックが生成され、マイニングが開始されます。最初のリリースは開発者向けである「フロンティア」です。公開されてまもなく、さまざまなプロジェクトの立ち上げもありました。

【2016年】「ホームステッド」へアップグレード

2016年3月14日、イーサリアム(ETH)の安定性が確認され、開発第二段階の「ホームステッド」へのアップグレードが実施されました。

【2016年6月】「THE DAO」事件

2016年6月、仮想通貨業界では有名な「THE DAO」事件が発生してしまいます。

「THE DAO」とは、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトを利用して資産運用を行うベンチャーファンドの立ち上げを目指したプロジェクトのことです。当初、資金として当時約150億円分の資金を集めることができました。

しかし、「THE DAO」のバグを見つけたハッカーにより、資金の約3分の1、当時約50億円相当のイーサが盗まれてしまったのです。イーサリアム(ETH)に欠陥があったわけではありませんが、イーサリアム(ETH)のプラットフォームを利用していることもあり、イーサ自体も下落する自体に陥ってしまいました。

【2017年9月】ハードフォーク「ビザンチウム」が実施

「THE DAO」事件で被害を受けた参加者を救うため、ハードフォーク「ビザンチウム」を実施することになります。

ハードフォークとは

ハードフォークとは、これまでのプラットフォームとは別の仕様を持った新しいプラットフォームを分岐させることです。仮想通貨自体も分裂し、新通貨が発行されます。

ビザンチウムは2017年9月に予定通り実施され、「THE DAO」事件の被害者を救い出すことに成功し、新しく通貨を発行し始めます。通常、ハードフォークの前後には通貨の値動きが見られるものですが、この時は大きな値動きを見せませんでした。

ところが2017年11月にかけて価格が上昇、上旬には1ETH4万円台に、下旬には5万円台、12月中旬には8万円台、下旬には9万円台に突入しました。

【2018年1月】価格が暴騰

2018年に入っても価格の高騰は止まらず、1月にはなんと1ETH16万円台まで暴騰します。

【2018年2〜3月】価格が大暴落

1月の暴騰から一転、11万円台まで下落します。これは仮想通貨全体に見られる動きで、ぐっと上昇を見せたあとは下落するという状況がありました。

追い討ちをかけるように、3月に実施されたG20で仮想通貨に対する規制について話し合いが行われ、仮想通貨全体の相場が下落していきます。4万円台まで暴落する結果となりました。

【2018年4月】EIPの開示で字回復

この下落を食い止めるため、EIP1011(イーサリアム改善案)でコンセンサスアルゴリズムの変更を開示することとなります。これまでのPoW(プルーフ・オブ・ワーク)から、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ移行することを発表したのです。このプロジェクトは「キャスパー」と呼ばれました。

PoWは通貨をマイニングする時に多くの電力を消費する点が、かねてより問題視されていました。2015年の国連サミットにおいて決定された2030年を年限とする国際目標「SDGs」が注目されており、環境を配慮したイーサリアム(ETH)の動きが評価され、V字回復を見せました。

【2019年】1日あたりの決済額がビットコイン(BTC)を上回る

2019年に入ると、1日あたりの決済額が約25億ドルまで増え、ビットコイン(BTC)を上回ります。

【2020年】価格が右肩上がりで上昇

2020年に入っても価格は順調に上昇し、大きな変動を見せることなく右肩上がりの状態が続きます。

【2021年】下落・上昇を続ける

2021年に入ってイギリスで仮想通貨の監視や規制強化の流れが強まります。
仮想通貨全体の価格が急激な下落を見せ、1月11日にはイギリスの金融規制当局が以下の発表を行いました。

「ビットコインなどの暗号通貨(仮想通貨)に投資している人は、全てを失う覚悟をしておくべきだ」

これまで上昇を続けていたこともあり、その反発から下落幅は大きなものとなりました。5月には一時期最高値を叩き出したものの、5月には中国での規制強化や、電気自動車企業テスラの共同創設者で投資家のイーロンマスク(Elon Reeve Musk)氏による「私の意見を言わせてもらうと、テスラの株価は高すぎる」というツイートがあったこともあり、仮想通貨全体が下落状況を見せ、その後も上昇や下落を見せている状態が続いています。

イーサリアム(ETH)6つの特徴

イーサリアム(ETH)が他の仮想通貨と比べて強みとしている特徴について解説します。これからイーサリアム(ETH)の取引を検討している人は、ぜひチェックしておいてください。

  1. 独自のスマートコントラクト
  2. 自立分散型アプリケーション(DApps)
  3. コンセンサスアルゴリズムにPoSを採用
  4. イーサリアム企業連合(EEA)のバックアップ
  5. 発行上限と半減期が設けられていない
  6. ICOに応用可能

それでは詳しく見ていきましょう。

特徴①独自のスマートコントラクト

イーサリアム(ETH)と言えば、スマートコントラクトなくしては語れません。

スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上に条件などを書き込むことで、その条件を満たした時に自動で取引を実行できる機能です。毎月決まった日にちにお金を振り込む時、「毎月○日10,000円を○○へ振り込む」という設定を利用している人も多いかと思いますが、これを銀行という管理者不在で行えるようになったのが、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトなのです。

Aさんの通貨とBさんの通貨を交換するという約束があったとします。しかし、この約束というのは、仮にAさんが先にBさんへ送金したあと、Bさんから送金が実行されないといったリスクも伴います。

これをイーサリアム(ETH)のスマートコントラクト上で実行する時、以下のような条件を書き込んで自動取引を実施することで、裏切りのリスクを回避できるのです。

条件①AさんがBさんへ送金する

条件②BさんがAさんへ送金する

やりとりが複数になる場合、あらかじめ条件さえ入力しておけば自動で取引を実行してくれるわけですので、格段に生産性がアップしますし、ミスも少なくなります。

身近な例で言うと、私たちがネットで買い物をする時、売り手と買い手の間に管理をする仲介業者が入りますよね。売り手と買い手が直接やりとりすると「お金を払ったのに商品が届かない」「商品を送ったのにお金が振り込まれない」といった約束の不履行が発生してしまうリスクがあり、仲介業者はこれを防ぎ、解決する役割を果たしています。

ところが、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトを活用すれば、

条件①Aさんがお金を払う

条件②Bさんが商品を準備する

この条件をクリアしなければ取引が成立しないため、約束が不履行にならないという安心感と、契約内容を第三者が改ざんできないという信頼性を得られます。また、仲介業者が入らない分、売り手も買い手も手数料にかかるコストも削減できるのです。

このように、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトは、お金のやりとりだけでなく商品の売買や不動産の取引などに活用され、今後も発展していくことが見込まれています。

特徴②自律分散型アプリケーション(DApps)

分散型アプリケーション(DApps/ダップス)とは、中央に管理者のない自律したアプリケーションのことです。分散型アプリケーションを活用したものには、ゲームやデジタルID、予測市場などがありますが、とりわけゲームとの相性がよく、ゲーム内で唯一無二のキャラクターを作成・育成したり、販売したりできます。

自律分散型アプリケーションの基盤として主流になっているのが、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトです。

この技術を活用した、いわゆるDAppsゲームの先駆けとなったのが「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」です。ちなみにDAppsゲームはブロックチェーンゲームとも呼ばれています。

CryptoKitties(クリプトキティーズ)

クリプトキティーズでは、ゲーム内でオリジナルの猫を育成し、育成した猫を販売したりレンタルに出すことで仮想通貨イーサを得ることができます。

今はまだ馴染みのないDAppsゲーム市場ですが、2020年にはスクウェア・エニックスからDAppsゲームへの可能性について言及がありました。今後、続々と大手ゲーム会社の参入があるかもしれません。

そうなると、ますますイーサリアム(ETH)の発展が期待されますね。

特徴③コンセンサスアルゴリズムにPoSを採用

コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックチェーン上にブロックを追加する時の合意方法のことです。

先ほどもご紹介した通り、イーサリアム(ETH)のコンセンサスアルゴリズムはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用していましたが、2021年8月にPoS(プルーフ・オブ・ステーク)への移行が完了となります。

PoSは、保有している期間を優先して報酬が得られる仕組みです。銀行にお金を預けていると、金利が上乗せされる、というイメージです。

今後イーサリアム(ETH)では、最低32イーサを保有してイーサリアム(ETH)のネットワークに参加していれば、年率数%分の報酬が上乗せされる仕組みとなります。これまでは、ステーキング(保有)ではなくワーキング(計算)を優先されていたため、コンピューターの性能がとても重要でした。つまり、公正であるべきブロックチェーンのはずが、性能の良いコンピューターを持っていなければ発言権がないことを意味します。

イーサリアム(ETH)のPoSへの移行が完了することで、さらなる需要の高まりが見込めるでしょう。

特徴④イーサリアム企業連合(EEA)のバックアップ

イーサリアム企業連合(EEA)とは「​​Enterprise Ethereum Alliance」の略称で、イーサリアム(ETH)を企業で活用するために作られた組織です。

​​Enterprise Ethereum Alliance

【イーサリアム企業連合(EEA)参加企業例】

  • 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • トヨタ・リサーチ・インスティテュート
  • KDDI株式会社
  • 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
  • マイクロソフト
  • インテル
  • アクセンチュア
  • CME Group
  • JPモルガン
  • ING

引用:https://entethalliance.org/eea-members/

イーサリアム(ETH)での全ての取引は、参加者全員にオープンとなります。そのため、顧客向けの製品とは相性が良いものの、企業向けの製品とは相性が悪いとされているのです。

そこで、このような問題を解決するために立ち上がったのがイーサリアム企業連合(EEA)です。現在500社以上の企業が参加をしています。

言い換えれば、イーサリアム(ETH)にはこのような数々の大企業がバックについているということです。これは他の仮想通貨にはない強みだと言えるでしょう。

特徴⑤発行上限と半減期が設けられていない

多くの仮想通貨には発行上限が設定されています。例えばビットコイン(BTC)の発行上限は2,100万枚です。

発行上限を設けている理由は、市場に通貨が溢れてしまうことで価値が下がることを回避するためです。インフレ状態のことを指します。希少価値を維持するために行われるのが「半減期」と呼ばれる施策です。

ビットコイン(BTC)はゴールドをモデルに作られているのですが、地球で眠っているゴールドは数に限りがあるため、年々採掘量が減っていき、どんどんその価値が高まっていきます。希少価値が高いということです。このような希少価値の付け方をモデルにし、ビットコイン(BTC)は約4年に1度のペースで発行数を半分にし、価値を下げないようにしているのです。

対してイーサリアム(ETH)では、ビットコイン(BTC)のように発行上限も半減期も設けていません。イーサリアム(ETH)の開発者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏は、発行上限数を設けなかった理由は特にないと答えていますが、それでも現在は安定した供給量を維持できています。

今後、発行上限を設定するアップデートが実施されないとも言い切れませんが、他の多くの仮想通貨と差別化されるポイントの一つです。

特徴⑥ICOに応用可能

ICOとは「Initial Coin Offering」の略称で、仮想通貨を新規発行することで資金調達する方法です。本来、企業が資金調達するためには株式へ上場するのですが、上場するには複雑な条件をクリアしていく必要がありますが、ICOはスタートアップ企業や小さな組織団体でも活用できるというメリットがあります。

イーサリアム(ETH)の技術は、このICOにも活用することができます。イーサリアム(ETH)では「ERC20」という独自のトークンを標準規格として提供しています。これをベースにトークンを発行させられることができるため、手間を最小限に抑えてICOへ参入できるようになりました。

イーサリアム(ETH)を購入できる取引所

イーサリアム(ETH)は、どの仮想通貨取引所でも取り扱いができる通貨です。

【イーサリアム(ETH)を購入できる国内取引所例】

  • CoinCheck(コインチェック)
  • DMM Bitcoin(DMMビットコイン)
  • GMOコイン
  • 楽天ウォレット

【まとめ】イーサリアム(ETH)は強気が優勢

イーサリアム(ETH)の今後の動きや見通し、価格上昇の予測、これまでの経緯、特徴について詳しくご紹介しました。

仮想通貨への規制が強まる一方、イーサリアム(ETH)の技術を活用したプロジェクトが続々と進行しています。下落と上昇を繰り返す相場が続いていますが、相場では強気シグナルが優勢となっています。

8月の大型アップデートによる影響や、Defi、NFT、ICOの発展についても期待が寄せられます。今後も各方面の発言に注目すべきでしょう。

執筆者 西村大樹