「LINEの仮想通貨が気になっている」
「仮想通貨のリンク(LINK/LN)っていつが買い時なの?」
仮想通貨リンク(LINK/LN)は、モバイルメッセンジャーアプリケーション「LINE」を提供するLINE株式会社が開発しているブロックチェーンの独自トークンです。
2021年に入りようやく価格上昇が見られるものの、まだ開発段階の途中ということもあり知名度は低く、「LINEって仮想通貨出しているの?」と驚いている人も多いかと思います。
今後、さまざまなサービスの開発と提供が進む見込みですので、需要が高まる前の今が買い時かもしれません。
ここでは、そんなLINE社の仮想通貨「リンク(LINK/LN)」について、特徴やこれまでの動き、今後の動きと見通し、価格上昇予測、購入できる取引所について解説します。
これからリンク(LINK/LN)の取引を検討している人は、ぜひ参考にご覧ください。
目次
仮想通貨リンク(LINK/LN)3つの特徴
仮想通貨リンク(LINK/LN)は、LINE社が開発する独自のブロックチェーンプラットフォーム「LINE」ブロックチェーン上での独自トークンです。発行はLINE社の傘下に作られたLINE TECH PLUS PTE. LTD.(シンガポール/略称「LTP」)が行っています。
リンク(LINK/LN)はLINE社のサービス成長に貢献したLINEユーザーへ利益を還元する目的で開発されました。
発行上限数は10億LINKに設定されており、うち8億LINKがLINEユーザーへのインセンティブとして、残り2億LINKはリザーブとしてLTP社が管理します。リンク(LINK/LN)の発行量やユーザーへの配賦状況などは「LINE Blockchain Explorer(旧名称:LINK SCAN)」にて公開されています。
仮想通貨リンク(LINK/LN)で期待すべきポイントは、ブロックチェーンを活用した身近なサービスと、そのサービス利用におけるインセンティブだと言えるでしょう。
そこで、以下の3つの特徴をピックアップしました。
- LINEトークンエコノミー
- LINEブロックチェーン
- LINKリワード
それぞれ詳しく解説していきます。
特徴①LINEブロックチェーン
LINEブロックチェーンとは、仮想通貨「リンク(LINK/LN)」や、後述する「LINEトークンエコノミー」に基盤となるLINE独自のプラットフォームです。世界中の人と人・人と情報・人とサービスの距離を縮めることをミッションとし、毎日の生活に根付いたブロックチェーンを目指しています。
参考:「LINE Blockchain」
仮想通貨やブロックチェーンはまだまだ一部の投資家の間だけの存在ですが、LINEブロックチェーンは実用的なシーンでの利用を目指して開発が進められており、すでにいくつかのサービスはローンチされ、我々も利用ができるようになっています。
特徴②LINEトークンエコノミー
画像引用:https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2020/3340
「LINEトークンエコノミー」とは、サービスの提供側(LINE社・LVC社・LTP社)とLINEユーザーが共にサービスを作り上げていくという関係性の構築(LINEブロックチェーンエコシステム)を目指したプロジェクトの名前です。簡単に説明すると、LINE仮想通貨経済圏の発展を目指しています。
エコシステムについは、楽天をイメージするとわかりやすいかと思います。楽天グループ株式会社では、Eコマースの楽天市場をはじめ、生活に根付いた70以上のサービスを提供しています。楽天のサービスを利用することで得た楽天スーパーポイントは、それらのサービスの利用時に現金の代わりとして使うことができたり、また、現金などに還元できるシステムがあります。
このように、生活を幅広くカバーするサービスを複数運営することで、ユーザーが何度もサービスを利用・回遊することを目的とし、自然界の生態系になぞらえて「エコシステム」と呼んでいます。
わかりやすく言えば、楽天でいう「楽天スーパーポイント」が、LINE社の仮想通貨「リンク(LINK/LN)」なのです。
異なる点として、リンク(LINK/LN)は価値をサービス提供者が操作することのできないブロックチェーン上で発行されている仮想通貨だということ。利益を目的とした投資としても利用可能です。
私たちは、インターネットを通じてさまざまなコンテンツを無料で得られるようになり、提供できるようになりました。しかし、無料でコンテンツを享受・発信できる利便性の裏には、良質なコンテンツを発信したところで適切な報酬が得られないケースも多く存在します。
LINEトークンエコノミーでは、LINEブロックチェーン上にDAppsを開発・提供できる環境を整え、そこで貢献してくれたユーザーに対して適切なインセンティブを発生することを目指しているのです。
特徴③LINKリワード
LINKリワードとは「LINK Rewards Program」と呼ばれるプログラムに加盟しているサービスを利用し、ある一定の条件をクリアした時に貰えるトークンです。リンク(LINK/LN)へ変換することが可能です。現在は「LINE Pay」「LINE証券」「LINEスコア」が加盟しており、LINE Payを導入しているお店で買い物や飲食をすることでLINKリワードに還元を受けられ、リンク(LINK/LN)に交換できます。
交換したリンク(LINK/LN)は、取引所で投資することもできますし、現金へ還元することも可能。さらに、LINE Payにチャージして買い物などで使用もできます。LINE Payはすでに多くのお店で導入されているので、これまで仮想通貨自体に馴染みがなかった層にも仮想通貨を拡大できる可能性を大いに秘めていることがわかりますね。
また、2021年8月現在LINE Payでは下記のキャンペーンが実施されています。
【キャンペーン内容】
マイナポイント申込みをしてLINE Payで支払い
【特典】
①マイナポイント上限5,000円分のLINEポイント付与
②LINE Pay特典1,000円分のLINKリワード付与
【期間】
2021年4月1日(木)〜9月30日(木)
参考:「LINE Pay」
「仮想通貨に興味があるけど、始め方がわからない」
「仮想通貨って何か怖い…」
というようなイメージを持たれている方は、こういったキャンペーンを利用してみるのも良いかもしれません。
LINKリワード普及のため、今後もLINKリワード付与キャンペーンは出てくる可能性が高いと思われます。
最新情報は各種キャンペーン公式サイトからチェックしてください。
仮想通貨リンク(LINK/LN)これまでの動き
次に、仮想通貨リンク(LINK/LN)をもっとよく知るために、新規公開からこれまでの動きについてご紹介します。2021年に入ってからの価格高騰の理由も詳しく解説します。
【2018年】新規公開される
リンク(LINK/LN)は2018年8月に新規発行開始、同年10月からは日本を除いたグローバル向け仮想通貨取引所「BITFRONT」(旧「BITBOX」)で上場を開始。2020年8月6日、LINE社のグループ会社であるLVC株式会社(東京都品川区)が運営する国内の仮想通貨取引所「BITMAX」にて上場を果たします。
上記のチャートの通り、上場からしばらくは大きな値動きを見せることなく横ばいが続きます。
参考:LINEの独自暗号通貨「LINK」、日本上場 本日よりBITMAXにて取扱い開始
CoinMarketCap
【2021年】価格上昇開始
2021年に入り、価格が上昇し始めます。
4月2日には35,863円の最高値へ高騰、1月の始値が約1,500円だったので約23倍です。この後、調整のために下落を見せ、2021年8月現在は9,000円前後で推移しています。
【2021年3月】「THETA.tv」のリリースを発表
2021年3月から5月初旬までに見せた高騰の要因となった一つが、「THETA.tv(シータティービー)」のリリースを発表したことです。
「THETA.tv」とは、「Theta Network(シータネットワーク)」というブロックチェーンを活用した、主にゲーム配信などを行う動画ストリーミングサービスのことで、活動の報酬として「TFUEL(Theta Fuel/シータフューエル)」という独自トークンを貰える仕組みを持ちます。
「THETA.tv」は仮想通貨の規制が厳しい日本では利用できなかったのですが、LINE社のグループ会社であるLVC株式会社と2020年9月に業務提携を結んだことにより、LINEブロックチェーン上で国内向けのサービスを展開できるようになりました。すでに日本国内でダウンロード及び利用が可能となっています。
日本では聞き慣れないTheta Network(シータネットワーク)ですが、海外ではLINEよりも知名度が高く、2021年8月現在で時価総額ランキング20位に位置しています。
このような海外トップレベルの分散型動画サイトを運営する企業と連携し、具体的なサービスを発表・ローンチしたことで、投資家の注目が集まったと言えるでしょう。
「THETA.tv」
仮想通貨リンク(LINK/LN)今後の動きと見通し
勢いが出始めつつあるリンク(LINK/LN)ですが、今後の動きと見通しをチェックしておきましょう。
①DAppsの開発・提供
LINEブロックチェーン上では、さまざまなDApps(ダップス)の開発が進行しています。今後、リンク(LINK/LN)は投資だけでなく、あらゆる使い方ができるようになる予定です。
DAppsとは
DAppsとは「Decentralized Applications」の略称で、分散型アプリケーションと呼ばれています。
DAppsには、
- ブロックチェーン技術を使用している
- 中央にコントロールを行う管理者を持たず自律している
- 独自トークンの発行とトークンの受け渡しができる仕組みを持つ
- アプリケーションをアップデートする時はユーザーからの合意が必要
という特徴があり、特にゲームとの相性が良いことからDAppsゲームというジャンルが2019年頃から注目され始めました。ブロックチェーンゲームと呼ばれることもあります。
LINEでも2018年9月に下記の5つのDAppsのリリースを公開し続々とローンチしました。
- 知識共有プラットフォーム「Wizball」→サービス終了
- 未来予想プラットフォーム「4CAST」→サービス終了
- ロケーションSNSプラットフォーム「LINE STEP」→サービス終了
- 商品レビュープラットフォーム「Pasha」→提供中だが報酬制度停止
※Twitterでは開発段階と公式が発表
(https://twitter.com/line_pasha) - グルメレビュープラットフォーム「TAPAS」→「LINE CONOMI」という名称でローンチ
※ブロックチェーン技術は採用せず
残念ながらすでに「Wizball」「4CAST」「LINE STEP」が提供終了、「Pasha」が提供は続いているもののマスター報酬制度を一時停止(開発途中とのこと)、「TAPAS」がブロックチェーン技術を採用しない別のサービスとしてローンチされています。
これらのDAppsaはLINEブロックチェーンをサービス提供に重きを置いたプロジェクトでしたが、これらのサービスが相次いで終了した理由は、LINE社がサービスよりも金融に方針転換することが決まったからです。
2020年には上場が実施され、価格も順調に伸びてきているため、今後またDAppsジャンルでのサービス展開が期待されています。
②NFTの開発・提供
2021年7月27日、LINE社のグループ会社であるLVC社とヤフー社が二次流通市場拡大に向けNFT事業の領域で連携することを発表しました。2021年冬頃からヤフオク!にてLINEブロックチェーンを基盤としたNFTアイテムの取引が開始される予定です。
NFTとは
NFTとは「Non-Fungible Token」の略称で、非代替性トークンと呼ばれています。絵画や楽曲といった替えがきかない唯一無二のデジタル資産に価値を持たせることを目的とし、これらのデジタル資産をブロックチェーン上で扱うことで所有者や日付などの情報を書き込み、偽造や改ざんができないようにしたものです。デジタル資産そのものがトークンになるということです。
これまでデジタル資産というのは、それらを取り扱っている仲介サービスが管理することが一般的でした。NFTはデータそのものに鑑定書をつけることができるので、不正な流出や取引のリスクを回避できるという特徴を持ちます。
NFTの技術はゲーム分野で特に注目されており、ゲーム内で育成したキャラクターや作成したアイテムを販売できるようになる他、Aというゲームで育成したキャラクターをBというゲームで支えるようになるなどの相互運用を可能にします。
NFTに興味を持つ人々は多いものの「参加するハードルが高過ぎる」という理由から、まだ利用者が多くないのが現状ですが、ヤフオク!でNFTの売買が正式ローンチされると、利用者が急増する可能性もありますね。
③新規取引所上場への期待
現在、リンク(LINK/LN)は2つの仮想通貨取引所にしか上場していません。国内で利用するには、LINE社が運営する「LINE BITMAX」のみとなります。
【仮想通貨リンク(LINK/LN)を購入できる取引所】
- LINE BITMAX(国内取引所)
- BITFRONT(海外取引所)
「LINE BITMAX」を利用するメリットは、LINEのアカウントと紐づけて登録ができることでしょう。口座開設時の本人確認はLINE Payと連携して完了するため、すでにLINE Payを利用している人はスムーズにリンク(LINK/LN)の取引を開始します。
今後リンク(LINK/LN)の利用シーンが広がり、需要が高まっていけば上記2つの取引所以外への新規上場も十分考えられます。
仮想通貨は上場のタイミング価格が変動する傾向がありますので、今後の動きに注目です。
仮想通貨リンク(LINK/LN)今後の価格上昇を裏付けるポイント
最後に、仮想通貨リンク(LINK/LN)が今後価格上昇に期待できる裏付けポイントをご紹介します。
①LINEユーザーは2億人以上
リンク(LINK/LN)の強みは、「LINE」というバックボーンが後ろにあることでしょう。
現在、LINEは世界で2億人以上のユーザーがいます。日本特有のアプリだと思われがちですが、日本以外にもタイやインドネシア、台湾といったアジア諸国で利用されています。
「LINEが仮想通貨を発行している」「ブロックチェーンのプロジェクト開発を行っている」ということ自体知らないユーザーがまだまだ多く、実生活に根付いたDAppsも出来上がっていないことから、直近で価格が高騰することは期待できないかもしれません。しかし、今後、DApps及びNFT事業が展開していくつれて、徐々に利用者が増えていくことは予測できるでしょう。
リンク(LINK/LN)への評価が上がれば、価格の上昇が見込めるのではないでしょうか。
②Yahoo!との経営統合
ヤフオク!とのNFT事業で連携が発表されましたが、2021年3月1日にはすでにヤフー社を傘下に持つZホールディングス株式会社と経営統合が完了しています。
Zホールディングスには、ヤフー社の他にもPayPay銀行株式会社や株式会社出前館、株式会社ZOZOなどをグループ会社に持ちますので、今後お互いのサービスが連携することでユーザーの増加も期待されています。いよいよLINEトークンエコノミーの実態が見え始めてくるでしょう。
エコシステムの拡大につれて、価格へも影響していくことが予想されます。
【まとめ】仮想通貨リンク(LINK/LN)は今後の盛り上がりに期待
LINEの仮想通貨リンク(LINK/LN)について解説しました。
リンク(LINK/LN)は2021年8月時点で時価総額5205位です。いわゆる「草コイン」と呼ばれるポジションにいるにもかかわらず、2021年に入って急激な価格上昇を見せたことで、投資家の間で注目が集まりました。ヤフオク!でのNFTアイテム取引開始もメディアに取り上げられることとなり、少しずつ関心が寄せられている段階です。また、国内外にある生活に根付いた企業との連携も進み、LINEのエコシステム形成に向け現実味を帯びてきていますね。
リンク(LINK/LN)は現在調整で落ち着きを見せていますが、価格上昇への強気を見せる傾向もあります。今後もLINE傘下の情報には注目です。
執筆者 西村大樹