「どうして仮想通貨の値段は上がるの?」
漠然とそんな疑問を感じたことはないでしょうか。仮想通貨は実際に支払いに使えるわけでもなく、手元に存在もしないのに高い価値がついています。ビットコインに至っては1ビットコイン1,000万円以上しますし、イーサリアムも数十万円の価値が付いています。
これって改めて考えてみるととても不思議なことですよね?そこで今回は仮想通貨が上がる理由を初心者にもわかりやすいように解説します。
是非お付き合いください。
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仮想通貨の価値が上昇する理由
仮想通貨の価値が急速に上昇する理由は多岐にわたります。これらの要因は、技術的進歩、市場の需要と供給、規制環境、そして一般的な経済的要因などによって大きく変化します。
詳しく見ていきましょう。
技術革新と採用拡大
仮想通貨の技術であるブロックチェーンは、分散型台帳技術として急速に進化しています。ブロックチェーンの利点は、信頼性、透明性、セキュリティ、および効率性の向上です。これにより、多くの人々がブロックチェーン技術を採用し、その結果として関連する仮想通貨の価値が上昇します。
補足:分散型台帳技術とは
分散型台帳技術とは、ブロックチェーン技術の基盤となる概念です。ブロックチェーンはこの技術をベースに利用方法を拡張したり、ネットワークを構築したりします。
従来の情報管理システムの仕組みでは、データを一局にまとめる中央集権型の台帳を利用していましたが、分散型台帳はネットワーク上の多数のコンピューターによって管理されます。
これによりデータの改ざんに強くセキュリティ性能の高いネットワークが構築されています。
分散型台帳の特徴を簡単にまとめると次の通り。
- 分散性: 分散型台帳は、複数のノード(ネットワーク内のコンピューター)によって管理。情報はネットワーク全体に分散され、中央集権型のシステムに比べて単一の管理者や中央機関に依存しません。
- 透明性と信頼性:分散型台帳は、ブロックチェーン上のすべての取引や情報がネットワークによって共有されます。これにより、データの透明性が向上し、不正な変更や改ざんが困難になります。また、信頼性が高まります。
- 改ざん防止:ブロックチェーンの仕組みにより、過去の取引やデータは不可逆的に記録されます。新しい情報はブロックとして追加され、一度記録された情報は改ざんができません。このため、分散型台帳は改ざんや不正アクセスからデータを保護することができます。
- 高いセキュリティ:分散型台帳は、暗号学的な手法や合意形成アルゴリズムによってセキュリティを確保します。これにより、データの保護が強化され、外部からの不正アクセスや攻撃からシステムを守ることができます。
- 改ざんの防止:ブロックチェーンの仕組みにより、過去の取引やデータは不可逆的に記録されます。新しい情報はブロックとして追加され、一度記録された情報は改ざんができません。このため、分散型台帳は改ざんや不正アクセスからデータを保護することができます。
- 効率性と処理速度:分散型台帳は、ネットワーク上の複数のノードが情報を検証し、その情報の正しさを精査する必要があります。そのため、取引の承認や処理に時間がかかり、解決すべき問題点の一つとされています。しかし、最近の技術の進歩により、分散型台帳の処理速度や効率性が向上。以前に比べると格段に処理速度が速くなっています。
この様に分散型台帳はその情報管理の正確性から、金融取引、供給チェーン管理、投票システムなど、さまざまな分野で利用されています。今後も今以上に透明性、信頼性、セキュリティが向上することにより、分散型台帳技術は今後ますます重要性を増すことが期待されています。
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需要と供給のバランス
仮想通貨市場の価格変動は、他の経済活動と同様、需要と供給の法則に従います。需要が高まれば価格も上昇し、供給が不足すれば価格も上昇します。需要が増える要因としては、大手企業や機関投資家の参入、国内外での法的な認知度の向上、また、ユーザー数の増加が挙げられます。
ビットコインは大口投資家が買い占めているとのうわさも
需要が高まり価格が急騰した仮想通貨の例で言えばビットコインが有名でしょう。ビットコインは公開当初数万円という価格でしたが、多くの大口投資家が注目し、買い占めたことでその価値は何倍にも膨れました。
一説にはビットコインの全供給量の7割はこの大口投資家によって買い占められているとの噂もあり、残りの3割を大勢で取引しているために価値が高騰しているのではないかという憶測もあります。
いずれにしても需給の偏りによる価格変動は価値が高騰する上で重要なファクターといえるでしょう。
金融不安とヘッジ
世界的な金融不安や通貨の不安定性は、投資家が従来の資産から仮想通貨への移行を促すことがあります。特に、政治的な不安定性やインフレーションが高まる国々では、仮想通貨がヘッジとしての役割を果たすことがあります。
金融的な不安からエルサルバドルの法定通貨へ
金融不安で暗号資産の価値が高騰した例にはエルサルバドルの“ビットコイン法定通貨化”が挙げられます。
国民の多くが銀行口座を持っていないエルサルバドルにおいて、ビットコインの法定通貨化は、通貨の利便性を高める措置の一つでした。
ビットコインのブロックチェーンを使えば送金・支払い・通貨の保管に銀行口座が不要になるため、国民の通貨に対する利便性が飛躍的に向上。金融不安が解消したことから他国も仮想通貨の法定通貨化が始まるのでは?という期待からビットコインの価格は急上昇しました。
結果として後に続く国はなく、様々な課題も生まれてしまう結果となりましたが、仮想通貨の価値向上と新たな可能性に貢献しました。
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規制環境の変化
仮想通貨市場は、規制環境の変化にも影響を受けます。規制の緩和や法的な認知度の向上は、市場の信頼性を高め、新たな投資家や企業が参入しやすくなります。逆に、規制の厳格化や法的な不確実性は、市場に不安定性をもたらす可能性があり、仮想通貨の価格変動の大きな要因です。
当然規制が強まるとの報道がされれば、需要は落ち込み価格が低下。規制の緩和や金融政策への積極的な取り入れなど、ポジティブなニュースがあれば価格は高騰します。
一般にこのような環境変化による価格動向を“ファンダメンタルズ”といい、これらの動向を分析、価格を予想する方法をファンダメンタルズ分析と呼びます。
ファンダメンタルズ分析は仮想通貨の動向を読む上で非常に有効
取引市場が成熟していない仮想通貨市場においては、将来の価格動向を読む上でファンダメンタルズ分析は非常に重要だと言われています。
仮想通貨は日々新しい情報が更新され、その価格変動率はあらゆる金融資産を上回ります。それだけの変動率を誇る仮想通貨では、過去の価格動向から値動きを予測する“テクニカル分析”が機能しにくく、予測が困難です。
より長期的な目線での投資が必要となる仮想通貨では過去の値動きよりも、新たな情報をキャッチし、ファンダメンタルズ分析を行うことが重要になります。
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メディアやソーシャルメディアの影響
仮想通貨市場は、メディアやソーシャルメディアの影響を強く受けます。時には、好意的な報道や有力者の発言が市場の信頼感を高め、価値の上昇を促すことがあります。一方で、否定的な報道や不安材料が市場に流れれば価格は下落することもあります。
メディアの力で急騰した仮想通貨にはドージコインが有名
メディアの力で急騰した仮想通貨といえば“ドージコイン”が有名です。ドージコインはSNSでイーロンマスクが何かつぶやくことで急騰を繰り返し、イーロン銘柄などと呼ばれるようになりました。
ドージコイン自体にはこれといった大きなプロジェクトはありませんが、知名度が上がっただけで価値が急騰した仮想通貨の一つの例として挙げられます。
最近ではイーロンマスクが、“テスラ車の支払いにドージコインを利用できるようにする”と発言し価格が再び上昇。
24時間で8%以上価格が高騰しました。
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技術的な発展と改良
仮想通貨のプロジェクトは、時にはプロトコルやプラットフォームの改良を行います。これにより、より効率的でスケーラブルなネットワークが構築され、市場の信頼性が向上します。また、新たな技術的な革新が投資家の関心を引き、価値の上昇をもたらすことがあります。
バージョンアップによって再注目されたイーサリアム2.0
技術的なアップデートによって価値が向上した仮想通貨には合意レイヤ(イーサリアム2.0)が挙げられます。
当初イーサリアムは分散型金融や分散型アプリケーションのためのブロックチェーンとして登場。ブロックチェーン技術の発展に伴い、そのユースケースは多くの場面で利用されるようになりました。
一時ブームになった“NFT”もイーサリアムのブロックチェーンの仕組みを利用しています。
利便性の向上するにつれてユーザーが増加。ネットワーク上の処理(トランザクション)が増えると処理が遅延する“スケーラビリティ問題”が発生しました。
これにより取引手数料(ガス代)の高騰などユーザーにとってデメリットが大きくなり、イーサリアムは早急にこの課題を解決しなくてはいけなくなりました。
この課題を解決したのがイーサリアムの合意レイヤー(旧称イーサリアム2.0)です。
合意レイヤーはイーサリアムの承認システムをアップデートし、スケーラビリティ問題を解決。トランザクションの遅延やガス代の高騰を最小限にとどめることが可能となりました。
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【まとめ】仮想通貨が高騰する理由はさまざま
仮想通貨の価格が高騰する理由はさまざまです。人気、規制、地政学リスク、他の資産の金融不安など、要因を上げればきりがありません。
また、“それぞれの要因がどれくらいの割合で価格に影響するのか”という点についても不明瞭です。
そのため仮想通貨の将来の価格動向を予測することは非常に困難であり、一般のユーザーがその動向を完璧に当てるのは不可能といっていいでしょう。
とはいえ、仮想通貨をはじめとしたブロックチェーン技術は次世代のネットワークの中核になる技術になる可能性は非常に高いでしょう。
今後、分散型ネットワークが主流になれば、仮想通貨の利便性は飛躍的に向上します。もしかしたら将来に対する期待感が、多くの仮想通貨銘柄が上昇する理由の一番に挙げられるかもしれませんね。
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執筆者 西村大樹