仮想通貨のステーキングとは?メリット・デメリットも解説

「仮想通貨のステーキングって何?」

「ステーキングにはどんなメリットがあるの?」

この記事ではステーキングの特徴やメリット・デメリット、始め方について解説していきます。ステーキングができるオススメの取引所なども紹介していますのでぜひ参考にご覧ください。

「仮想通貨の用語が難しくてよくわからない」 「仮想通貨の用語の意味を知りたい」 仮想通貨の用語は聞きなれないものが多く、難しいと思う方も...
「仮想通貨のアービトラージって言葉をよく聞くけどよくわからない」 「仮想通貨のアービトラージで稼げるの?」 仮想通貨のアービトラージとは...

仮想通貨のステーキングとは?

仮想通貨のステーキングとは、対象の仮想通貨を保有しているだけで利益を得ることができる仕組みを指します。

ステーキングでは、仮想通貨をウォレットに入れ、ブロックチェーンのオペレーションに参加すると報酬を得られるようになっています。

これまで、仮想通貨を資産として運用するには、長期保有かアービトラージ取引(金利差や価格差を利用して利益を得ようとする取引)、もしくはタイミングを見た売買が中心でした。しかし、ステーキングによって、長期保有して資産を動かさなくても仮想通貨を増やすことができるようになりました。

このステーキングは、海外の大手仮想通貨取引所が次々とサービスを開始し、ひとつのトレンドにもなっています。

しかし、ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している通貨のみ行うことができるというように限定的な部分もあります。

そのため、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のような、PoW(Proof of Work)を採用している通貨ではステーキングはできません。

PoSとは?

プルーフ・オブ・ステーク(PoS)とは、合意形成方法(コンセンサスアルゴリズム)の1つです。

ビットコイン(BTC)などに採用されているプルーフ・オブ・ワーク(PoW)の問題点を解消するために考案されました。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)では、ブロックの作成に時間が掛かることや、マイニングの際に行われる膨大な計算により発生する電気代、マイニング専用機材の取得コストが高いことなどが問題とされていました。

これらの問題を解決するために、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)では、すでに発行されている仮想通貨の全数量に対する保有量の割合により、取引の承認作業や新しいブロックを生成する権利を獲得しやすい仕組みとなっています。

長期保有なら「bitcastle(ビットキャッスル)」がオススメ

仮想通貨取引所「bitcastle(ビットキャッスル)」なら、主要通貨ペアの取引手数料0%・バイナリーオプション搭載・ペイアウト倍率が最大2.0倍!

大半の通貨をオフラインのコールドウォレットで保管しているので、短期取引だけでなく長期取引・長期保管でも安心です。

今なら最大50$分の仮想通貨がもらえるので、この機会に登録をオススメします。

bitcastle」の登録はこちら>

ステーキングの対象通貨

ステーキングはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの有名な仮想通貨は対象ではないため、ステーキング対象の通貨が分かりにくくなっています。

BINANCE(バイナンス)やBITFINEX(ビットフィネックス)など取引所で確認もできますが、Staking Rewardsというサイトからもステーキングできる仮想通貨を探すことができます。

ステーキングが可能な仮想通貨の代表例としては以下のようなものが挙げられます。

  • カルダノ・エイダ(Cardano/ADA)
  • ポルカドット(Polkadot/DOT)
  • テゾス(Tezos/XTZ)
  • クアンタム(Qtum/QTUM)
  • コスモス(Cosmos/ATOM)
  • セントラリティ(Centrality/CENNZ)
  • アイオーエスティー(IOST/IOST)
  • オントロジー(Ontology/ONT)
  • トロン(TRON/TRX)
  • オーブス(Orbs/ORBS)
  • パレットトークン(Palette Token/PLT)
  • ミナ(MINA)
ミナ(MINA)というブロックチェーンプラットフォームや仮想通貨をご存知でしょうか。ミナ(MINA)は2021年3月にリリースされたばかりの...

ステーキングのメリット

ここでは、ステーキングにはどのようなメリットがあるのかをご紹介していきます。

保有するだけで面倒な手間がない

ステーキングでは対象となる仮想通貨を口座に保有しているだけでよく、特に何かアクションを起こさなくても報酬をもらえる可能性があります。

従来仮想通貨を増やすにためには、ビットコイン(BTC)などPoWを採用した銘柄でマイニングを行うというのが一般的でした。

そして、仮想通貨の取引で資産を増やすためには、知識を身につけなければなりません。ビットコイン(BTC)のマイニングに挑戦するにしても、計算処理を行うための設備をそろえる必要があります。

一方、ステーキングでは銘柄を保有しているだけで、継続的な報酬の可能性があるのが魅力です。

高金利のため資産を増やしやすい

ステーキングでは銀行の預金と比べて利率が高く、資産を増やしやすいのが特徴です。

日本ではほとんどの国民が預金を行っていますが、一般銀行で0.001%、ネット銀行で最大0.2%の利率です。この利率であれば銀行口座に10万円を1年間預けていても、1~200円しか資産は増えません

一方、仮想通貨のステーキングでは10万円分のテゾスを保有し続ければ年間約5,500円、エイダコインでは約7,300円も資産が増えます。

国内取引所では利率が5%程度になるように調整されていますが、銀行預金よりも利率が高く、資産を増やしやすいのです。

期間に縛りがない

期間に縛りがないこともメリットとして挙げられます。

現状、国内のステーキングサービスには、期間に縛りがありません。海外の取引所では、ある期間通貨がロックされ取り出せない「ロックステーキング」という種類があります。

期間に縛りがないことで、やめたいときにいつでもやめられるというメリットがあります。逆に期間に縛りがあると、その期間は基本的には通貨を動かすことができず、期間が経過するのを待つしかありません。

このように、期間に縛りがないと、急な出費の際にすぐに対応することができます。

ステーキングのデメリット

ステーキングには、保有するだけで面倒な手間なく通貨を増やすことができることや、高金利のため資産を増やしやすいといったメリットがありました。しかし、ステーキングはまだまだ発展途上であるためリスクが伴うのも事実です。ここでは、ステーキングのリスクについてもご紹介します。

価格変動が大きい

まず、デメリットとして挙げられるのは仮想通貨は価格変動がとても大きいということです。

価格変動がとても大きいため、ステーキングして大量に保有していても価格が激減して一向に上がらないこともあります。

このように、ステーキングしていても意味がなくなってしまうこともあるのです。

ステーキングするための設定が難しい

仮想通貨のウォレットなど、自分でステーキングするための設定が大変ということもデメリットとして挙げられます。

BINANCE(バイナンス)のように取引所がステーキングに対応している仮想通貨は、比較的楽にステーキングができますが、対応していない仮想通貨をステーキングするのは自分でステーキングの設定をしなければいけません。

仮想通貨のウォレットなどをダウンロード後、購入した仮想通貨を送金してステーキングの設定を実施するのですが、設定方法などのマニュアルは大半が英語で書かれているため、英語が苦手な人からするととても大変な作業です。

そのため、ステーキングを始めたいという方は、そのようなことも想定してステーキングを行いましょう。

利益が少額になる可能性がある

ステーキングで得られる報酬は、年利換算で3~6%程度となります。

通常の定期預金などと比較するととても高いと感じますが、仮想通貨の取引のようにハイリスクであるものの大きなリターンを得られることを考えれば少し低い印象があるのは事実です。

例えば、Coincheckでリスク(Lisk)を運用する場合、LSKの保有量が少なく報酬を受け取れる上位101位までに入ることができなければ報酬対象外となります。

以上のように、取引対象となる取引所と仮想通貨の銘柄によっては利益が少額になる、もしくは対象外となるので注意してください。

ステーキングの始め方

ここでは、ステーキングの始め方として専用ウォレットで始める方法と取引所サービスを利用する2つの方法をそれぞれ解説していきます。

専用ウォレット

仮想通貨のステーキングを行う代表的な方法としては「公式ウォレットやステーキング対応ウォレットなどに仮想通貨を移動してステーキングする」という方法が挙げられます。一般的にステーキングが可能な仮想通貨の多くでは、開発企業からステーキングに対応した公式ウォレットが無料で提供されているため、そのようなウォレットを利用することによって自分でステーキングに参加することが可能です。

仮想通貨取引所などで仮想通貨を保管している場合には、ハッキングや会社の事情などによって自分の資産を引き出すことができなくなることがありますが、公式ウォレットなどで仮想通貨を管理すれば自分自身で仮想通貨を安全に保管・管理することができるため「自分で安全に仮想通貨を保管しながら、ステーキングで増やすことができる」というメリットがあります。

「ウォレットに仮想通貨を送金する際」や「ステーキングの作業を行う際」などには多少の知識が必要ではあるものの、それらの作業はそれほど難しいものではないため、資産保護などのメリットも踏まえて考えると専用ウォレットでステーキングするという方法が仮想通貨のステーキングで最も良い手段であると考えられます。

現在では「複数の仮想通貨をまとめて管理しながらステーキングも行うことができるウォレット」なども複数リリースされているため1つのウォレットでまとめて資産を管理しながらステーキングしたいという方はそのようなウォレットを利用しても良いでしょう。ただし、そのようなウォレットの多くは公式ウォレットではない場合が多いため、利用するウォレットを選ぶ際には詐欺アプリではないか注意する必要があります。

仮想通貨取引所

仮想通貨のステーキングを行うもう1つの方法としては「仮想通貨取引所などで提供されているステーキングサービスを利用する」という方法があります。仮想通貨取引所でステーキング可能な仮想通貨の数は限られているものの、一般的な取引所のステーキングサービスは対象通貨を取引所アカウント内で保有しているだけで参加できる仕組みとなっているため、初心者でも簡単に利用できるというメリットがあります。

日本国内の仮想通貨取引所が提供しているステーキングサービスは、一般的に「最低10LSK以上保有していること」などといった条件が定められているものの、ステーキングに必要な仮想通貨の数量は少額に設定されているため、多くの方が気軽に参加できるようになっています。

このような理由から、仮想通貨の送金やステーキングの手続きなどに自信がない方は仮想通貨取引所のステーキングサービスを利用するのが良いと考えられます。しかし、国内取引所でステーキング可能な仮想通貨の種類は少なく、報酬の額も個人でステーキングするよりは少なくなってしまうため、可能なのであれば専用ウォレットを用いた個人でのステーキングを行う方が良いと考えられます。

BINANCE(バイナンス)のような海外取引所で提供されているステーキングサービスは、対応通貨の種類が多く、報酬額も高く設定されているケースもありますが、海外取引所の場合は日本語に対応していない可能性がある他、取引所内でステーキングの設定を行う必要があるため、初心者の方にはややハードルが高いものとなっています。

ステーキングができるオススメ取引所

ステーキングサービスは仮想通貨の新たな投資方法として注目を浴びています。そのため、大手取引所でも次々とステーキングサービスを始めています。

ここではステーキングサービスに参入している代表的な取引所をいくつかご紹介します。それぞれの取引所で違った特徴やメリットがあるので、ぜひ参考にしてみてください。

BINANCE

BINANCE(バイナンス)のステーキングサービスの特徴は、ステーキングプールのように仮想通貨を管理することができることです。

BINANCEのステーキングサービスの1番のメリットは手数料が無料なところで、その他にもPoS通貨を保有することができるなど他の取引所ではないBINANCEならではのメリットもあります。

扱っている通貨はEOS、Tezos(XTZ)、Cosmos(ATOM)、TRON、NEO、Algorand(ALGO)、Vechain(VET)、Ontology(ONT)、Komodo(KMD)、TROY、Fetch.ai、QTUMなどさまざまです。

BITFINEX

BITFINEX(ビットフィネックス)のステーキングサービスの特徴は、PoS系の仮想通貨を持つユーザーに対して、年10%の金利報酬が付与されるところです。

BITFINEXでは主にEOS、V.Systems、Cosmos (ATOM)、Tezos (XTZ)を取り扱っており、今後ステーキング可能な仮想通貨をさらに追加していくそうです。

Coincheck

Coincheck(コインチェック)のステーキングサービスの特徴は、一般的なステーキングサービスと違って仮想通貨ウォレットは使わずに独自の方法で投票を行います。

ちなみに日本の仮想通貨取引所でステーキングサービスを提供するのはCoincheckが初めてです。

取り扱っている仮想通貨はLSK(リスク)という仮想通貨で、この仮想通貨を銀行にお金を預けて利子を得るように仮想通貨を貯めて利益を得るという新しいタイプのステーキング サービスです。

bitFlyer

bitFlyerは100円からの少額取引が人気の取引所で、2021年2月9日から仮想通貨のステーキングに対応しています。

ステーキング対象の銘柄はCoincheckと同様のリスク(LSK)です。

12種類の通貨で100円から始められることで人気を集めていますが、ステーキングの最低保有量は1日あたり平均10LSKなので、リスクが290円台を推移する場合では約3,000円の投資が必要です。

【まとめ】仮想通貨のステーキングは初心者にオススメ

仮想通貨のステーキングではブロックチェーンに投資して報酬をもらうという仕組みでした。

ステーキングは、保有しているだけで他の面倒な手間なく高金利であるため資産を増やしやすいといったメリットがありました。一方で、ステーキングの対象となっている通貨はまだまだ限定的であったり、通貨によっては利益が少なくなる可能性もあるといったデメリットも存在しています。

仮想通貨のステーキングは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など有名な仮想通貨ではできないですが、BINANCEなどの有名な取引所では仮想通貨ステーキングのサービスを始めているため、今後はメジャーなものになっていく可能性も十分にあるでしょう。

執筆者 西村大樹