今回紹介する仮想通貨は「BTS」です。BitShares(ビットシェアーズ)は、2014年7月にアメリカの企業が、ブロックチェーン技術の非中央主権的側面をビジネスの世界に普及させることを目的として開発されました。BTSは他の仮想通貨とは異なる特徴を多く持っていることをご存知でしょうか?
この記事では、BTS(ビットシェアーズ)の特徴はもちろんのこと、今後の展開や将来性についてまとめています。
目次
BTS(ビットシェアーズ)のリアルタイムチャート
BTS(ビットシェアーズ)は分散型の金融プラットフォーム
BTS(ビットシェアーズ)は分散型の金融プラットフォームであり、BTS(ビットシェアーズ)を使ってあらゆるビジネスを運用するために作成された仮想通貨です。BTS(ビットシェアーズ)の仕組みはDAC(Distributed Autonomous Company)と呼ばれており、ブロックチェーン上に存在する分散型取引所や分散型の組織や企業を支援することができるようになっています。
また、ビットコイン(BTC)などでは、取引承認に10分程度時間がかかりますが、BTS(ビットシェアーズ)では、3秒以内に行われる仕様となっています。平均の承認時間は1.5秒以下で、この取引承認時間は仮想通貨の中でも早い時間です。
BTS(ビットシェアーズ)の特徴
BTS(ビットシェアーズ)の特徴としてあげられるのがこちらの4つです。それぞれどのような内容なのか詳しく解説していきます。
- 分散型取引所Openledger(オープンレッジャー)
- スマートコイン
- DPoS
- 紹介制度
①分散型取引所Openledger(オープンレッジャー)
BTS(ビットシェアーズ)の最大の特徴が分散型取引所Openledger(オープンレッジャー)です。
Openledgerとは、分散型取引所のことでありブロックチェーン上でBTS(ビットシェアーズ)の取引やドルなどとの交換などができる仕組みです。分散型ですので、中央に管理者がおらずbitFlyerやZaifといった取引所とは対称的な存在となっています。
中央に管理者がいないので取引所が破綻するリスクはありませんし、ハッキングのリスクもありません。人が介さないので余計な手数料も発生しません。
②スマートコイン
Openledger内には、他の通貨との交換レートが固定されているスマートコインが導入されています。スマートコインとは、BTS(ビットシェアーズ)で使用されている通貨の派生通貨であり、その価格はドル、ユーロ、円や元、ビットコインなどの法定通貨などの価値に連動します。こうした通貨をペッグ通貨と呼びます。
仮想通貨は、価格の変動が激しいため通常の決済通貨として利用するには不向きです。そのため、送金や決済を行う際はペッグ通貨の方が好んで利用されています。このような特徴があるため、BTS(ビットシェアーズ)は、国際送金などにも柔軟に対応することが可能となっています。
③DPoS
BTS(ビットシェアーズ)では、Pos(Poof of Stake)を発展させたDPoS(Delegated Proof of Stake)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
DPoSは、間接民主制のような仕組みのことで、取引を承認する者を投票で決めることができ、誰でも承認者になることができます。この仕組みを採用することで、保有量や作業量を気にすることなくマイニングすることができるため、とてもバランスの取れた方法だと言えます。
BTS(ビットシェアーズ)ではマイニングの承認者のことを「witness」、技術仕様の変更などの提案者は「committee」、機能拡張・外部アプリの開発者などを「worker」と呼びます。witnessが最も高い権限を持っているのですが、選挙投票によって解任することが可能ですので、集権的になることはありません。
④紹介制度
BTS(ビットシェアーズ)では、アフィリエイトのように、自分の紹介で友人が口座を開設すると紹介者に一定の報酬がもらえるリファーラル・リワード・プログラムがあります。ウェブ広告などではアフィリエイトは、よく知られていますが仮想通貨でこの制度を採用しているのは非常に珍しいことです。紹介制度は3段階あります。
①Basic Account
Basic Accountは、無料アカウントで口座の作成や維持を行うことができます。しかし、リファーラル・リワード・プログラムの対象にはなりません。アフィリエイトを行う必要がない方は、これを利用します。
②Annual Member
Annual Memberは、1年間で20ドルを支払って1年間リファーラル・リワード・プログラムに参加することができます。試しにリファーラル・リワード・プログラムを行なってみたい方におすすめです。
③Lifetime Member
Lifetime Memberは、100ドルを支払って永久的にリファーラル・リワード・プログラムに参加することができます。また、BTS(ビットシェアーズ)の手数料のうち、80%がキャッシュバックされます。初期費用が少々高めですが、BTS(ビットシェアーズ)を長く使いたい方におすすめです。
BTS(ビットシェアーズ)の購入方法
ここまで、BTS(ビットシェアーズ)の特徴について解説しました。いざ購入しようと思っても残念ながら現在日本の取引所で購入することはできません。購入できる仮想通貨取引所は、Binance・Poloniex・YoBitなどです。
もしくは、BTS(ビットシェアーズ)が提供している分散型取引所であるOpenledgerで購入することができます。Openledgerにビットコイン(BTC)などを送金することで売買することができます。
しかし、海外の仮想通貨取引所は日本人の取引を禁止するところが増えてきています。そのため利用する際は、日本の対応だけではなく海外の仮想通貨取引所の動きも随時確認するようにしましょう。
BTS(ビットシェアーズ)の今後の展開と将来性
気になるBTS(ビットシェアーズ)の今後の展開と将来性ですが、BTS(ビットシェアーズ)が採用している分散型取引所が今後どれくらい利用されていくかがポイントとなると言えます。まだまだ、知名度が低いため広まるには時間を要するかもしれません。
将来性は有望ですが、仮想通貨としての価値が上昇するのはまだ先になるのではないかと言われています。仮想通貨版のアフィリエイトであるリファーラル・リワード・プログラムも活用されているとは言い難く、その真価はまだ発揮されていません。
BTS(ビットシェアーズ)が日本に上場する可能性は今の所なし
日本で購入することができないBTS(ビットシェアーズ)ですが、日本の仮想通貨取引所に上場される見通しも現在のところないようです。将来的には日本でも上場されるかもしれませんが、かなり時間がかかるかもしれません。
日本に上場する前に、BTS(ビットシェアーズ)を購入しておきたい場合は、先ほど紹介した海外の取引所を利用するようにしましょう。
【まとめ】BTS(ビットシェアーズ)は独自の特徴をいくつも持っている仮想通貨
BTS(ビットシェアーズ)は、分散型取引所やスマートコイン、リファーラル・リワード・プログラムを採用するなど他の仮想通貨と異なる特徴を多く持っています。そのため、今後分散型取引所のユーザーが増加した場合、BTS(ビットシェアーズ)の価値が高騰するかもしれません。
仮想通貨は、どのタイミングで大きな値動きがあるのか予想できない部分もありますので、今後の動向を注意するようにしましょう。
執筆者 西村大樹