NEM(ネム)単独で10%高を記録!ビットコインに連動しない動きを見せた2日の市場

仮想通貨市場は10月2日、ビットコインが三角もち合い(チャートが三角形になる状態)を登っていく動きは見せたものの20時時点ではブレイクが確認されませんでした。リップルを含む多くの通貨も大きな動きが確認できない中、NEM(ネム)だけが単独で10%高を記録しています。

ネムといえば時価総額ランキングでも上位にいることで知られ、ネム自体に問題があったわけではありませんがコインチェックによる流出事件もありました。いろんな特徴を持つ銘柄ですが、今回は2日に見せた相場に関して推測も含め解説します。

10月2日の仮想通貨市場

10月2日の仮想通貨市場はビットコインがいまだに三角持ち合いを登る動きを見せますが20時時点でブレイクは確認できずに前日比でほとんど変わらない値動きとなりました。

また、リップルの国際カンファレンスSWELLが2日の未明に開催されSWELLに向けて上昇した相場ということもあって開幕前に利確の動きが相次ぎ一時は10%以上の下落を見せます。

ただ、リップルは60円台をキープし、リップルに関するプロダクトであるxRapidの商用化の発表があったことで下落前までの水準に戻っています。

しかしながら、xRapidの商用化に関してはアジア太平洋地域規制責任者でもあるSarbhai氏がすでに明らかにしていたことから相場には織り込み済みで継続した高騰にはつながりませんでした。

昨年のSWELLの際はカウントダウンによる期待感があって多くく値を上げましたが材料が出尽くした感もあり大きく売られた格好になりました。それに比べれば今回のSWELL時の高値は高水準を保っていると言えます。

昨年と今年の大きな違いは先日、仮想通貨市場を牽引してきたリップルはいまだに高騰前の7倍近い出来高を維持しています。

NEM(ネム)が独走

2日の仮想通貨市場で独走状態になたのがNEM(ネム)です。

ネムは時価総額ランキングで17位に位置する人気の高い銘柄になります。時価総額は1100億円を超える規模になります。価格を見ると何度も最低ラインに及んでいますがその都度、持ち直してきています。

2日のネムは9円台から12円を超えルところまで到達し14%を超える上昇を見せています。好転したのはこの1週間前後のネムに関するいいニュースがあったことも影響しているかもしれません。

NEM(ネム)に関する最近のニュース

2日の仮想通貨市場で一人勝ちとも言える状態になったネムですが、ここ最近の動きやニュースを振り返ってみたいと思います。

まず、9月26日に発表された世界最大規模のdAppsエコシステム「Gifto」との提携です。Giftoはイーサリアムのブロックチェーン上で稼働していますがスケーラビリティ向上とコスト削減からネムのブロックチェーンに意向を検討しているとのことです。

翌日の27日にはオーストラリアのグルメ検索や決済サービス「Liven」との提携が発表されました。Livenは独自の仮想通貨を発行して決済に使えるようになってますが最初のペアとしてネムが採用されることになり、ネムでも支払いができるようになります。

同じ27日、QUOINE社が開発を目指している仮想通貨取引プラットフォームLIQUIDでネムの取引が可能になりました。

30日には今年設立されたTimechainがネムをTimechain MetaWalletを統合し複数のウォレットとカテゴリを作って資産管理を簡素化できようにすることがわかりました。ちなみにTimechainは仮想通貨の売買や保管に役立つウォレットを作成しています。

そして10月に入り1日にネムとPortal networkがネムのブロックチェーン上に分散型ドメインネームサービスである「NEM Name Service (NNS)」を構築するため戦略的提携合意をしたことが発表されました。

以上のニュースが2日のネムの一人勝ちに貢献した要因になったのは言うまでもありません。

執筆者 西村大樹