暗号資産が暗号資産として認知されてから約4年。その知名度は一般の人にまで理られるようになりました。
ですが、暗号資産について詳しく説明できる人はそれほど多くはいないのではないでしょうか。
暗号資産はすべてビットコインであると勘違いしている人や、そもそも暗号資産についてよくわからないという人も少なくないでしょう。
“周囲が暗号資産について話している輪に何となく入って、知ったかぶりをしてしまっている”
”暗号資産についての知識を深めたいけれど難しくて何が書いてるか分からない”
思い当たるふしはありませんか?
今回はそんな方に向けて、今さら聞けない暗号資産について初心者にもわかりやすく解説します。本記事では、なるべく分かりやすさ重視で執筆している為に厳密には内容が異なる場面も存在しますが、何となく「そういう仕組みなんだ」と理解できる構成になっています。
もっと詳しく知りたい方はこれをきっかけに専門書などでさらに知識を深めていってくださいね。
暗号資産とは
暗号資産とは、ブロックチェーン技術を用いて作られ、暗号学的手法で取引の安全性や新しい通貨の発行を管理するデジタル資産です。従来の通貨と異なり、中央銀行や政府による管理や発行がなく、分散型のネットワークに基づいています。
暗号資産は、分散型台帳技術であるブロックチェーン(Blockchain)を利用して取引履歴を記録。ネットワーク上の複数のノード(端末)によって管理されます。ブロックチェーンは、トランザクションがブロックと呼ばれるデータのまとまりにまとめられ、それらのブロックが連結されてチェーンを形成します。
代表的な暗号資産としては、ビットコイン(Bitcoin)が挙げられますが、他にもイーサリアム(Ethereum)、リップル(Ripple)、ライトコイン(Litecoin)などがあります。これらの暗号資産は、ブロックチェーン技術をベースにしており、分散型の特性や匿名性、不変性などの特徴を持っています。
暗号資産は、金融の分野だけでなく、様々な産業に影響を与えるポテンシャルを持っています。例えばブロックチェーン技術を利用したゲームや、著作権が明確になったデジタル作品(NFT)の発行など、その利用先は様々です。
非常に便利であり、革新的な技術である一方で、市場の不安定性や規制の不確実性などさまざまな課題やリスクも存在します。
そのため、投資や取引を行う際にはリスク管理が重要とされ、日本では平成29年より暗号資産の取引には暗号資産取引業の登録が必要になり、令和2年からは呼称を“暗号資産”へと統一し、資産の認定と管理が行われるようになりました。
参考記事はこちら
https://bitcastle.io/column/post-20916/
用語補足:ノード
ノード(Node)とは、暗号資産やブロックチェーンネットワークにおいて重要な役割を果たすコンピュータやデバイスのことを指します。ノードは、分散型のネットワークに参加し、そのネットワーク上でブロックの作成、トランザクションの検証、情報の伝達などの機能を担います。
ノードの主な役割について簡単にまとめると以下のようになります。
ブロックの作成と検証
一部のブロックチェーンネットワークでは、ノードは新しいブロックを作成し、ネットワークに追加する役割を持ちます。また、ノードは他のノードが作成したブロックを検証し、正当性を確認します。
トランザクションの検証
ノードは、新しいトランザクションが有効であるかどうかを検証します。これには、トランザクションの署名の検証や、送信元の残高の確認などが含まれます。
送信元の残高とは、暗号資産の流れを示すものであり、銀行口座の残高とは少しイメージが異なります。
ブロックチェーンの保持と更新
ブロックチェーンネットワークに存在する各ノードは、完全なブロックチェーンのコピーを保持しており、最新の状態に更新します。これにより、ネットワーク全体が一貫性を保ち、データの改ざんや不正行為を防ぎます。
例えば、A~Dまでノードが存在した場合に、Dのノードだけが不正なブロックの情報が記録されたとします。
この時、A~Cのノードは同じブロック情報を保持している為、正しいブロック情報はA~Cのデータとし、Dの情報を否決。ブロックには正しい情報のみが記録されていきます。
この仕組みを膨大な数のノードで行うことでデータの改ざんを防ぎ、ネットワークを維持しているのがノードの役割です。
ネットワークの安定性維持
ノードは、ネットワークの安定性を維持するために必要な情報の伝達や相互接続を担います。これには、他のノードとの通信やブロックの転送などが含まれます。
ノードが増えるほど伝達経路が増えるため、ネットワークが安定し、円滑な処理が行われます。
フルノード
フルノードとは、完全なブロックチェーンのコピーを保持し、トランザクションの検証やブロックの作成・検証などのすべての機能を持つノードです。ブロックチェーンネットワークの中心的な役割を果たします。
マイニングノード(Mining Node)
マイニングノードは、新しいブロックを作成するための計算リソースを提供するノードです。主に、Proof of Work(PoW)などのアルゴリズムを使用してブロックの採掘を行います。
参考記事はこちら
軽量ノード(Lightweight Node)
軽量ノードは、完全なブロックチェーンのコピーを保持せず、一部の情報のみを保持します。これにより、リソースの消費を抑えつつ、トランザクションの検証やブロックの確認を行うことができます。
マスターノード(Masternode)
マスターノードは、特定のブロックチェーンネットワークにおいて重要な役割を果たすノードです。主に、高度な機能やサービスの提供を行うことを目的とし、一部の暗号資産ネットワークでは、マスターノードに対する報酬が提供される場合があります。
ノードはブロックチェーンネットワークの基盤を支える重要な要素であり、その役割や種類はネットワークの設計や目的に応じて異なります。
用語補足:トランザクション
トランザクションとは、暗号資産やブロックチェーンネットワークにおいて、資産の送金や取引を行うためのデータのことを指します。具体的には、送金元と送金先のアドレス、送金する量、および取引に関連するその他の情報を含みます。
簡単に言えば情報の処理がトランザクションだと思っていただければ問題ありません。
以下に、トランザクションの基本的な要素と流れを簡単に解説します
トランザクションに含まれる要素
送金元アドレス(Sender Address)
送金する側のアドレスを指します。このアドレスから資産が送られます。
送金先アドレス(Recipient Address)
資産を送る先のアドレスを指します。このアドレスに資産が受け取られます。
金額(Amount)
送金する資産の量を示します。通常、ビットコインなどの暗号資産では、数量としてその通貨の単位(トークンシンボル)が記載されます。
手数料(Fee)
トランザクションを処理するために支払う手数料です。この手数料は、ブロックチェーンネットワーク上での取引の優先度を示します。
一般には“ガス代”と呼ばれ、ネットワークの負担が増すほどガス代が高くなるスケーラビリティ問題が問題視されれることもあります。
署名(Signature)
トランザクションを行うための認証情報であり、送金元の秘密鍵によって生成されます。
トランザクションの流れ
トランザクションは以下のような流れで処理が進んでいきます。
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- STEP.01作成
- トランザクションを作成します
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- STEP.02署名
- トランザクションに署名を行います
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- STEP.03ブロードキャスト
- トランザクションをネットワークに流します
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- STEP.04検証
- トランザクションを検証します
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- STEP.05確認
- トランザクションを確認します
それぞれの項目を簡単に紹介していきましょう。
トランザクションの作成
送金者が、送金先のアドレスと送金する金額を指定してトランザクションを作成します。また、必要に応じて手数料を設定します。
トランザクションの署名
送金者は、自身の秘密鍵を使用してトランザクションを署名します。これにより、トランザクションの正当性が証明されます。
トランザクションのブロードキャスト
送金者が署名済みのトランザクションをネットワークに送信します。このトランザクションは、ネットワークのノードによって検証され、ブロックに含まれるための準備が進められます。
トランザクションの検証
ネットワーク上の各ノードは、受け取ったトランザクションが正当であるかどうかを検証します。これには、署名の検証や残高の確認などが含まれます。
トランザクションの確認
ブロックに含まれたトランザクションは、ブロックチェーン上に確定されます。この後、送金先のアドレスに資産が受け取られます。
ブロックチェーンとは
暗号資産とセットになってよく聞く言葉に、ブロックチェーンがあります。ブロックチェーンとは、暗号資産を支える技術のことであり、暗号資産そのものではありません。
ビットコインを例にすると、ブロックチェーンの部分がビットコインの取引記録を行っているネットワーク。ビットコインがBTCと呼ばれるネットワークで利用されるトークンのことを指しています。
ブロックチェーン技術は日本語では分散型台帳と呼ばれ、匿名性が高く、改ざんが難しいネットワークであることから、金融業の内部ネットワークで利用されるケースも登場してきています。
ブロックチェーンの由来
ブロックチェーンの技術的な特徴は非常に難解なため、ここでは簡単にブロックチェーンのイメージをご紹介しておきます。
まず、ブロックチェーンの名前の由来ですが、これはデータの集合である“ブロック”を連続した“チェーン”のように繋いだネットワークであることからその名前が付けられました。
ブロックの中には先程紹介したトランザクションのデータが含まれ、それらをノードが確認と承認を行いネットワークへ追加。ブロックが新しく生成されます。
この時、ブロック追加の確認や承認を行ったノードに報酬としてトークンを渡します。これがいわゆるマイニング報酬であり、ビットコインのブロックを追加した場合にはBTCがもらえます。
トークンはブロックチェーンを利用するためのシンボルのようなものなので、ブロックチェーンネットワークの利用価値が高まればトークンに人気がつき、価値が高騰します。
ビットコインやイーサリアムが高騰している理由には、将来的にそれぞれのブロックチェーンネットワークが多くのユーザーに利用されるのでは?という期待が込められたものであり、ビットコイン以上に有益なブロックチェーンが登場すれば更に高額なトークンが今後登場するかもしれません。
トークンの価格動向を予測するのであればブロックチェーンネットワークの開発目的を参考にするのも一つかもしれませんね。
【まとめ】暗号資産とはブロックチェーン上に存在するトークンシンボルのこと
暗号資産はブロックチェーン上に存在するトークンシンボルでしかありません。そのため、暗号資産の価値はブロックチェーンネットワークの価値に付随し、有益なネットワーク程、そのプロジェクトから発行されるトークンが高額になります。
“資産”と名が付くことから、普段私たちが使っている貨幣のようにも思われますが、実際には貨幣価値のないデータです。
一部の地域や国、サービスでは暗号資産を法定通貨としたり、サービスとの交換を可能に資する動きが出てきていますが、今後のユースケースがどうなるのかは全く不明です。
投資を行うときには自己責任ですが、最新技術であるブロックチェーンに興味が出たなら、安いトークンを一つ買ってみるのも面白いかもしれませんね。
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執筆者 西村大樹