FX指標カレンダー【6月第5週】経済指標とトレード戦略

本記事では、6月第5週に予定されている経済指標や要人発言に注目し、トレーダーが市場動向を正しく読み取るための手助けを提供します。

具体的には、経済指標の発表や重要人物の発言が、為替市場にどのような影響を与えるのか解説していきます。

FX指標:6月第5週の主な経済イベントと市場テーマ

6月第5週は、月末・月初をまたいで、欧州の要人発言、各国GDP、日銀短観、ユーロ圏CPI、米雇用統計、ISM製造業景況指数が並ぶ重要週です。

なかでも、米雇用統計とISM製造業景況指数は、米国の景気と雇用の基調を確認するうえで注目度が高いイベントです。

そのため、単体の結果だけでなく、物価・雇用・景況感の動きが金融政策見通しと整合的かどうかが市場の評価軸となります。

 

日付 時間 主なイベント内容 前回 予想 結果 注目度
6月29日(月) 28:00 🇪🇺ラガルドECB総裁発言 ★★★
6月30日(火) 15:00 🇬🇧英国1-3月期GDP改定値 1.1% ★★★
21:30 🇨🇦カナダ月次GDP 0.4% ★★★
7月1日(水) 08:50 🇯🇵日銀短観・大企業製造業業況判断 17 16 ★★★★
18:00 🇪🇺ユーロ圏消費者物価指数(速報値) ★★★★
21:15 🇺🇸ADP雇用統計 12.2万人 11.0万人 ★★★
23:00 🇺🇸ISM製造業景況指数 54.0 53.9 ★★★★
7月2日(木) 21:30

🇺🇸米雇用統計
非農業部門雇用者数変化

17.2万人 11.8万人 ★★★★★
21:30 🇺🇸新規失業保険申請件数 ★★★
7月3日(金) 🇺🇸米国市場休場
17:00 🇪🇺ユーロ圏サービス部門PMI ★★★

FX指標:6月29日(月)の主要経済指標

はじめに、週明け月曜日の予定から確認していきます。

ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁発言

概要:ECBの金融政策スタンスや景気・物価認識を確認するうえで重要な発言機会です。特に、インフレ鈍化の評価や今後の利下げペースに関する発言が注目されます。

市場反応

  • タカ派的な発言(利下げ慎重姿勢など) → ユーロ買い
  • ハト派的な発言(追加利下げ示唆など) → ユーロ売り

今回の注目点:ユーロ圏の景気減速とインフレ鈍化をどのように評価しているかが焦点です。そのため、政策金利そのものよりも、今後の政策スタンスを示唆する文言に市場は反応しやすくなります。

FX指標:6月30日(火)の主要経済指標

続いて火曜日は、各国のGDPが注目されます。

イギリス1-3月期四半期GDP(改定値)

概要:英国経済の成長率を示す改定値で、速報値からの修正幅を通じて景気の基調を確認する材料となります。個人消費やサービス業の動向が注目されます。

市場反応

  • 上方修正 → ポンド買い
  • 下方修正 → ポンド売り

今回の注目点:英国経済が底堅さを維持しているかが焦点です。そのため、景気の強弱がBOEの金融政策見通しと整合的かどうかが市場の評価材料となります。

カナダ月次GDP(前月比)

概要:カナダ経済の月次ベースの成長動向を示す指標で、短期的な景気の強弱を確認する材料となります。資源価格や米国経済との連動性も意識されます。

市場反応

  • 成長率上振れ → カナダドル買い
  • 成長率下振れ → カナダドル売り

今回の注目点:カナダ経済の底堅さが維持されているかが焦点です。そのため、雇用やインフレ指標と整合的な内容かどうかが、カナダ銀行の政策見通しにも影響します。

FX指標:7月1日(水)の主要経済指標

続いて水曜日は、ユーロ圏の物価や米国の雇用・景気指標に注目が集まります。

4-6月期日銀短観・四半期大企業製造業業況判断

概要:日本企業の景況感を示す代表的な指標で、特に大企業製造業の業況判断は日本経済の基調を確認する材料となります。設備投資計画や先行き判断も注目されます。

市場反応

  • 業況判断上振れ → 円買い
  • 業況判断下振れ → 円売り

今回の注目点:企業の景況感が改善しているかが焦点です。そのため、賃金上昇や物価動向とあわせて、日銀の金融政策正常化に対する思惑と整合的かどうかが注目されます。

ユーロ圏消費者物価指数(速報値)

概要:ユーロ圏のインフレ動向を示す代表的な指標で、ECBの金融政策見通しに直結します。速報値のため、市場の初期反応が出やすい指標です。

市場反応

  • インフレ上振れ → ユーロ買い
  • インフレ鈍化 → ユーロ売り

今回の注目点:総合指数だけでなく、コア指数の伸びが鈍化しているかが焦点です。そのため、サービス価格や賃金動向と整合的な内容かどうかが金融政策見通しを左右します。

ADP雇用統計

概要:米民間部門の雇用者数の増減を示す指標で、とりわけ米雇用統計を前に雇用市場の短期的な強弱を確認する材料となります。

市場反応

  • 雇用者数増加 → 米金利上昇・ドル買い
  • 雇用者数減少 → 米金利低下・ドル売り

今回の注目点:とくに週後半の米雇用統計を占う材料として注目されます。

そのため、雇用の伸びが鈍化していないか、また賃金インフレの見通しと整合的かどうかが市場の評価材料となります。

ISM製造業景況指数

概要:米製造業の景況感を示す代表的な指数で、とりわけ新規受注や雇用、価格指数などの内訳を通じて景気の先行きを確認する材料となります。

市場反応

  • 指数上振れ・改善 → 米金利上昇・ドル買い
  • 指数下振れ・悪化 → 米金利低下・ドル売り

今回の注目点:とくに製造業が縮小圏から持ち直しに向かっているかが焦点です。

そのうえで、価格指数の動きがインフレ圧力の再加速を示唆するかどうかも市場の評価材料となります。

FX指標:7月2日(木)の主要経済指標

そして、木曜日は、今週の最大イベント「米雇用統計」の発表があります。

米雇用統計

概要:非農業部門雇用者数、失業率、平均時給を含む米国の最重要経済指標で、とりわけ金融政策見通しに直結します。

また、雇用と賃金の両面から、景気とインフレの基調を確認する材料となります。

市場反応

  • 雇用者数増加・賃金上振れ → 米金利上昇・ドル買い
  • 雇用鈍化・賃金低下 → 米金利低下・ドル売り

今回の注目点:とくに賃金の伸びがインフレ見通しに直結しやすく、金利とドルの反応を左右しやすい局面です。

そのうえで、非農業部門雇用者数、失業率、労働参加率が整合的な内容かどうかが市場の評価軸となります。

新規失業保険申請件数

概要:米国の雇用市場の短期的な動きを把握するための週次指標で、とりわけ足元の雇用環境を確認する材料となります。

市場反応

  • 申請件数減少 → 米金利上昇・ドル買い
  • 申請件数増加 → 米金利低下・ドル売り

今回の注目点:とくに雇用統計と同日に発表されるため、雇用市場の底堅さを補足的に確認する材料となります。

そのため、雇用統計の結果と整合的な内容かどうかが注目されます。

FX指標:7月3日(金)の主要経済指標

そして、週末は米国市場は休場ですが、ヨーロッパ諸国のサービスPMIの発表があります。

米国市場休場

概要:米国市場が休場となるため、とりわけニューヨーク時間の流動性が低下しやすい一日です。

また、取引参加者が少ない中では、通常よりも値動きが不安定になりやすい点に注意が必要です。

市場反応

  • 流動性低下 → 値動きが不安定化
  • 突発的な材料 → 為替変動が拡大する可能性

今回の注目点:とくに米雇用統計後の相場を消化する局面である一方、米国休場により流動性は低下しやすくなります。

そのため、前日の雇用統計を受けたポジション調整が限定的な流動性の中で強まらないかが注目されます。

ユーロ圏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)

概要:ユーロ圏のサービス業に特化した景況感を示す指標で、とりわけ域内経済の内需の強さを確認する材料となります。

また、サービス業は雇用や賃金、インフレ動向とも関係が深い分野です。

市場反応

  • 指数上振れ・改善 → ユーロ買い
  • 指数下振れ・悪化 → ユーロ売り

今回の注目点:とくにサービス業の底堅さが維持されているかが焦点です。

そのため、雇用や価格指数の動きがインフレの持続性と整合的かどうかが市場の評価材料となります。

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執筆者 西村大樹