ジブラルタル証券取引所が仮想通貨取引所を開設へ

ジブラルタル証券取引所(GSX)と聞いて馴染みのある方は少ないかもしれません。

EU圏では仮想通貨の取引をリードしている取引所です。ジブラルタル証券取引所は2016年にヨーロッパの取引所では初めてビットコインを資産担保とする証券を上場させています。

そして、いよいよ自前の仮想通貨取引所であるジブラルタル・ブロックチェーン・エクスチェンジをオープンしました。日本の取引所を運営するQUOINEX(コインエクスチェンジ)と以前より提携していて今後のサービスに期待がかかります。

ジブラルタル・ブロックチェーン・エクスチェンジについて

ジブラルタル・ブロックチェーン・エクスチェンジ(Gibraltar Blockchain Exchange、GBX)はジブラルタル証券取引所が運営する仮想通貨取引所になるわけですがICOのプラットフォームも開設されており、3月には取引所開所前にも関わらず200件ものICO候補を集めたとして注目を浴びました。

取引所のシステムはコインエクスチェンジ が提供していて、GBXが提供する仮想通貨取引所においてはコインエクスチェンジが発行しているQASHを決済方法として使用できるなどでも強く結びついています。コインエクスチェンジ にしてみればヨーロッパへの本格進出にはGBXの存在は大きくなっています。

コインエクスチェンジ との関わりはもう少しあって、GSXグループがLIQUID(リキッド)にメインパートナーとして参加しています。コインエクスイェンじが開発しているリキッドは世界中に仮想通貨の流動性の提供をしようとしています。

そこで重要になってくるのがプラットフォームに参加する提携先の数です。提携先がない限り、素晴らしいプラットフォームがあっても意味はありません。現在、リキッドは20社弱くらいと提携しています。これからどんどん増やせれば、コインエクスチェンジ もGBXも流動性を確保し安定した取引ができるようになるでしょう。

GBXでは独自トークンである「Rock Token(RKT)」を発行しています。ジブラルタの象徴でもある「ザ・ロック」にちなんで名前がつけられたトークンですがGBXを使う上では多くのメリットが発生します。GSXとGBXが作るビジネスエコシステムなどに活用されると価値の上昇も考えられます。

ちなみに、今のとことRock Tokenの日本での取り扱い、GBXへの日本人の登録はできないので国内でのサービス利用はまだ先の話になりそうです。

ジブラルタルと仮想通貨

ジブラルタルとはスペインの南に位置するイギリス領の海外領土です。(スペインが返還を求めています)イギリスのEU離脱かと同時にジブラルタルも離脱しています。仮想通貨関連んへの姿勢をみていくと今年2月に政府と金融委員会あジブラルタル内の仮想通貨トークンの販売や流通を規制する法案を議論する動きもありました。

ICO規制に関するところにはなりますが、世界で見ると中国の全面禁止、アメリカでの有価証券法適用などはありましたが合法的なICOであるかどうかを示す法案としては世界初となる見込みとなっています。

ジブラルタルのICO規制法案には公認スポンーという役割を導入して情報の開示と金融犯罪ルールを守る責任を負う立場を設けたり、投資家に情報開示をすることを盛り込まれていて可決されました。

もしかすると今回のGBXのオープンは今後のICO規制への計画に先んじたものではないかと言えます。コインエクスチェンジとの絡みもあるので今後の動向に注目したいところです。

 
執筆者 西村大樹