「Fetch.ai(FET)はどんな特徴の仮想通貨?」
「Fetch.ai(FET)に将来性あるの?」
Fetch.ai(FET)はAI(人工知能)が自動でデータを収集・分析し、ユーザーに最適なサービスを提供するプラットフォームです。
この記事では、仮想通貨Fetch.ai(FET)が 具体的にどの様な特徴を持つ通貨なのか。また、保有するにあたって将来性があるかを解説していきます。現在のチャートを用いた解説もしていくので、この記事を読めばFetch.ai(FET)に対して理解を深めることができます。
どの仮想通貨を保有するかお困りの方。是非とも最後まで読んで頂き、判断材料の一つにして貰えれば幸いです。
目次
Fetch.ai(FET)とは?
Fetch.ai(FET)はAI(人工知能)が自動でデータを収集・分析し、ユーザーに最適なサービスを提供するプラットフォームです。
Fetch.ai(FET)の目標は、膨大な手作業が必要となる市場(仕事)を自動化することで、そのためにプラットフォーム上の多数の経済的エージェントを所有し効率的な解決策を提案しています。
現在、情報はいたるところに溢れており、情報の検索は容易となりました。しかし、それらのデータを組み合わせて価値ある情報を抽出する作業は、人の手によって行われています。
そこでFetchのAIは、ブロックチェーン技術を基盤として世の中のIoTデバイスの情報を集め、自動で売買して分析し、各ユーザーに最も適した情報をAIで自動的に提供できるプラットフォームの構築を取り組んでいます。
また、Fetch.ai(FET)はイーサリアムブロックチェーン上に構築された、ERC20に準拠したトークンです。独自のトークンでありながらERC20に準拠している為、多数の互換性を併せ持ちます。
ERC20とは?
ここでいうERC20は仮想通貨のトークン名ではありません。ERC20とは、イーサリアムのブロックチェーンを利用するトークンに適用される仕様のことです。
ユーザーはイーサリアムのブロックチェーン上でオリジナルのトークンを作ることができますが、ほかの仮想通貨と同様に規格によって対応しているウォレットが異なります。
そこで、ERC20という規格をつくり、この規格に合っているトークンであれば1つのウォレットで一括管理できるようにしたのです。
なので、ERC20に準拠したXYO(XYO)は同一ウォレットで管理できる独自のトークンなのです。
イーサリアムについての参考記事はこちら
ブロックチェーンについての参考記事はこちら
Fetch.ai(FET)の基本情報
仮想通貨名 | フェット |
トークン名 | Fetch.ai(FET) |
公開年 | 2019年 |
発行上限 | 1,152,997,575FET |
発行枚数 | 746,113,681FET |
現在の価格 | 37.36円 |
時価総額 | 25,116,000,000円 |
市場ランキング | 255位 |
公式ホームページ | https://fetch.ai/#/ |
https://twitter.com/fetch_ai |
2022年2月3日時点
Fetch.ai(FET)はHumayun Sheikh氏、Toby Simpson氏の2人で共同開発されました。Humayun Sheikh氏はパキスタンのNED工学技術大学電気電子工学科の卒業後、機械学習とAIを用いたスタートアップitzMeとuVueの創業者兼CEOという経歴の持ち主です。その後、AlphaGoをつくったことで有名なDeepMind社の創業者兼投資家として活動しており、現在はFetch.aiのCEOを務めています。
同じくFetch.ai(FET)のCTCであるToby Simpson氏も開発に携わりました。Toby Simpson氏はHumayun氏と同じ元DeepMind社のHead of Software Design。Defcon5, Creatures等のビデオゲームのディレクターでした。
Fetch.ai(FET)の特徴
特徴①自動で学習する自律型エージェント(AEA)を提供
Fetch.ai(FET)はAIにより世界中に散らばっている情報を「自律的に」管理することを目指しています。
Fetch AIであるAEAは、Autonomous Economics Agentsの略であり、世の中に分散するデータをつなぎ合わせ、自動で学習し、インサイトを提供するAIです。
Autonomous Agent(自律エージェント)とは、何らかの環境におかれたシステムであり、その環境を感知し、自身の内的方針に従って行動する存在を指します。ここで言う内的方針とはプログラムされた目的/目標のことです。エージェント(IA)は環境に変化を与えるよう行動し、それによって後に感知される環境に影響を与えます。
仮想通貨を用いることで、データの交換、分析、提供を可能にします。
従来のように、人間が必要なデータを抽出して、分析等を行うのではなく、AEAというエージェント(IA)が自律的に学習・行動することがポイントです。
特徴②オープン経済フレームワーク(OEF)でデータ処理を効率化
自律型エージェント(AEA)はデータを処理することができますが、元となるデータの中から意味があり、なおかつ必要とされるデータを抽出する必要があります。
オープン経済フレームワーク(OEF)は、データに対して地理的位置と経済的な位置を決定し、AEAがより効率的にデータを収集、分析、提供することを可能とします。
具体的な役割として、「地理的な位置」と「経済的な位置」とそれ以外に分類するというものがあります。
地理的な位置と言うのは、その場所にいる際に最適なデータを優先して提供、販売するものでその地理的な関連性を見出す機能です。
経済的な位置とは、関連性の高いデータを提供するもので、関連性の高いデータ市場(同じ業界など)を優先的に提供、販売するもので、このデータの発信や受信は様々なものに搭載されたAEA同士のつながりによって行われます。
フレームワークとは?
Webアプリケーションやシステムを開発するのに必要な機能が予め用意された骨組みを指します。
フレームワークには2つのメリットがあります。
アプリケーション・システムの開発にかかる時間とコスト削減できる点です。 前述した通りフレームワークは、Webアプリケーションをインストールするだけで開発に必要な最低限の機能が揃います。そのため1から必要なものを揃える必要がないので、開発にかかる時間とコストを減らすことができます。
もう一つは開発時のバグを減らすことができる点です。
フレームワークにはフォルダの名称ルールや使用できる関数名などある程度制約があるので、複数人での共同開発つまりやサービスの改修も容易でバグを発生するリスクを減らすことができます。そのため多くの場合、フレームワークを使用した開発手法が採用されているのです。
つまりオープン経済フレームワーク(OEF)は、自律型エージェント(AEA)の骨組み部分をフォローしているといえます。
特徴③独自の分散型台帳Fetch Smart Ledgerを採用
Fetch Smart Ledger(スマート台帳)は、複数のブロックチェーンを持つ分散型台帳(DLT)です。これは従来のブロックチェーンに加えて有向非巡回グラフ(DAG)を組み合わせた独自の分散型台帳(DLT)であり、通常のブロックチェーンは1つなのに対し複数のブロックチェーンを存在させることができるという技術です。
複数のチェーンを同時に処理(並列処理)することができるため、取引処理の負荷を分散し、より多くの取引をさばくことができます。
またFetech Smart Ledgerでは、UPoW(Useful Proof of Work)と呼ばれる独自の承認アルゴリズムを採用しています。これは通常のPoWに加え、ブロック承認ができなかったマイナーでも他の規模の小さな計算・承認処理が行える仕組みです。UPoWでは、処理能力(マイニング能力)の低いデバイスであってもマイニング報酬が得られるため、消費電力の消費を抑えることができます。
つまり、ビットコインのように大規模なマイニングの施設を持たなくともスマートフォン程度の処理能力でもマイニングの報酬が期待できるということです。
Fetch.ai(FET)の推移価格
Fetch.ai(FET)は2021年1月から注目を集めだした仮想通貨です。
Fetch.ai(FET)は2019年から流通が始まった仮想通貨ですが、2021年1月まで低迷を続け、値動きがほとんど見られませんでした。
Fetch.ai(FET)が注目をし始めたのは、世界最大の仮想通貨取引所である「Binance」へFetch.ai(FET)トークンが上場したためです。これにより出来高が急増し、知名度と注目度を上げることになりました。
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現在の価格動向
2022年2月5日時点のFetch.ai(FET)価格は0.333ドル、直近一週間の高値が0.335ドルで安値が0.292ドルでした。これは、2021年11月10日から続く下降トレンドのさなかにいます。
しかし、Fetch.ai(FET)はまだまだ発展途上の通貨です。
2021年9月8日の最高値上を見ても1.198ドルまでの上昇が見られましたが、その後下降トレンドとなり2022年2月現在に0.3ドル代まで値幅が落ちていることから、本格的な市場形成はまだなされていません。
この場合チャートから読み取れる情報はあまり多くなく、ある程度上下の値動きが見て取れますが動きの値幅が小さい分大型の取引をしている顧客(機関投資家)がいなさそうです。
また2021年11月9日までの上昇以降に下降トレンドが続き、現在は値動きが停滞していた0.04~0.02ドルの価格帯まで落ち込みました。この場合現在の値動きが一時的なものである可能性があります。今後低値での価格固定が続く恐れがある為、注意が必要です。
機関投資家がいない場合、チャートを用いてのテクニカル分析を行うことができません。この分析方法は不特定多数の機関投資家がチャートの情報をどう判断するかを分析する手法だからです。
今回のような場合、市場の情報を基にしたファンダメンタル分析を行います。経済指標や企業の情報を手掛かりに、今後の値動きを予想する手法です。この分析で大事なのはタイミングで、そのプロジェクトが何かを行った時ではなく、投資家が値上がりすると思った時に通貨の価値が上がることを頭に入れておく必要があります。
・テクニカル分析
チャートを用いた分析方法、主にデイトレードなどの短い期間での分析に利用される。・ファンダメンタル分析
経済指標などを用いた分析方法、主に金利による資産運用を目的とする、長期保有での分析の際に利用される。
今後の判断材料として、まずは今の値動きが一時的なものか恒久的なものかが重要となります。
購入のタイミング
上記したようにFetch.ai(FET)の値動きは、最高値でも1.198ドルと本格的な市場形成がまだなされていません。
とはいえ、今後の成長に期待しての仕込みとしてならば、今の価格帯が最安値での購入となるでしょう。
2021年6月22日の0.158ドル付近が抵抗ラインとなり、ここから又上昇トレンドへと変換する可能性が高いです。
しかし、本格的な市場形成がまだなされていないことから、これまでの値動きが一時的なもので今後0.4~0.2ドル台で値幅が停滞する可能性も高いので注意が必要です。
Fetch.ai(FET)の購入方法
Fetch.ai(FET)は残念ながら現時点で国内取引所での取り扱いがありません。
Fetch.ai(FET)トークンを購入するためには、以下のステップを踏んで海外取引所で購入する必要があります。
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- STEP.01登録
- 任意の取引所でアカウントの取得
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- STEP.02口座開設
- 取引所の指示画面に従い、口座開設
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- STEP.03購入
- 仮想通貨を購入
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- STEP.04交換
- 海外の取引所に登録後、購入した仮想通貨と交換
- Binance
- Btcix
- Coinbase
- AscendEX (BitMax)
【まとめ】Fetch.ai(FET)の将来性はプロジェクトの実現にかかっている
Fetch.ai(FET)の目標は、膨大な手作業が必要となる市場(仕事)を自動化することで、そのためにAI(人工知能)のできる作業を拡大していくという革新的な取り組みを行っています。
今後、この革新的なアイディアが実現していけばFetch.ai(FET)はそのイニシアティブを握ることになりますから、非常に価値のある仮想通貨へ変化します。
しかし、このプロジェクトが途中で頓挫してしまえば詐欺案件としてのレッテルを貼られ、市場からはじかれる可能性があります。
Fetch.ai(FET)の購入を考えているのならプロジェクトの進行状態を確認しつつ、このプロジェクトが途中で頓挫しないかを冷静に判断する必要があるでしょう。
執筆者 西村大樹