仮想通貨XinFin(XDC)は、リップル(XRP)の発行元であるRipple社とのパートナー連携で話題になりました。日本国内でも「XDCが気になる」「2021年のロードマップは期待できる」「1日で2倍になった」など、一部の投資家でじわじわと人気が出始めています。
ここでは、仮想通貨XinFin(XDC)の特徴や今後の将来性、購入方法についてご紹介します。ぜひ参考にご覧ください。
目次
XinFin(XDC)のリアルタイムチャート
仮想通貨XinFin(XDC)の特徴3つ
仮想通貨XinFin(XDC)の特徴を一言で表すと「金融に特化したハイブリッドチェーン」です。スピード感とセキュリティが試される金融業界において、政府機関や銀行、大手企業と提携がなされているXinFin(XDC)の特徴を3つに分けて解説します。
特徴①国際貿易と国際金融に特化したプロジェクト
XinFin(XDC)は、「XinFin Network」というブロックチェーンを活用したブロジェクトと、そのプロジェクト上で扱われる仮想通貨のことを指します。シンガポールを拠点としたXinFin社が運営しています。
XinFin Networkは国際貿易と国際金融に特化したブロックチェーンで、パブリックとプライベートの相互運用を可能とするとともに、現実世界の金融とブロックチェーン上の金融(DeFi)を繋ぐポジションとしての活躍を目指しています。
ブロックチェーンを活用したプロジェクトや、それに伴って発行されている仮想通貨は星の数ほどあると言われていますが、特に金融業界でのブロックチェーンは規制が厳しいことで有名です。この規制や利用負荷に耐えられるよう、本人確認手続き(KYC)を採用したり、Cordaというブロックチェーンに接続するなど、透明性と利便性を兼ね備えています。これがXinFin(XDC)最大の強みであり、多くの投資家や企業が信頼を置いている理由でもあります。
特徴②金融取引に優れた独自トークンXDC
XinFin Networkで発行されている独自トークンXDCは、金融取引に優れた特徴を持っています。
まず、取引時に発生する手数料(ガス代)が非常に低い点です。ブロックチェーン上の銀行であるDeFi(Decentralized Finance/分散型金融)は、仲介者を挟まないことで手数料を削減できるといったメリットから現実世界の銀行に代わる存在になると期待されていましたが、仮想通貨の取引を実行する際に発生する手数料の高騰が問題視されるようになりました。手数料に上限を設けているデジタルウォレットもありますが、それでも手数料がゼロになることはないのです。
このような状況の中、XinFin(XDC)の手数料はビットコイン(BTC)の約15万分の1、イーサリアム(ETH)の約10万分の1にまで手数料を削減することに成功しました。
また、取引が完了するまでの時間も非常に速く、ビットコイン(BTC)で10分から60分、イーサリアム(ETH)で10分から20分はかかるところ、XinFin(XDC)はたった2秒で完了します。
特徴③セキュリティ面と透明性の向上を追求
金融取引でポイントとなるのが、セキュリティ面と透明性です。
XinFin(XDC)では、セキュリティ面と透明性を強化するためにKYCという本人確認手続きを採用しています。KYCとは、銀行口座や仮想通貨口座を開設するための本人確認手続きの総称ですが、金融業界に限らず、例えばフリマアプリの登録やスマートフォンなどの通信契約時、ベビーシッターの登録、マッチングアプリの登録など、さまざまな分野で活用されています。国内の仮想通貨取引所を利用するには、法律で本人確認が義務付けられているものの、仮想通貨自体にもKYCを採用していることは、金融取引をする上で安心材料となるでしょう。
また、XinFin(XDC)は、法に準拠したデジタル証券(デジタル化された金融商品)発行するソリューション「デジタル資産共有台帳(通称DASL)」を利用して、R3社が開発したブロックチェーンプラットフォーム「Corda」に接続しています。XinFin(XDC)の「誰もがネットワークに参加できる」というパブリックチェーンとしての強みと、Cordaの高いセキュリティと透明性を持つプライベートチェーン。これらが融合することで、セキュリティが保護されつつ、パブリックとブライベートを兼ね備えたハイブリッドチェーンが実現しました。
仮想通貨XinFin(XDC)の将来性を読み解く2つのポイント
仮想通貨XinFin(XDC)は、主要な取引所に上場していないにもかかわらず、市場ランキング72位(2021年9月7日現在)に位置しています。
特に2021年に入ってからポジティブなニュースが続き、価格が段階的に上昇しています。XinFin(XDC)は今でこそ知名度の低い仮想通貨ですが、今後徐々に知名度をあげ、利用者を拡大させていくポテンシャルを秘めています。
ポイント①政府機関や大手企業と続々提携している
仮想通貨XinFin(XDC)を運営しているXinFin社は、全インド商工会議所連合会(ASSOCHAM)と協力しマーケットプレイスプラットフォーム「TradeFinex」をリリースすることを、P2P Digital Asset System Summitの第2回グローバルサミットで発表しました。TradeFinexでは、全てのユーザーの最終収益を増大させることを目標に、エスクロー・ベース(取引の安全性を保証するための仲介サービス)のスマートコントラクトにブロックチェーン・ベースのプラットフォームが使われています。そして、このエコシステムを実現するために、政府機関や輸出審議会、銀行などとの連携が取られました。
また、2021年5月20日にはシンガポールのオンライン旅行代理店「Travala.com」と、2021年6月25日にはリップル(XRP)を運営するRipple社の投資部門Xpringの出資プロジェクト「Flare Finance」とのパートナー締結がなされました。
この他にもXinFin(XDC)は、旅行・航空業界、銀行、サプライチェーン管理などの分野でプロジェクトに参入しています。
ポイント②Freewalletに対応し拡大に期待
2021年5月27日には、仮想通貨のモバイルウォレット「Freewallet」への対応が発表されました。Freewalletはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)といった100種類以上の仮想通貨に対応しているデジタルウォレットで、iOSとAndroidの両方に対応しています。
Freewalletの特筆すべき点は、デジタルウォレットとして仮想通貨を保管しておけるだけでなく、ウォレットから仮想通貨を購入することもできるという点です。現在XinFin(XDC)に関しては保管と送受金はできるものの、まだ購入はできません。今後購入にも対応するとのことですので、利用者の拡大に期待が持たれています。
仮想通貨XinFin(XDC)の購入方法
仮想通貨XinFin(XDC)は、現在「BitFinex(ビットフィネックス)」という香港の仮想通貨取引所と、「bitrue(ビッチュルー)」というシンガポールの取引所で購入が可能です。
BitFinexを運営しているiFinexIncは、テザー(USDT)を発行しているTether Limited社とグループ企業で、テザー(USDT)は市場ランキング5位に位置する需要の高いステーブルコインです(2021年9月現在)。日本国内での認可がないため利用にはリスクを伴いますが、取引時に秘密鍵を必要とするセキュリティ技術(マルチシグ)を採用しており、また、海外の取引所ながら日本円での入金が可能という高い利便性があります。
bitrueも国内での認可はありませんが、一部日本語に対応しています。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、テザー(USDT)を基盤通貨としている取引所が多い中、bitrueはリップル(XRP)を採用しています。
【まとめ】仮想通貨XinFin(XDC)は長期保有で維持
仮想通貨XinFin(XDC)はまだ若いプロジェクトということもあり、中長期での保有を見込んで投機するのが向いていると言えます。2021年内には国内の取引所への上場も噂されていますので、しばらく動向をうかがっておくのも良いでしょう。
日本語対応の公式サイトがないため情報収集のハードルは高いですが、これまでも大きなニュースは国内で取り扱われていましたので、仮想通貨に関するニュースは小まめに目を通すようにしておくと安心です。特にシンガポールでの仮想通貨の動きは要チェックです。
執筆者 西村大樹