ゴールドとドル円にはどんな関係がある?金と為替の関係を解説

FXについて調べていると、「ゴールドが上がるとドル円は下がりやすい」といった話を目にすることがあります。

ゴールドとドル円は、一見するとまったく別のものに思えますよね。

ゴールドは金(きん)の価格で、ドル円は「1ドルを何円で買えるか」を表す為替レートです。

それなのに、なぜこの2つが一緒に語られるのでしょうか。

実は、ゴールドとドル円にはある程度の関係性があります。

特に、「ドルの価値」や「金利」がポイントになります。

この記事では、FX初心者の方に向けて、ゴールドとドル円がどのように関係しているのかをわかりやすく解説します。

ゴールドとドル円にはどんな関係がある?

ゴールドとドル円にはどんな関係がある?のイメージ

まず、「相関」という言葉から説明しましょう。

相関とは、簡単にいうと2つの価格が似たような動きをするのか、それとも反対の動きをするのかという関係のことです。

たとえば、Aが上がるとBも上がりやすいのであれば、同じ方向に動く関係があります。

反対に、Aが上がるとBが下がりやすいのであれば、逆方向に動く関係があります。

ゴールドとドル円については、一般的にゴールドが上がるとドル円が下がりやすい場面があります。

つまり、

  • ゴールドが上昇するとドル円下落

という動きです。

ただし、これは「必ず反対に動く」という意味ではありません。

為替やゴールドは、金利や景気、世界情勢など、さまざまな要因によって動きます。

そのため、ゴールドが上がっているのにドル円も上がる、といった場面も普通にあります。

では、なぜこのような関係が生まれるのでしょうか。

大きなポイントになるのが、ドルの価値です。

ゴールドの価格は、世界的にドルで表示されることが多くなっています。

そのため、ドルの価値が上がるとゴールドが売られやすくなり、反対にドルの価値が下がるとゴールドが買われやすくなる傾向があります。

一方、ドル円ではドルの価値が上がればドル高・円安となり、ドルの価値が下がればドル安・円高となります。

そのため、

Point

ドルが強くなる

ゴールドが下がりやすい
ドル円は上がりやすい

反対に、

Point

ドルが弱くなる

ゴールドが上がりやすい
ドル円は下がりやすい

という関係が生まれやすくなります。

この「ドル」を共通点として考えると、ゴールドとドル円の関係が少しわかりやすくなります。

金利がゴールドとドル円に影響する

ゴールドとドル円の関係を理解するうえで、もう一つ重要なのが金利です。

前の記事でも紹介したように、金利は為替を動かす大きな材料の一つです。

アメリカの金利が高くなると、「ドルを持っておいたほうが有利なのでは?」と考える人が増えます。

するとドルが買われやすくなり、ドル高・円安につながることがあります。

では、ゴールドはどうでしょうか。

ゴールドそのものは、銀行預金のように金利を生み出すものではありません。

そのため、金利が高くなると「利息を受け取れる資産にお金を置いておきたい」と考える人が増え、ゴールドが売られることがあります。

つまり、

Point

アメリカの金利が上がる

  • ドルが買われやすくなる
  • ドル円は上がりやすくなる
  • ゴールドは売られやすくなる

という動きが起こることがあります。

反対に、アメリカの金利が下がると、市場は先ほどと逆の動きをします。

Point

アメリカの金利が下がる

  • ドルが売られやすくなる
  • ドル円が下がりやすくなる
  • ゴールドが買われやすくなる

この様に金利動向によってゴールドとドル円は相関関係の動きをします。

もちろん、これも絶対的なルールではありません。

実際の市場では、「金利がこれからどうなるのか」という予想も価格に影響します。

たとえば、アメリカの金利が実際にはまだ変わっていなくても、「近いうちに金利が下がりそう」と考える人が増えれば、ドルやゴールドが先に動くことがあります。

世界情勢もゴールドに影響する

ゴールドについては、金利やドルだけでなく、世界情勢も重要です。

戦争や金融不安などが起こると、「できるだけ安全そうなものを持っておきたい」と考える人が増えることがあります。

こうしたときにゴールドが買われる場合があります。

そのため、

「ゴールドが上がったからドル円は下がる」

と単純に考えるのは危険です。

ゴールドが上がっている理由が、ドルの弱さなのか、それとも世界情勢への不安なのかによっても、相場の見方は変わってきます。

FXではゴールドとドル円をどう見ればいい?

FXではゴールドとドル円をどう見ればいい?のイメージ

では、FXを始めたばかりの人は、ゴールドとドル円の関係をどのように使えばいいのでしょうか。

まず大切なのは、ゴールドだけを見てドル円の動きを予想しないことです。

ゴールドとドル円には関係性がありますが、常に同じように動くわけではありません。

そのため、「ゴールドが上がったからドル円を売ろう」といきなり判断するのではなく、ほかの情報も一緒に確認してみましょう。

特に初心者の方は、次のような視点を持っておくとわかりやすくなります。

ゴールドが上がっているとき

ゴールドが上がっているときは、

「ドルが弱くなっているのかな?」

「アメリカの金利が下がりそうなのかな?」

「世界情勢に不安が出ているのかな?」

と考えてみます。

もしドルが弱くなっていることが原因なら、ドル円も下がる方向に動いている可能性があります。

ゴールドが下がっているとき

反対にゴールドが下がっているときは、

「ドルが強くなっているのかな?」

「アメリカの金利が上がりそうなのかな?」

と考えてみます。

ドルが強くなっていることが原因なら、ドル円が上昇している可能性があります。

このように、ゴールドをドル円を見るための一つの材料として考えるとよいでしょう。

ただし、ゴールドだけで売買を決める必要はありません。

為替相場にはさまざまな材料があるため、「ゴールドも確認しておこう」くらいの感覚で十分です。

「ゴールドとドル円は逆に動く」と覚えない

FX初心者が特に注意したいのが、

「ゴールドとドル円は逆に動く」

とルールとして覚えてしまうことです。

実際には、相関関係はずっと同じとは限りません。

市場の状況が変われば、これまでとは違う動きをすることもあります。

そのため、

「ゴールドが上がったからドル円は必ず下がる」

ではなく、

「ゴールドとドル円には逆方向に動きやすい場面がある」

と覚えておくのがおすすめです。

【まとめ】ゴールドとドル円の相関関係は金利が大きく関係する

ゴールドとドル円は、一見するとまったく違うものですが、ドルやアメリカの金利を通じて関係しています。

ポイントをまとめると、

Point

  • ゴールドはドルで価格が表示されることが多い
  • ドルが強くなるとゴールドが下がりやすい場合がある
  • ドルが強くなるとドル円は上がりやすい
  • そのため、ゴールドとドル円は逆方向に動くことがある
  • アメリカの金利も両方の価格に影響する
  • 世界情勢など、ゴールド特有の材料もある
  • 「必ず逆に動く」というわけではない

ということになります。

FX初心者のうちは、ゴールドを直接取引しなくても問題ありません。

ドル円を取引するときにゴールドの値動きもチェックしてみると、「ドルが今どんな状態なのか」を考えるきっかけになります。

まずはチャートを見ながら、

「ゴールドが上がっているとき、ドル円はどう動いている?」

と確認してみてください。

実際の値動きを見ていくと、ゴールドとドル円の関係も少しずつ理解しやすくなってきます。

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執筆者 西村大樹