「Fei USD(FEI) はどんな特徴の仮想通貨?」
「Fei USD(FEI) に将来性あるの?」
Fei USD(FEI) は、DeFi(Decentralized Finance)と呼ばれる分散型金融システムのプロジェクトを採用する、安定性の高いコインです。
この記事では、仮想通貨Fei USD(FEI) が 具体的にどの様な特徴を持つ通貨なのか。また、保有するにあたって将来性があるかを解説していきます。現在の推移価格から見る購入タイミングについても解説もしていくので、この記事を読めばFei USD(FEI) に対して理解を深めることができます。
どの仮想通貨を保有するかお困りの方。是非とも最後まで読んで頂き、判断材料の一つにして貰えれば幸いです。
目次
Fei USD(FEI)とは?
仮想通貨FEIは分散型金融(DeFi)部門のために開発された安定性の高いプラットフォームです。
イーサリアムブロックチェーン上に構築されたこのプロジェクトは、剛性の高い過担保の伝統的なステーブルコインと、予測不能な中央集権的な既存のアルゴリズムステーブルコイン間のギャップを埋めることを目的としています。
Fei USD(FEI) は安定性のあるFEIトークンと liquidity(流動性)の確保としてのTRIBEガバナンストークンの2つの仮想通貨で成り立っています。
FEIトークンはダイレクト・インセンティブ(直接報酬)と呼ばれる新しいタイプのメカニズムに基づいて構成された安定型コインです。このコインは資本効率が高く公正な分配を特徴としており、完全なる分散化を目標として運用されています。
ガバナンストークンとは?
ガバナンストークンとは、主にイーサリアムブロックチェーン上のDeFiプロトコルや、DeFiサービスに関するガバナンス権利をトークン化したもの。
ガバナンス(governance)とは「統治・支配・管理」を示す言葉で、企業におけるガバナンスは「健全な企業経営を目指す、企業自身による管理体制」を指す。
ガバナンストークンを採用することで、ガバナンスを分散化できると期待されており、ガバナンスの権利は各個人の「トークン保有量」によって変わる。
しかし、一般的な株式とは異なり、経営方針のすべてに意見できるわけではないので注意が必要。あくまでプロジェクトの方向性や得られる報酬に関する事柄など、範囲が限定されていることが多い。
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Fei USD(FEI)の基本情報
仮想通貨名 | フェイUSD |
トークン名 | Fei USD(FEI) |
公開年 | 2021年 |
発行上限 | 640,492,731FEI |
発行枚数 | 639,942,859FEI |
現在の価格 | 114.78円 |
時価総額 | 73,544,414,065円 |
市場ランキング | 122位 |
公式ホームページ | https://fei.money/ |
https://twitter.com/feiprotocol |
2022年1月23日時点
Fei USD(FEI) は2021年3月31日に、ベイエリア在住のJoey Santoro氏、Brianna Montgomery氏、Sebastian Delgado氏の3人が分散型安定コインプラットフォーム「Fei」として立ち上げました。
Joey Santoro氏はFei プロトコルの創設者であり、FeiラボのCEOです。
彼の経歴はソフトウェア工学と暗号で、Fei以前はソフトウェア会社Okta Inc.でソフトウェアエンジニアを務めており、企業がデジタルアイデンティティの管理を支援していました。また、2019年にコンピュータサイエンスを専攻したデューク大学を卒業し、地元のブロックチェーンラボの研究アシスタントと共同社長も務めた経験もあります。
Brianna Montgomery氏はプロジェクトのビジネスリーダーです。
Fei USD(FEI) チームに入社する前は、ブロックチェーンスタジオのConsenSysでビジネスリーダーとして働き、イーサリアムでプロジェクトを構築しました。彼女は、コリアント、ディフェンスストーム、nCinoを含むいくつかのハイテク企業で同様の役割を果たした経歴があります。また、彼女はウィルミントンのノースカロライナ大学で経営学、マーケティング、経済学のマグナ兼賞賛の学位を持っています。
Sebastian Delgado氏はFeiプロトコルの3番目の共同創設者です。
彼はソフトウェアエンジニアとしてDeFiプロジェクトDharma Labsで2年以上、同じ役割を果たしていました。また、認知科学とコンピュータサイエンスの学位を取得し、UСバークレーを卒業という経歴の持ち主です。
Fei USD(FEI)の特徴
特徴①為替相場が安定している
Fei USD(FEI)は相場の安定性を重視しているステーブルコインの一種です。
相場の安定性を強みとするステーブルコインは、ビジネスの世界で仮想通貨を利用する際にとても重要になります。仮想通貨の価格が大きく変動すると、仕事に大きな影響が出てくるからです。また、保有する仮想通貨の価格変動リスクについても考慮し続ける必要があります。
仮想通貨の主軸となるべく作られたトークンとしてBTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)がありますが、これらの通貨はそのボラティリティの大きさから、基軸通貨としての信頼を得るには不十分でした。通貨の価値が一定ではないので、円やドルなどの法定通貨と同じように利用することができなかったのです。
そこでブロックチェーン上での既存の通貨や資産を担保として、より安定した仮想通貨を発行することで法定通貨と連動でき、ブロックチェーン上で自由に送金することが可能な仮想通貨を作ることができました。
Fei USD(FEI)もボラティリティを抑えるために米ドルで1:1ペグを維持するように設計されています。
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特徴②2コインのアルゴリズムによる安定
上記したようにFei USD(FEI) は、FEIトークンとTRIBEガバナンストークンの2つの仮想通貨で成り立っています。
安定性のあるFEIトークンでボラティリティを抑え、TRIBEガバナンストークンで通貨の 流動性(liquidity)を確保するのです。
ボラティリティとは?
ボラティリティ(Volatility)は、一般的にある金融資産の価格変動率(度合い)を意味する。FX(外国為替証拠金取引)やCFD(差金決済取引)では、相場が大きく動いていると「ボラティリティが高い」、相場の動きが小さい「ボラティリティが低い」という表現をする。
流動性とは?
流動性(liquidity)とは、金融商品の売り買いが成立しやすい状況にあるか否かを判断する指標である。
現金は世界中に流通しているので最も流動性の高い資産であり、他の市場の流動性を判断する指標とされている。例えば株式の流動性は、どれだけ早く且つ容易に現金化できるかによって判断される。株式の現金化が容易な場合、流動性が高いと表現し、逆のケースの場合、流動性が低いと表現する。
特徴③1ドル:1FEI独自の抑制方法
Fei USD(FEI) はボラティリティを低くするため、1ドル:1FEIと固定するための独自の抑制方法が採用されています。
その仕組みは、仮想通貨FEIが「米ドル価格=1ドル」より低い時に売るとペナルティーが発生、逆に買うユーザーは報酬が貰えるというもので、価格乖離しても理論上1ドルに戻りやすくなるというものです。仮想通貨FEIと1ドルの乖離が大きくなれば、ペナルティー額も大きくなります。
Fei USD(FEI)の推移価格
Fei USD(FEI)は相場の安定性を重視している仮想通貨です。
なので他の仮想通貨と比べ、ほとんど値動きがないです。この場合、チャートを基にしたテクニカル分析はこの仮想通貨で使えません。
テクニカル分析はグラフの値動きから投資家の考えを読み、チャートの情報をどう判断するかを分析する手法だからです。
今回のような場合、市場の情報を基にしたファンダメンタル分析を行います。経済指標や企業の情報を手掛かりに、今後の値動きを予想する手法です。
・テクニカル分析
チャートを用いた分析方法、主にデイトレードなどの短い期間での分析に利用される。・ファンダメンタル分析
経済指標などを用いた分析方法、主に金利による資産運用を目的とする、長期保有での分析の際に利用される。
とはいえ、Fei USD(FEI)はボラティリティの低さを強みとしている仮想通貨なため、一定の値幅で細かな値動きを繰り返しています。
購入のタイミング
上記したようにFei USD(FEI)は一定の値幅で細かな値動きを繰り返しています。なので、値動きの高値と安値から平均を求め、それより下の価格帯での購入をオススメします。
法定通貨であるドルで算出した場合、仮想通貨FEIは1ドル:1FEIのボラティリティを維持するよう抑えられています。すなわち、仮想通貨FEIの平均値は1ドルとほぼ等しいといえます。なので1.00ドル未満の価格帯で購入することができれば、よほどのことがない限り損をすることがない仮想通貨であるといえるのです。
故に、FXなどで見られる安く買って高く売るといった取引方法はできませんが、堅実な資産運用としてステーキングで報酬を得ることとなります。なので、仮想通貨FEIは長期の保有を前提に購入することとなります。
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Fei USD(FEI)の購入方法
仮想通貨FEIは残念ながら現時点で国内取引所での取り扱いがありません。
Fei USD(FEI)トークンを購入するためには、以下のステップを踏んで海外取引所で購入する必要があります。
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- STEP.01登録
- 任意の取引所でアカウントの取得
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- STEP.02口座開設
- 取引所の指示画面に従い、口座開設
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- STEP.03購入
- 仮想通貨を購入
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- STEP.04交換
- 海外の取引所に登録後、購入した仮想通貨と交換
- ユニスワップ
- 1INCH
- Gate.io
【まとめ】Fei USD(FEI)は相場の安定性に力を入れているがデメリットがある
Fei USD(FEI)はボラティリティを低くするため、1ドル:1FEIと固定するための独自の抑制方法が採用されています。
これにより、法定通貨と同様のボラティリティがFei USD(FEI)の強みとして手に入りました。
しかしFei USD(FEI)は、この特徴が原因で価格の急落を招いたことがあるのです。
Fei USD(FEI)のデメリットとして「米ドル価格=1ドル」より低い時に売るとペナルティーが発生します。
Fei USD(FEI)は2021年発足から資金調達を続け4月4日に完了、その後価格が急落し0.7ドル台まで落ち込んだのですが、イーサリアムで出資したユーザーが仮想通貨FEIを売ろうとしてもペナルティーが大き過ぎて売れない状況となり、さらに価格が下がる悪循環に陥りました。
これを受け、プロジェクト側は「インセンティブの算出プロセスで脆弱性が発見された」と報告しており、Fei USD(FEI)は不安の残る発足をすることになったのです。
現在、Fei USD(FEI)は安定性を取り戻し、2021年10月からおよそ1ドル:1FEIの固定を継続することができています。
しかし、発足当時の問題がユーザーの不安要素として、根強く残っている仮想通貨でもあるのです。
執筆者 西村大樹