仮想通貨に興味を示してこなかった楽天ですが、仮想通貨市場が成熟した今、参入に乗り出しました。
楽天は2018年8月31日仮想通貨交換業を運営するみんなのビットコインの全株式を楽天カード会社により買い占める事を発表しました。
楽天カードは大きく動き出した
楽天カード会社は楽天の連結子会社なので、安定した資金があるだけでなく、仮想通貨に流れてくる資産は多くなる事が予想されます。
みんなのビットコインの全株式は5100株で取得価格は2億6500万円の価格が確認されています。
みんなのビットコインの株式譲渡は10月1日を予定しています。
経営方針は大きく変わる事はないとは思いますが、何より楽天がバックにいるという事は安定した経営方針だけでなく、投資家からの信頼を大きく勝ち取れると他社のCEOは考えているそうです。
元々楽天は仮想通貨に全く参入してこなかったという事はありません。楽天グループはそもそも2016年にブロックチェーンの研究機関を設立しています。
ブロックチェーンは今でこそ有名ですが、当時では仮想通貨すら広まっていない事からその時からブロックチェーンに目を付けていた楽天は流石というべきです。
2016年にブロックチェーンの研究機関を設立したその名前は「楽天ブロックチェーン・ラボ」といい2016年から研究をしていただけあってかなり技術が進歩しています。
将来的には、楽天関連の店舗だけでなく、コンビニやPSP決算でも使用できる決算手段を目標にしています。
目標と聞くと、最終的になればいいのかな?と考える人が多いですが「楽天ブロックチェーン・ラボ」の技術からすれば、既に達成できる範囲内です。
つまり目標というよりも、楽天はブロックチェーンを商売として展開していく為に、試行錯誤をしているといった状態です。
そもそも、仮想通貨決算を円滑に提供する事や今後10年~20年後を考えた時に、今の仮想通貨では不安要素が多すぎます。
今後仮想通貨が経済に食い込まれたり仮想通貨が法定通貨に成り代わり、通貨として機能していく為には、仮想通貨交換所機能の提供が必要不可欠になるのです。
又、楽天は既にFXの顧客を多く獲得しています。楽天のFX顧客が仮想通貨事業を開始した直後に移動してくる事は言うまでもありません。
グループの楽天証券は仮想通貨事業に対する可能性を見出しただけでなく、仮想通貨による投資家や機関投資家の運用のニーズが徐々に高まっている事を意味しています。
みんなのビットコインは2017年3月30日にサービスを開始しているだけでなく既に関東財務局へ仮想通貨交換業者の登録を申請しています。
つまり今現在「みなし仮想通貨交換業者」として営業をしているので、期限が過ぎる前に楽天の一部になり大手の仲間入りをしたとも考えられます。
みんなのビットコインは以前業務改善命令を受けていた事もありますが、楽天が運用するとなると金融庁などの国の機関も承諾せざる得ないと考えます。
やはり大きな資金力や投資家からのイメージというものは経営方針と同じくらい重要なものだと考えられています。
楽天購入後は恐らく財務局から指摘を受けた複数の問題点を修正していく事が考えら得ます。
- 経営管理の構築
- 帳簿書類の管理態勢の構築
- マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築
- システムリスク管理態勢及び外部委託先管理態勢の構築の改善
- 利用者保護措置に係る管理態勢の構築
上記で紹介した4つの問題に対して改善解決を求める業務改善命令が出ているのでそこから改善していくと考えられます。
既に楽天は上記で紹介した問題以外にも顧客の資産を守る為にセキュリティの甘さの改善や指導を受けたものだけでなく、今後将来起こる可能性がある問題点も同時に解決していくと発言しています。
楽天とみんなのビットコインが協力した事により、事業の拡大だけでなく、安定感は抜群なものになり、更に新しい新サービスに取り組む姿勢も見られている点から他の有名な仮想通貨交換所よりも頭一つ抜けたのではと考えられています。
今後のみんなのビットコインが市場に与えるダメージは大きいといっても過言ではないと考えます。
楽天は自社コインを作る思惑も?
楽天が認可が今現在下りていないみんなのビットコインを購入した理由としては、自社コインを作る為との考えが出ています。
勿論認可が出ている場所でも、自社のコインを作成は可能ですが、何より株を買い占めるだけの資金がかかるだけでなく、認可が下りていない状態のみんなのビットコインが楽天が加わる事で認可が下りた時、投資家は必ずこう思います。
「やっぱり楽天は凄い」「楽天は大手企業だから国にも信頼されている」と考えられる事は言うまでもありません。
その投資家のプラス思考が働いている時に楽天がコインを作った事を発表したら投資家の動きは楽天コインは買いと思考がながれ楽天に大きな資産が流れる事が予想されます。
株式でも勿論資金を集める事は可能ですが、何より仮想通貨の資金集客力は株と比べ物になりません。
楽天の三木谷浩史会長は2018年2月27日も興味深い内容を発表しています。
楽天はこれからブロックチェーンを利用し、国内や海外でのサービスで圧倒するとの発言をしています。
この発言からサイトや決算の際に使用される会員情報とポイントを同時に管理する事が出来るコインを既に考えており、発表のタイミングを伺っているとも考えられます。
又、楽天の子会社で無料通話&メッセージアプリを提供するViberは既にロシアで発行する事を公に発表しているので、Viberウォレットで管理した状態で法定通貨との交換という事も可能になります。
三木谷浩史会長は経営力が他の企業の会長から見ても凄いといわれているだけあり、目標から実行に流すスパンが短く的確です。
この三木谷浩史会長が作り出す仮想通貨の将来ビジョンに目が離せません。