「メタバースに将来性はあると言えるの?」
「メタバースの将来性ってどこを見て判断すればいい?」
メタバースの将来性について、近年は様々な方面で耳にすることが多くなりました。しかし、肝心のメタバースの定義がハッキリせず、結局どのように利用されているのか、よく分からないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、メタバースの将来性と定義について解説します。仮想通貨やNFTとの関係についても説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
メタバースに将来性はあるのか
メタバースの将来性については、テクノロジーの発展とともに常に議論されてきました。それゆえに、「またこの話題か」「結局流行っているとは言えないのでは」という意見も聞こえてくるのが現状です。
そもそもメタバース(Metaverse)とは、現実と違う場所、言わば別次元につくられた仮想空間のこと。高次の視点や立場を表す「メタ(Meta)」と、宇宙や世界を表す「ユニバース(Universe)」を組み合わせた造語です。
実のところ、メタバースの概念自体は2000年代後半頃既に存在していました。漫画やゲームなどの作品で使われることもあり、ファンタジーの世界観を想像する人も多いのではないでしょうか。
また、インターネットゲームが一般層に浸透し始めた当時を知る人であれば、大規模多人数同時参加型のオンラインゲーム、MMO(Massively Multiplayer Online)のイメージが強いかもしれません。
パソコンやスマートフォンが普及した現在では、メタバースと言えばインターネット上の仮想空間とされる場合が殆ど。空想世界から現実のデジタル世界という舞台へと移り変わりました。
このように、時代とともにメタバースの在り方が変わってきたため、メタバースの将来性はその度に見解が異なってきたと言えます。つまり、メタバースの将来性を語るには、今のメタバースについて把握することが重要になるというわけです。
【参考記事】メタバースに関しての解説なら、こちらもあわせてチェック!
メタバースの定義とは?必須条件から見えてくる将来性
メタバースを実現する技術がどんどん発展していくため、メタバースの定義はまだハッキリと定まっていない部分があります。これは、メタバースの将来性について判断するのが難しい理由の一つです。
インターネット上の仮想空間は、IT技術の進歩によって自由度が飛躍的に向上しました。それによって、メタバースの定義もまた更新されていくわけです。
現在におけるメタバースの場合、定義としては主に下記の2点が挙げられます。
- 自分が電源を切っても、その世界はインターネット上に永続している。
- 誰でもその世界に同期することが可能で、いつでもアクセスできる。
解説者によってニュアンスが異なるため一概には言えませんが、要点としてはまずこの2つを押さえておけば大丈夫です。
投資家マシュー・ボール氏が示すメタバースの定義
アメリカベンチャー投資家のマシュー・ボール氏は、2020年に自身のブログで、メタバースの定義を7つ挙げています。
- Persistent(永続的である)
- Synchronous and live(同時性&ライブ性)
- No cap to concurrent participants(同時参加人数無制限)
- Fully functioning economy(参加者によるモノの制作・保有・投資・売買などが可能)
- Both digital & physical worlds(デジタルと物理、両方の世界にまたがる体験)
- Unprecedented interoperability(今までにない相互運用性)
- Wide range of contributors(数多くの企業/個人がコンテンツや体験を生み出す)
このことから「仮想空間にいること」だけではメタバースと呼べない、と考えていることが分かります。
簡単に言えば、実社会と限りなく近い体験ができることを指していると言えるでしょう。その他には、現実世界と仮想世界のリンクを想定している部分も見られるのが特徴です。
そう考えると、メタバースは新たな経済圏としての期待が高いことが窺えます。
CEOデイビット・バシュッキ氏が示すメタバースの構成要素
オンラインゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」。このRobloxの共同設立者兼CEOであるデイビット・バシュッキ氏は、メタバースを構成する要素として、下記の8つを挙げています。
- Identity(アイデンティティ)
- Friends(友人)
- Immersive(没入型体験)
- Low Friction(軋轢が少ない)
- Variety(多様性)
- Anywhere(どこからでも参加できる)
- Economy(確立されたエコシステム)
- Civility(安全性・安定性)
デイビット・バシュッキ氏の場合、メタバースのコンテンツを作るのはユーザー自身であると語っています。
つまり、企業側が提供するのはあくまでもプラットフォームであり、実際に何ができるかはユーザーの想像力次第ということ。これは、自由度の高い環境ならではの考え方と言えるでしょう。
現実世界の物品や土地には限りがありますが、メタバースはその限界がない特殊な環境です。そのため、どのように活かすかを大勢の人に委ねることによって、無限の可能性が広がっていくと思われます。
メタバースの将来性はAR・VR技術とデバイス次第
現在のメタバースは、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)技術を利用した、3D仮想空間で構成されていることが前提となっていることも多いです。
昔は二次元だった仮想空間が、テクノロジーの発展により今では三次元の仮想空間を実現。よりリアルで現実に近い仮想世界を体験できるようになりました。
しかしその反面、メタバースが進化すればするほど高価なデバイスが必須となってくるという問題も浮上しています。
そのため、AR・VR技術の活用法とデバイスの普及が、メタバースの将来性を左右するカギであると言えるでしょう。
VRメタバースを体験するためのVR機器
VRを利用したメタバースを体験するためには、VR機器が必要です。
基本的にVR機器は、PC接続型やスマホ取付型、一体型(直接Wi-Fiに接続するタイプ)の3種類があります。使えるタイプはメタバースによって異なりますが、今主流となっているのは一体型とPC接続型です。
一体型のVR機器の場合、比較的安いものでも約4~5万円ほどします。そのため、導入のハードルはかなり高めです。スマートフォンや人気ゲーム機のような普及率になるには、まだまだ年月がかかるでしょう。
また、VRの場合「三半規管が弱くて3D酔いしてしまう」という人もいます。この点から、そもそも万人受けするとは言えないのが今のメタバースです。
3DCGメタバースを体験するためのゲーミングPC
3DCGのメタバースを体験するためには、グラフィック性能の高いゲーミングPCが必要です。
ゲーミングPCとは、高性能なグラフィックボードを搭載しているパソコンのこと。ゲーミングPCは、映像の美しさと快適なプレイ環境を実現してくれます。
しかし、一般的なパソコンと比べると値段が高いのが難点。ゲーミングPCは、性能を考えると最低でも15~20万円の価格帯を選ばざるを得ません。
ただ、eスポーツ(esports)が浸透してきた近年では、ゲーミングPCを持っている人もかなり増えてきました。若い世代を中心にeスポーツが盛り上がっていることを考えると、導入のハードル自体は若干低めなのではないでしょうか。
「エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)」の略称。電子機器を用いて行なう娯楽や競技、スポーツ全般のこと。コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称としても使われる。
メタバースの将来性に深く関わりつつある仮想通貨
ここ数年で、仮想通貨(暗号資産)に用いられているブロックチェーン技術を利用して構築されたメタバースも登場しています。
ブロックチェーンネットワーク上のメタバース内では、仮想通貨を利用できるのが大きな特徴です。具体的に説明すると、仮想通貨はブロックチェーンネットワーク上に構築されたプラットフォーム内で使える通貨の役割を担っています。
このプラットフォーム内で発行・利用されるのは独自の仮想通貨。メタバース関連銘柄とも呼ばれています。
仮想通貨の投資家にはメタバースの将来性を高く評価している人も多いため、メタバース関連銘柄は人気があるようです。メタバースと仮想通貨があわせて話題になることが多いのも、こういった背景があるからこそと言えるでしょう。
メタバースは幅広い分野での応用が期待されていますが、なかでもこのブロックチェーン技術を利用したメタバースは仮想通貨を使ったシステムがポイント。メタバースの将来性は、仮想通貨とあわせることで更なる発展が期待できると考えられています。
【参考記事】メタバースと仮想通貨の関係についての詳しい解説はこちら。
【参考記事】オススメのメタバース関連銘柄はこちら。
NFTでメタバースの将来性が更に広がっていく
ブロックチェーンネットワーク上のメタバース内では、仮想通貨だけでなくNFTも利用することができます。実際に仮想通貨とNFTの両方で、プラットフォームのシステムを成り立たせているサービスも多いです。
NFTによってメタバースの活用法が更に広がったため、特に経済面においては今までにないアイディアが続々と登場しています。
「Non-Fungible Token(ノン・ファンジブルトークン)」の略称。日本語で表すと「非代替性のトークン」。ブロックチェーン技術を活用して発行された、唯一無二の価値を持つデジタル資産のこと。分かりやすく言うと、デジタル所有物に対して、資産の鑑定書や所有証明書が与えられている状態。
【参考記事】NFTについての詳しい解説はこちら。
メタバースで遊べるNFTゲーム!仮想通貨・NFTを入手しよう
NFTゲームとは、ブロックチェーン技術を利用したゲームのことです。ブロックチェーンゲームやDAppsゲームとも呼ばれます。
NFTゲームのなかでも、メタバースで遊びながら仮想通貨を稼ぐことができる作品と言えば、「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」が有名です。
「The Sandbox」では、メタバース内で建築・キャラクター・アイテムなどの作成や売買が可能。これらのゲームアセットはNFTとして発行されるため、売ることによって仮想通貨SANDを入手することができます。
サービス名 | The Sandbox(ザ・サンドボックス) |
プラットフォームの種類 | NFTゲーム |
プラットフォーム内の仮想通貨 | SAND(サンド) |
ブロックチェーン | Ethereum(イーサリアム) |
公式サイト | https://www.sandbox.game/jp/ |
公式Twitter | https://twitter.com/thesandboxgame |
公式Telegramコミュニティ | https://t.me/sandboxgame |
公式YouTubeチャンネル | https://www.youtube.com/channel/UCzv1t7voB-bxMmXLysT4h0w |
【参考記事】The Sandboxについての詳しい解説はこちら。
【参考記事】NFTゲームについての詳しい解説はこちら。
メタバースでNFT不動産投資!仮想土地を購入して稼ぐ
NFT不動産とは、簡単に言えば「仮想空間上の不動産」です。つまり「仮想空間上に存在する土地」が取引されることを表しています。
NFT不動産では、サービスを提供しているプラットフォームやNFTマーケットプレイスにて、土地を売買できるのが大きな特徴です。
また、NFT不動産では自分が所有している土地を貸し出すことも可能。不動産収入を得られるのも魅力の一つとなっています。
NFT不動産の投資可能なサービスとして有名なのは、「Decentraland(ディセントラランド)」。VR空間内のLAND(土地)を購入すると、所有者が自由にカスタマイズできます。
動画・画像・音声・3Dモデルなどを使ってオリジナルのコンテンツを作れるので、土地を購入した後も稼ぐ方法がたくさん見つかるはずです。
サービス名 | Decentraland(ディセントラランド) |
プラットフォームの種類 | VRプラットフォーム |
プラットフォーム内の仮想通貨 | MANA(マナ) |
ブロックチェーン | Ethereum(イーサリアム) |
公式サイト | https://decentraland.org/ |
公式Twitter | https://twitter.com/decentraland |
【関連記事】Decentralandと仮想通貨MANAについて解説。
【参考記事】NFT不動産についての詳しい解説はこちら。
【参考記事】NFTの売買ができるNFTマーケットプレイスの解説はこちら。
「bitcastle」で仮想通貨を購入してみよう
海外の仮想通貨取引所「bitcastle(ビットキャッスル)」では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの定番の仮想通貨を購入することができます。
仮想通貨やNFT関連は海外のサービスが多いので、手が出しにくいという人も多いようです。そんな時は、日本語に対応しているbitcastleで海外の雰囲気に慣れてみてはいかがでしょうか。
- 主要通貨ペアの取引手数料0%
- 大半の通貨をコールドウォレットで保管
- 超高速バイナリーオプション取引に対応
bitcastleでは無料でデモトレードも体験できるので、気になる方はぜひ試してみてください。
【まとめ】メタバースは将来性を感じる要素がいっぱい
メタバースの将来性は、新たな経済圏としての期待が高い点が挙げられます。
現実に近い仮想世界でありながらも自由度の高い環境は、今までにないコンテンツやサービスが今後もたくさん生み出される可能性が高いです。
ブロックチェーン技術によって仮想通貨やNFTも利用が可能になり、将来性を感じられる要素は更に増えたと言えるのではないでしょうか。
執筆者 西村大樹