仮想通貨ヴィチェーン(VeChainThor/VET)とは?特徴や今後の将来性について詳しく解説

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)というプラットフォームや仮想通貨をご存知でしょうか。ヴィチェーン(VeChainThor/VET)はリリース以来世界中から注目を集めているアルトコインであり、その技術に関しても高い評価を得ています。

今回はヴィチェーン(VeChainThor/VET)の概要や特徴、将来性などを詳しく解説します。

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ヴィチェーン(VET)のリアルタイムチャート


ヴィチェーン(VeChainThor/VET)の概要

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は2015年に上海で設立されたブロックチェーン企業である中国のBitSEという企業が開発し2017年より運用が開始されました。

ヴィチェーン(VeChainThor)とはプラットフォームの名称であり、そこで使用されるトークンはVETとTHORの2種類があります。

リリース当初はイーサリアム(ETH)規格のブロックチェーンで運営されていましたが、2018年6月にオリジナルのブロックチェーンに移行しVeChainからVeChainThorへ名称が変わっています。またこの時トークン名もVENからVETとTHORへ変わりました。

  • 通貨名:Vechain
  • トークン:VET/THOR
  • 公開日:2017年8月15日
  • 発行上限枚数:8億6700万枚

BitSEは中国ルイヴィトン(Louis Vuitton)の元CIOである陸揚氏がCOOを務めています。現在は中国をはじめヨーロッパ、アメリカ、シンガポールそして日本にも拠点を構え、世界中の企業を相手に「ブロックチェーンソリューション」を展開するIT企業です。

2021年8月現在、ヴィチェーン(VeChainThor/VET)の時価総額ランキングは22位であり、リリース当初から多少のアップダウンを経験しながらも価格上昇を続けています。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)が成長し続ける理由は一体何でしょうか。その秘密に迫ります。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)の特徴

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)には以下の特徴があります。

  • トレーサビリティに関わるブロックチェーンソリューション技術
  • コンセンサスアルゴリズムは独自のPoAを採用
  • ステーキングができる仮想通貨
  • 2種類のトークンがある
  • 中国政府・大手企業と提携

順番に詳しく見ていきましょう。

ブロックチェーン技術をトレーサビリティに活用

トレーサビリティとはある製品の原材料の調達から生産、消費、廃棄までを追跡可能な状態にすることです。つまりいつ、どこで、誰によって作られたのかを明確にします。

製品の品質や安全意識の向上からトレーサビリティの需要は年々高まっており、自動車や電子部品、食品、農業や医薬品などに広く浸透しつつあります。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は改ざんや不正のリスクが極めて低いブロックチェーン技術であり、物流のトレーサビリティに活用することができるのです。また物とインターネットを繋ぐ「IoT(Internet of Things)」という技術も用いて製品の追跡も可能となりました。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)を用いたNFCチップを製品に埋め込んでリーダーで読み込むと、どこで誰が作った製品であるのかがすぐに分かる仕組みとなっています。つまりヴィチェーン(VeChainThor/VET)によって製品の生産から廃棄までを一貫して管理できるのです。

具体的には食品の産地偽装や高級ブランド品の偽造を防止するなどの役割を担っています。

コンセンサスアルゴリズムは独自のPoAを採用

コンセンサスアルゴリズムとはブロックチェーンに新しいブロックを追加する際に行われる承認作業のルールのようなもので、各仮想通貨によって種類が異なります。

一般的なコンセンサスアルゴリズムは

  • プルーフ・オブ・ワーク(PoW)
  • プルーフ・オブ・ステーク(PoS)
  • プルーフ・オブ・インポータンス(PoI)
  • デリゲート・プルーフ・オブ・ステーク(DPoS)

が挙げられますが、ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は独自のコンセンサスアルゴリズムであるプルーフ・オブ・オーソリティ (PoA)を採用しています。これはイーサリアム(ETH)のテストネットの1つであるKovanでも使われている仕組みです。

PoA(Proof of Authority)は日本語に訳すと「権威の証明」という意味になり、信頼された特定の参加者のみがブロック生成の権利を持つコンセンサスアルゴリズムとなります。

PoWやPoSのように誰でもマイニングを行える仮想通貨ではないため、承認時間を短縮(取引きスピードをアップ)させることができます。

ステーキングができる仮想通貨

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)はステーキングができる仮想通貨です。

ステーキングとは仮想通貨を一定期間口座に保有すると利息報酬が得られるシステムで、仮想通貨取引きとは違った資産形成方法と言えます。

ステーキングに関して詳しく知りたい人は是非こちらの記事も参考にしてみて下さいね。

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2種類のトークンがある

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)にはVETとVTHOと呼ばれる2種類のトークンがあります。運営当初はVENというトークンを使っていましたが、リブランディングされ新たに2つ誕生しました。

VETとVTHOの各特徴は以下の通りです。

【VeChain Toke(VET)】

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)を活用する企業がブロックチェーンを通して事業を行う時に支払いとして使用されるトークンです。

【the Thor Power(THOR)】

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)に投資したい人のためのトークンです。ブロックチェーン上のスマートコントラクトおよびDAppsを実行する際にも利用されます。

中国政府・大手企業と提携

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は中国政府や様々な大手有名企業とパートナーシップを結んでいます。

以下はヴィチェーン(VeChainThor/VET)と提携する企業です。

  • BitOcean(金融庁認定の仮想通貨取引所)
  • PWC(コンサルティング企業)
  • BMW(自動車メーカー)
  • LVMH(ルイヴィトン)
  • DNV(ノルウェーの保証会社)など

このような大企業ばかりが提携するプロジェクトは他に例がなく、ヴィチェーン(VeChainThor/VET)に対する期待度や将来性の高さが伺えます。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)の買い方

現在ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は日本国内の仮想通貨取引所での取り扱いがありません。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)を購入するにはまず日本国内の仮想通貨取引所の口座で別の仮想通貨を購入し、海外の仮想通貨取引所の口座に送金します。そして送金した仮想通貨でヴィチェーン(VeChainThor/VET)を購入する方法が一般的です。

おすすめの海外仮想通貨取引所

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)を購入する際におすすめの海外仮想通貨取引所を3つご紹介します。

①BINANCE(バイナンス)

BINANCE(バイナンス)は香港からマルタ島へ拠点を移した世界最大の仮想通貨取引所です。

取り扱い銘柄数も約1000種類以上とトップを誇り、独自通貨であるバイナンスコイン(BNB)も発行しています。

また手数料が0.1%という安さも魅力の1つです。

②BITFINEX(ビットフィネックス)

BITFINEX(ビットフィネックス)は香港を拠点とする世界的な人気の高い仮想通貨取引所です。

取り扱い通貨数は約200種類以上あり、最も大きな特徴は日本円が入金できることです。

セキュリティにも特に力を入れているため、海外の仮想通貨取引所を利用するのが初めての人も安心して利用できるでしょう。

③KuCoin(クーコイン)

KuCoin(クーコイン)は香港を拠点とする仮想通貨取引所です。約210種類の銘柄を取り扱っており、アルトコインの取引を行う人々から高い人気があります。

また独自通貨であるクーコインシェアーズ(KCS)を発行し、日本語に対応する点も特徴です。

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)の将来性

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は将来性は高く、仮想通貨としての価値も更に上がることが期待されています。

その理由はヴィチェーン(VeChainThor/VET)の技術があらゆる産業へ普及されつつあることや、様々な大手有名企業と提携を続けていることにあります。

最近では中国のタバコ産業界でトップシェアの国営企業と提携を発表したり、ファッション大手メーカーであるH&Mグループが自社ブランドArket(アーケット)でヴィチェーン(VeChainThor/VET)技術を採用すると発表しています。

また近い将来日本でもヴィチェーン(VeChainThor/VET)が広く普及するかという点も将来性に大きく関わるでしょう。

現時点では金融庁から認められている株式会社BitOceanと提携を結んでいます。これはヴィチェーン(VeChainThor/VET)の価格上昇に影響した出来事の1つと言われています。

更にヴィチェーン(VeChainThor/VET)は世界で約24000店舗以上を展開するコンビニエンスストアと提携したとも発表しており、名前は公表されていませんが日本企業であるファミリーマートではないかとも言われています。

このように海外だけでなく日本でもヴィチェーン(VeChainThor/VET)が広まることが、今後の発展に欠かせないポイントです。

【まとめ】ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は将来有望な投資先!

ヴィチェーン(VeChainThor/VET)についてご理解頂けましたでしょうか。

2021年8月現在の価格は日本円で約15円前後となっており、リリースされた当初の約10倍以上値上がりしています。投資しやすい価格のうちに購入しておくのがおすすめです。

今後も新しい企業との提携や、日本へ普及するタイミングなどで価格上昇が予想されます。ヴィチェーン(VeChainThor/VET)は投資する価値のある仮想通貨と言って良いでしょう。

執筆者 西村大樹