仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)の特徴と今後の動きを解説

「サンドコイン(The Sandbox/SAND)の特徴は?今後どうなる?」
「The Sandboxはどんなゲーム?どうやって遊ぶの?」

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)は「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」というゲーム内の仮想通貨ということもあり、ゲームから興味を持ち始めた人も多いのではないでしょうか?

仮想通貨としては2021年8月26日時点で市場ランキング110位とまだ上位に食い込みはしないものの、仮想通貨業界全体でNFT(非代替性トークン)への期待感の高まりが見られたこともあり、約2ヶ月で18倍以上の高騰を見せました。

これからサンドコイン(The Sandbox/SAND)の取引を開始してみようかと悩んでいる人や、「The Sandbox」を始めてみようかなと検討している人に向けて、仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)の特徴や「The Sandbox」の始め方・遊び方、購入する方法について解説しています。また、今後の動向に影響しそうなニュースや情報から将来性を紐解いていきます。

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サンドコイン(SAND)のリアルタイムチャート


仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)の特徴

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)の特徴は、「The Sandbox」のゲーム内仮想通貨であることと、イーサリアムの規格を採用していることだと言えるでしょう。詳しく解説します。

「The Sandbox」のゲーム内仮想通貨

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)は、「The Sandbox」というブロックチェーン技術を活用したゲームプラットフォーム内で使われる通貨です。2020年のサービス開始に先駆け、2019年5月から11月にかけて最初の投資ラウンドが実施されました。そこでは、総供給量の17.18%にあたる515,277,777SAND(3,410,000ドル相当)、約3億7千万円の販売が完了します。その後、2019年12月〜2020年7月にかけてプレセールが実施され、2020年8月には抽選形式のトークンセールが実施されました。

語源となっている「Sandbox」は直訳すると砂場や砂箱という意味になりますが、IT用語では「外界から影響されない隔離された環境」という意味を持ちます。日本に最初に持ち込まれた時は「箱庭」と表現されました。マインクラフトが代表的な例で、「サンドボックスゲーム」と総称されます。また、サンドボックスゲームでは仮想空間の中で自由に世界を作っていくゲーム性から「クラフトゲーム」と分類されることもあり、例えば「どうぶつの森シリーズ」「ドラゴンクエストビルダーズ」「フォートナイト クリエイティブ」もサンドボックス・クラフトゲームです。

「The Sandbox」はブロックチェーン版マインクラフト

「The Sandbox」でもマインクラフトのように、仮想空間の中でキャラクターを動かして冒険したり、土地を開発したりといった遊び方に加えて、ボクセルアート(小さな立方体を組み合わせて作る3D作品)を自分自身でデザインしたり、デザインしたキャラクターやアイテムをブロックチェーン技術を活用して売買することができます。さらに、「The Sandbox」のプラットフォームを活用してオリジナルのゲーム開発ができ、開発したゲームを「The Sandbox」のLAND(土地)上に公開することもできます。

サンドコイン(The Sandbox/SAND)は「The Sandbox」内での基盤となる仮想通貨で、自作したボクセルアートを売買したり、LANDを売買・レンタルする際に利用されます。ボクセルアートやLAND自体もNFT(代替不可能なトークン)となっています。

これまでゲーム内での通貨と言えばゲーム内だけでしか利用できませんでしたが、ブロックチェーン技術を活用することで、他の通貨と取引できるようになりました。現実世界と仮想空間を行き来しているような面白さは、ブロックチェーンならではですね。

サンドコイン(The Sandbox/SAND)はゲーム内で使用される目的で発行された仮想通貨ですが、「The Sandbox」のゲームユーザーでなくとも仮想通貨取引所で購入できますし、ウォレット間での取引も可能です。NFTであるLANDも取引することができます

イーサリアムの規格を採用

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)と「The Sandbox」は、イーサリアムの規格が採用されています。

  • 仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)…ERC20
  • LAND…ERC721
  • ボクセルアート…ERC1155

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)は、イーサリアムのブロックチェーン上に構築されている分散型取引所「Uniswap(ユニスワップ)」でイーサ(ETH)と取引できます。

分散型取引所とは

分散型取引所はDEX(Decentralized Exchange/デックス)とも呼ばれ、銀行や証券会社のような中央管理者を持たない金融取引所です。ウォレットと連携するだけで利用でき、年齢や国籍問わず利用できるというメリットを持ちます。

「The Sandbox」の始め方・遊び方

「The Sandbox」の始め方と遊び方について解説していきます。
すでに日本語版もリリースされているので、ブロックチェーンを活用したゲームが初めてだという人でも簡単にスタートできますよ。

【参照】「The Sandbox-日本語版」

「The Sandbox」の始め方

「The Sandbox」の始め方は、サイトからアカウントを作成し、エディターをダウンロードするだけです。

手順①アカウントの作成方法

アカウントの作成方法は以下の3通りから選べます。

「The Sandbox」アカウント作成方法

  • デジタルウォレットと連携
  • SNSアカウントと連携(Facebook/Twitter/Google)
  • Bitskiアカウントを作成

「The Sandbox」では連携するウォレットに「Metamask(メタマスク)」を推奨しています。Metamaskは日本語にも対応していますので、初めてウォレットを作成する人でも使いやすいでしょう。アカウント作成段階でウォレットを保有していなくてもゲームで遊ぶことはできますが、ゲーム内でLANDやキャラクター、アイテムの売買を行う際に必ず必要となりますので、これから他のブロックチェーンゲームにもトライしてみようかなと考えている人は作っておいて損はないでしょう。

Metamaskとは

Metamaskはイーサ(ETH)をブラウザ上で管理するデジタルウォレットで、イーサリアムベースのブロックチェーンゲームやDAppsと連携できます。ウォレットは取引機能がなく仮想通貨を管理するだけのものになりますので、入金するには仮想通貨取引所でイーサ(ETH)を購入するなどして取得し、Metamaskへ送金する必要があります。

Bitskiは、Metamaskと同じくデジタルウォレットですが、自称「NFT界のShopify(ショッピファイ/ECサイト作成プラットフォーム)」というだけあり、NFTマーケットに特化しているという特徴を持ちます。音楽・カルチャー・スポーツ業界で注目を集めており、世界的なラッパーで音楽プロデューサーのジェイ・Zや史上最強の女子テニスプレイヤーと呼ばれるセリーナ・ウィリアムズがプロジェクトへ投資したことでも話題となりました。

BitskiはNFT作品の売買ができるマーケットプレイスですので、「The Sandbox」でのボクセルアートやゲーム開発をきっかけに今後さまざまなNFT作品を作り出していきたいというクリエイターは、MetamaskよりもBitskiでアカウントを作る方が良いかもしれません。Bitskiのアカウント作成は、「The Sandbox」のアカウント作成から行えます。

アカウントを作成すると、アバターを無料で作ることができます。

アバターは「作成」から「Avatar」タブを選ぶか、画面左下にある「自分」からアカウントページへ移動し「Edit Avatar」から進んでください。

手順②エディターのダウンロード

ゲーム内のアイテムやキャラクターなどを作成するエディターは3種類ありますが、仮想空間「Metaverse(メタバース)」でプレイするには、ビジュアルスクリプトツールが搭載されている「Game Maker」というエディターをダウンロードする必要があります。

その他にも、アイテムなどのASSETを作成・販売できる「VoxEdit」というクリエイター向けエディターがあります。ボクセルアートを作ってみたい・販売してみたいという人は、こちらのエディターもダウンロードしておきましょう。

  • Game Maker…オリジナルのLANDを作ったり、他ユーザーのLANDで遊べる
  • VoxEdit…ASSETの作成・販売ができる

残念ながらGame Makerは現在Windows版しかダウンロードできません(2021年8月時点)。VoxEditはWindows・Mac共にダウンロードが可能です。

「The Sandbox」の遊び方

「The Sandbox」はまだ開発途中ですので全ての機能を網羅できていませんが、すでにたくさんのユーザーがゲームを楽しみ、報酬を得ています。

ここでは、「The Sandbox」の遊び方を大きく4つに分けて解説していきます。

①「The Sandbox」で遊ぶ

「The Sandbox」では、エディター「Game Maker」でマインクラフトのようにLANDでの土地開発を楽しんだり、LAND内に新しいゲームを作成したり、他のユーザーが開発しているLANDやゲームを楽しむことができます。

LANDは166,464個の発行上限が設けられており、特にプレセールで売りに出されているLANDはBinance(バイナンス)やコインチェックといった仮想通貨取引所からの購入されることもあります。

②「The Sandbox」でボクセルアート作りを楽しむ

エディター「VoxEdit」では、「The Sandbox」で使えるキャラクターやアイテム、建物といったASSETのボクセルアートを作ることができます。感覚的に操作できるため、難しい専門知識やスキルは要りません。

③「The Sandbox」で収益を得る

「The Sandbox」で収益を得る方法は4つあります。

  • 「VoxEdit」で作成したASSETの販売して収入を得る
  • 購入したLANDやLANDに作った建造物を売ったりレンタルして報酬を得る
  • 作成したゲームを他のユーザーにプレイしてもらって報酬を得る
  • ユーザーに紹介して紹介料を得る

ASSETはNFTとして取り扱いされ、「VoxEdit」を通じて販売することができます。

④「The Sandbox」でゲームを作る

ユーザーは所有するLAND上にオリジナルゲームを作成でき、他のユーザーへ公開も可能です。ゲームはエディター「Game Maker」で作成します。また、優秀なゲームを選ぶコンテストも開催されており、受賞したユーザーは賞金や商品を獲得できます。

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)今後の将来性

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)が今後どのような動きを見せるのか、将来性を読み解いていきます。

世界各国に月間100万人以上のアクティブユーザーが存在

「The Sandbox」はすでに4,000万回以上ダウンロードされ、多い時には月間100万人以上のアクティブユーザーを記録しました。動画配信サイトなどでゲーム実況するユーザーも多く、日本国内ではまだ知名度が低いものの今後の拡大に期待が寄せられています。

スクウェア・エニックス等によるサポートで期待感アップ

2020年3月、日本の大手ゲーム企業である「スクウェア・エニックス」や、アメリカの老舗ゲーム企業「Atari(アタリ)」などから201万ドル(約2億2千万円)の投資を受けました。日本国内でもニュースとしてピックアップされ、認知度と期待感のアップに繋がりました。

仮想通貨業界全体でNFTへの期待感が高まる

2020年の後半から、仮想通貨業界ではNFTへの期待感が高まっていました。サンドコイン(The Sandbox/SAND)もはこれまで大きな値動きを見せなかったのですが、このトレンドを受けて2021年に入ってから大きく価格の上昇を見せました。

「Coincheck NFT(β版)」との連携・提供開始

2021年3月24日、コインチェック株式会社からNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」の提供が開始され、国内の取引所として初となる「The Sandbox」のNFTの取り扱いも同時にスタートしました。4月5日に実施されたLANDの初売出しでは、販売開始から約8分で完売する事態となりました。

2021年始めから続くサンドコイン(The Sandbox/SAND)の価格上昇をさらに押し上げる結果となります。

【参照】「Coincheck NFT(β版)」、本日より提供開始

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)を購入できる取引所

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)は、下記の海外取引所と分散型取引所で購入が可能です。「The Sandbox」で使用する際は、取引所からウォレットへ送金する必要があります。

  • Binance
  • OKEx
  • Hotbit
  • Huobi Global
  • Uniswap(分散型取引所)

また、LANDに関しては国内取引所コインチェックが運営する「Coincheck NFT(β版)」から購入可能です。

【まとめ】仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)は投機にも期待

仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)は、ゲーム内での使用目的としてだけでなく投機目的としても今後に期待されています。国内上場するとすれば、LANDをすでに取り扱っているコインチェックが濃厚でしょう。

ただし、海外取引所での取引はリスクを伴います。「Coincheck NFT(β版)」でLANDの値動きを確認しつつ、サンドコイン(The Sandbox/SAND)の上場を待つことも一つの手段だと言えます。

執筆者 西村大樹