分散型取引所(DEX)であるレイディウム(RAY/Raydium)をご存知でしょうか。
今回は分散型取引所であるレイディウム(Raydium)とそこで発行される仮想通貨レイ(RAY)についてご紹介します。
レイディウム(RAY/Raydium)の特徴や動向、今後の将来性や購入方法などを詳しくお伝えします。
目次
レイディウム(RAY)のリアルタイムチャート
レイディウム(RAY/Raydium)とは
レイディウム(RAY/Raydium)は2021年2月にローンチされたレイディウム(Raydium)と呼ばれる分散型取引所(DEX)のことです。
そしてレイ(RAY)はレイディウム(Raydium)が発行する独自の仮想通貨となります。
- 通貨(トークン)名:RAY
- ティッカーシンボル/単位:RAY
- 時価総額(2021年9月):約780億ドル
- 時価総額ランキング(2021年9月):218位
レイディウム(RAY/Raydium)はソラナ(solana)のブロックチェーンを基盤に作られており、イーサリアム(ETH)などの他のブロックチェーンと比較すると高速で安い手数料で利用できます。
レイディウム(RAY/Raydium)はステーキングやイールドファーミングが行えるため、取引だけでなく保有するだけで利息報酬が得られる点も魅力です。
またソラナ(Solana)がどのようなものであるかも知ることで、レイディウム(RAY/Raydium)をより理解することができるでしょう。
分散型取引所(DEX)とは?
DEXとは「Decentralized EXchange」の略で分散型取引所を意味する仮想通貨を売買できる場所です。
仮想通貨取引所には非分散型取引所(中央集権取引所)と分散型取引所(DEX)があり、前者はビットフライヤー(bitFlyer)やコインチェック(Coincheck)など運営組織が存在する取引所を指します。
後者の分散型取引所(DEX)は運営組織を持たずユーザーが管理する仕組みになっています。秘密鍵を自分で管理するためセキュリティリスクを減らしたり、売買手数料が無料といったメリットがあります。一方でまだユーザーが少なく流動性が低いなどといったデメリットもあります。
ソラナ(solana)とは?
ソラナ(solana)は2020年に開発されたブロックチェーンです。ブロックチェーン開発の王様と呼ばれるイーサリアム(ETH)に対抗するブロックチェーンとされ、処理速度が速く手数料が安いことでも評価されています。
より詳しい情報はこちらの記事でご確認ください。
レイディウム(RAY/Raydium)の特徴
レイディウム(RAY/Raydium)には
- 高速処理と手数料の安さ
- レイヤー1のみで処理できる
- イールドファーミングやステーキングが行える
- オーダーブックが使える
- IDOができる
といった特徴があります。順番に見ていきましょう。
①高速処理と手数料の安さ
レイディウム(RAY/Raydium)はソラナ(solana)のブロックチェーンを基盤に作られているため、高速処理や手数料の安さが特徴です。
ソラナ(solana)のブロックチェーンでは約1秒間に5万件の取引を処理でき、1回の取引手数料は約0.005円と非常に安い価格となっています。
UniswapやSushiswapなどのこれまで一般的だった分散型取引所(DEX)は、イーサリアム(ETH)基盤のブロックチェーンで作られていますが、処理速度の低さと手数料の高さがデメリットとされています。イーサリアム(ETH)のブロックチェーンの処理速度は約1秒間に10〜15件、1回あたりの取引手数料は約3000〜8000円にもなります。
つまりレイディウム(RAY/Raydium)は他のブロックチェーンを基盤とする仮想通貨よりも圧倒的に処理能力が高く、手数料の安さで注目を集めているのです。
②レイヤー1のみで処理できる
レイヤー1はブロックチェーン、レイヤー2はブロックチェーン以外での取引のことです。ソラナ(solana)のブロックチェーンはその処理速度の速さと手数料の安さから、レイヤー1のみで全ての処理が完結する特徴があります。
一方でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などはレイヤー1だけでなくレイヤー2でも処理を行っています。これはスケーラビリティ問題の解消を目的としていますが、電力消費や処理速度、手数料の高さなどソラナ(solana)に比べ劣るのも事実です。
スケーラビリティ問題とは?
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのブロックサイズが上限に達し、処理速度の遅延や手数料が高騰している問題を指します。
③イールドファーミングやステーキングが行える
レイディウム(RAY/Raydium)は通常の仮想通貨取引以外にもイールドファーミングとステーキングが行える特徴があります。
イールドファーミングとステーキングの仕組みは類似していて、特定銘柄の仮想通貨を一定期間保有することで利息報酬が受け取れる仕組みです。
そのためレイディウム(RAY/Raydium)は長期的に保有する仮想通貨としても向いています。
イールドファーミングとステーキングの違いとは?
イールドファーミングとステーキングは共に仮想通貨取引以外の運用方法で、特定の仮想通貨を保有することで利息報酬を得られる仕組みです。しかし両者には異なる点があります。イールドファーミングは分散型取引所(DEX)に仮想通貨を貸し出して利息報酬を得られ、ステーキングはブロックチェーンネットワークに参加して仮想通貨を保有することで利息報酬が得られる銀行預金のような仕組みです。
④オーダーブックが使える
レイディウム(RAY/Raydium)はオーダーブック(取引板)が使える特徴があります。
オーダーブック(取引板)とは特定の仮想通貨に対する売買取引を整理した電子リストで、非分散型である仮想通貨取引所で使われる仕組みです。購入者と売却者の利益はオーダーブックにリアルタイムで表示されます。
一方多くの分散型取引所(DEX)ではAMM(オートマーケットメーカー)という方法を採用してきました。しかしAMMはオーダーブックと比べると使いにくい点から多くのユーザーを獲得できない要因の1つとなっていました。
この問題を解決するためにレイディウム(RAY/Raydium)はソラナ(solana)を基盤としたオーダーブックを利用する分散型取引所である「Serum」と連携し、オーダーブックとAMMを両方使用できる仕組みを開発したのです。従って非分散型取引所と変わらない使いやすさを実現しています。
AMM(オートマーケットメーカー)とは?
あらかじめ決められたプログラムによって取引を自動管理するシステムのことです。2021年までに開発された分散型取引所(DEX)の約9割がAMMを使っています。
⑤IDOができる
レイディウム(RAY/Raydium)はIDO(Initial DEX Offering/イニシャル・デックス・オファリング)と呼ばれる先行投資ができる特徴があります。IDOとは分散型取引所(DEX)で資金調達のために行われるトークンセールのことです。
レイディウム(RAY/Raydium)では新規上場前の仮想通貨のIDOに参加できるアクセラレーター(AcceleRaytor)という機能があり、今後レイディウム(RAY/Raydium)でローンチされる仮想通貨のIDOへ参加できます。これはレイディウム(Ray/Raydium)を保有する人のみが参加できる仕組みです。
このIDOで得た仮想通貨は上場後に価格が高騰することが多いと言われており、比較的短期間で利益を出せる可能性もあります。
レイディウム(Ray/Raydium)の価格動向
2021年9月現在、レイディウム(RAY/Raydium)の価格は約1280円前後となっています。
2021年2月のローンチから大きな価格の動きはなく、4月末にはレイディウム(RAY/Raydium)の基盤であるソラナ(solana)のブロックチェーンに「ワームホール」という新機能が開発されたことにより、価格が少し上昇しました。
5月にはビットコイン(BTC)の暴落に伴い一時的に価格が下落しましたが、その後約3ヶ月で再び上昇しています。
ローンチして間もない仮想通貨ですが、現在のところ安定した価格を保っていると言えるでしょう。
【ワームホールとは?】
イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを基盤とする仮想通貨を、ソラナ(solana)のブロックチェーンに高速かつ低コストで移行できる機能を意味します。
レイディウム(Ray/Raydium)の今後や将来性について
レイディウム(RAY/Raydium)は今後価格が高騰する可能性があり、以下の4つの観点から投資先として期待できる仮想通貨であると考えることができます。
- DeFiの問題点を解決する存在である
- 長期保有に向いている仮想通貨である
- ソラナ(solana)に関連する仮想通貨が高騰している
- Sushiswapとの統合
順番に詳しく解説します。
①DeFiの問題点を解決する存在である
DeFi(ディーファイ)は「Decentralized Finance」の略称で分散型金融を意味します。分散型取引所(DEX)もこれに該当し、レイディウム(RAY/Raydium)は現在DeFiが抱える問題点を解決すると期待されています。
仮想通貨業界で人気のDeFiは
- 多くの取引による処理能力低下
- 手数料の高騰
といった問題点に悩まされているのです。レイディウム(RAY/Raydium)のブロックチェーン技術がこれらの問題点を解決することで、仮想通貨としての価値は更に上昇することが予想されます。
②長期保有に向いている仮想通貨である
レイディウム(RAY/Raydium)はイールドファーミングやステーキングができる仮想通貨のため、長期保有を前提として購入するユーザーが多いという点からも将来性が期待されます。長期保有される銘柄の仮想通貨は将来値上がりしやすいという特徴があるのです。
またレイディウム(RAY/Raydium)の保有者だけがIDOに参加できるという点からも、売却するよりも長期保有する方にメリットがある仮想通貨であると言えます。多くのユーザーが長期保有することで今後の価格暴落リスクも抑えられるでしょう。
③ソラナ(solana)に関連する仮想通貨が高騰している
ソラナ(solana)に関連する仮想通貨が高騰している点も、レイディウム(RAY/Raydium)が今後期待されるポイントとなっています。
レイディウム(RAY/Raydium)はソラナ(solana)のブロックチェーンを基盤としているため、ソラナ(solana)関連銘柄と呼ばれています。価格が高騰しているソラナ(solana)関連銘柄は以下の通りです。
- ソル(SOL)
- FTXトークン(FTT)
- セラム(SRM)
- ボンフィダ(FIDA)
これらの仮想通貨は価格が高騰しているだけでなく、時価総額ランキングも上位に君臨しています。またそれぞれの性能や実用性も注目されており、連動してレイディウム(RAY/Raydium)の今後の価格高騰にもつながるのではないかと期待されています。
④Sushiswapとの統合
Sushiswapはイーサリアム(ETH)のブロックチェーンを基盤とした分散型取引所(DEX)で、Uniswapをはじめとする最大手の分散型取引所です。
2021年2月にレイディウム(RAY/Raydium)はSushiswapと近い将来統合することを発表しました。統合することで処理速度や手数料などのスケーラビリティ問題を解消する狙いがあります。
今後レイディウム(RAY/Raydium)とSushiswapの統合が実現すれば、ユーザーが流動し価格高騰の要因の1つとなるでしょう。
レイディウム(Ray/Raydium)の購入方法
レイディウム(Ray/Raydium)は国内仮想通貨取引所での取り扱いがないため、海外仮想通貨取引所にて購入する必要があります。
またローンチされたばかりの新しい仮想通貨であるため、2021年9月の現時点では以下の5つでしか取り扱われていません。
【海外仮想通貨取引所(非分散型)】
- バイナンス(Binance)
- FTX
- ゲート(Gate)
【分散型取引所】
- レイディウム(Raydium)
- セラム(Serum)
これらの仮想通貨取引所は日本の金融庁に認可されていないため、セキュリティ面などで万が一のトラブルが起こった場合は全て自分で対処しなければならないことを留意しておきましょう。
また直接日本円を入金することができないため、日本国内の仮想通貨取引所でビットコイン(BTC)などの他の仮想通貨を購入して送金する必要があります。あらかじめ海外と国内の取引所に口座を開設してからレイディウム(RAY/Raydium)を購入しましょう。
具体的な購入手順
レイディウム(RAY/Raydium)の具体的な購入方法についてご説明します。
- 海外・国内取引所で口座を開設
- Sollet(Solanaのウォレット)作成
- 国内取引所でビットコイン(BTC)購入&海外取引所へ送金
- レイディウム(Ray/Raydium)とSolletをつなげる
- 海外取引所でソル(SOL)を購入
- ソル(SOL)をSolletに送金
- レイディウム(Raydium)でレイ(RAY)を購入
- レイ(Ray)のイールドファーミング・ステーキング
レイディウム(RAY/Raydium)ではトランザクション手数料としてソル(SOL)を必要とするため、海外取引所にてソル(SOL)を購入するというステップが必要です。
※イールドファーミングやステーキングを行わない場合は、ソル(SOL)を購入する手順を省き海外取引所で直接レイ(RAY)を購入できます。
手順が多いため事前に必要なものを確認し、準備をしてから購入に取り掛かることをおすすめします。
【まとめ】レイディウム(RAY/Raydium)に投資するなら高騰前の今がチャンス!
レイディウム(RAY/Raydium)についてご理解頂けましたでしょうか。
レイディウム(RAY/Raydium)はソラナ(solana)のブロックチェーン上に作られたレイディウム(Raydium)と呼ばれる分散型取引所で、レイ(RAY)はそこで発行される仮想通貨です。
通常の仮想通貨取引以外にもイールドファーミングやステーキングによって長期的な運用が行えることや、DeFiが抱える問題を解消できることから将来性の高い仮想通貨と考えられます。
最近は海外仮想通貨取引所のバイナンス(Binance)に上場し、新機能のワームホールも加わったことから更に認知度が上がっており価格上昇が見込める要因が増えました。
レイディウム(RAY/Raydium)に今後投資を考えている人は、価格高騰前である今がチャンスであると言えるでしょう。
執筆者 西村大樹