仮想通貨アイコン(ICON/ICX)の将来性は?特徴や買い方も解説

アイコン(ICON/ICX)はアルトコインの一つで、韓国版イーサリアムとも言われる仮想通貨です。

他の仮想通貨には見られない特徴を多く持ち合わせていることから、将来性が気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、アイコン(ICON/ICX)の概要や特徴、将来性について解説します。仮想通貨について理解を深めたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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ICXのリアルタイムチャート


仮想通貨アイコン(ICON/ICX)とは

 

引用元:ICON公式サイト

ICONは、2017年8月24日に公開された韓国発の仮想通貨です。厳密にはICONは仮想通貨プロジェクトであり、そのネットワーク上で使用する仮想通貨がICXとなります。

単一のアイコンネットワークで世界中のコミュニティを構築することを目標に掲げています。

また、ブロックチェーン技術の更なる活用に向けて、さまざまな取り組みを行っていることでも有名です。決済時に発生する手数料の削減実現に向けて、大きな期待を担っているとも言われています。

公式サイト:https://iconrepublic.org/index
公式ツイッター:@helloiconworld
時価総額:2,009億円(2021年9月時点)
発行上限枚数:400,230,000 ICX

別名は韓国版イーサリアム

ICONが採用するブロックチェーン技術は、the loop社が開発した「loop chain」です。

また、独自のスマートコントラクト「SCORE(Smart Contract On Reliable Environment)」を使用することで、異なるアルゴリズムのブロックチェーンをつなぐことができます。

ICONに採用するスマートコントラクトの最大の強みは、人間を介すことなく入金や決済以外である契約や取引を自動化できる点です。これが理由で、ICONは韓国版イーサリアムと呼ばれるようになりました。

発行元となる韓国では、すでに現実世界のコミュニティである病院や保険、銀行、証券(韓国内25社と提携済み)などがネットワークとしてつながっています。

仮想通貨アイコン(ICON/ICX)の特徴

コミュニティやネットワークなど、活用することでさまざまなサービスを新たに生み出すことができると言われるICON。

他の仮想通貨にはない強みを複数持っていることで有名です。ここでは、具体的にどのような特徴があるのか見ていきます。

新規発行枚数はコミュニティ「C-rap」の協議で毎年決める

ICONには新規発行のマイニングはありません。発行枚数を決める際は、コミュニティ「C-rap」の代表者が毎年協議して決めています。

例えば、ビットコイン(BTC)などのマイニングには、ハイスペックなコンピューターなど先行投資が必要不可欠です。この場合、ハードルが高いと感じるユーザーも多いのではないでしょうか。

新規通貨獲得に少しでも希望を持ちたいユーザーにとっては、マイニングがないということは大きなメリットになることでしょう。

独立するSCOREを採用

ICONには、loop chainで拡張された機能「SCORE(Smart Contract On Reliable Environment)」を採用しています。そのため、仮にスマートコントラクトに不具合が生じてもブロックチェーン機能自体がダメージを受けることはありません。

アップデート時に移行する必要もないため、更新作業に関してもスムーズに取り組むことが可能です。

コンセンサスアルゴリズムにLFTを採用

ICONに採用しているコンセンサスアルゴリズムは、LFT(Loop Fault Tolerance)です。LFTには2つのノードが存在します。

リーダーノード:トランザクションと呼ばれる取引所記録をまとめてブロック生成を行う
検証ノード:リーダーノードが作成したブロックを検証する

新たにブロックを追加するためには、検証ノードによる一定の賛成が必要です。まず検証ノードがリーダーノードへ検証する必要がある取引所記録を送り、リーダーノードがまとめます。次に、ブロックの検証を検証ノードが行う流れになります。

ICONickで仮想通貨のやりとりが楽に

ICONickとは、ICONのネットワーク内で使用するウォレットIDを言います。ICONユーザー1人につき、1つのIDを使用可能です。

このIDを使用すれば、ICXの交換や移動など仮想通貨を簡単にやりとりできるようになります。

個人が自由にIDを決めることができたり、IDそのものを売買できたりするため、ウォレットを活用するユーザーにとっては嬉しい要素だと言えるでしょう。

DEX(分散型取引所)を導入

ICONには、DEX(Decentralized Exchange)と呼ばれる分散型取引所を導入しています。

DEXはアルゴリズムのみで稼働しているため、特定の管理者が存在しません。つまり、仲介手数料は発生しないわけです。

ユーザーは直接取引するため、取引所から仮想通貨が流出したり、ハッキングが原因でコインを紛失したりといったリスクを軽減することもできます。また、ブロックチェーンが異なる仮想通貨であっても交換可能である点も、大きな魅力だと言えるでしょう。

仮想通貨アイコン(ICON/ICX)の将来性

引用元:CoinMarketCap

ICONの価格は、2021年9月時点で1ICX=220円前後です。下落傾向にあるものの、2017年12月に海外の仮想通貨取引所Binance(バイナンス)へ上場したことをきっかけに1ICX=約1,400円まで高騰したこともあります。

ICONは分散型社会を目指しており、ポテンシャルも高いことから今後価格が高騰することも十分期待できるでしょう。

ICONを投資する仮想通貨の候補に入れる場合は、日ごろから値動きをチェックすることをおすすめします。

仮想通貨アイコン(ICON/ICX)の買い方

2021年9月現在、日本国内の仮想通貨取引所からはICONを買うことはできません。そのため、以下のステップで買うことになります。

  1. 日本国内の仮想通貨取引所でビットコイン(BTC)などを買う。
  2. 海外の仮想通貨取引所Binance(バイナンス)などへ送金する
  3. Binance(バイナンス)などでICONを買う

ICONを投資先として選ぶ場合は、日本国内の仮想通貨取引所と海外の仮想通貨取引所それぞれに口座を開設しておかなければいけません。すぐにICONを買って仮想通貨投資を始めたいと思ってもできないため、注意が必要です。

【まとめ】アイコン(ICON/ICX)は高い将来性を秘めた仮想通貨

今回は、韓国版イーサリアムとも言われる仮想通貨アイコン(ICON/ICX)について解説しました。この記事の要点をまとめておきます。

この記事の要点

  • ICONの目標は、ブロックチェーン技術を現実世界で活用し分散型社会を構築することである
  • DEXを導入しており、ブロックチェーンが異なる仮想通貨も交換可能である
  • 現在価格は下落傾向にあるものの、ポテンシャルが高く将来性は十分期待できる

ICONは今後も新たなビジネス展開に向けて、さまざまなコミュニティを結び付け提携先を増やしていくことが期待できる仮想通貨です。ICONへの投資を考える際は、他の仮想通貨への投資と並行しながら取り組むことをおすすめします。

執筆者 西村大樹