損切ができないーその原因はサンクコスト効果にあり

損切りできずにポジションを抱え続けてしまったことはありませんか?

「もうちょっと待てば戻るはず…」
「ここで切ったら負けを確定させることになる…」

そう思いながら損失が広がるのをただ見ているしかなかった、そんな経験はFXトレーダーなら一度は味わっているはずです。

チャートを後から見返すと、明らかに損切りすべき局面だったのに、なぜかあの時だけ判断できなかった。
これには明確な心理的メカニズムが存在します。

今回は、代表的な心理現象であるサンクコスト効果(埋没費用効果)を中心に、損切りできなくなる理由を整理し、解決へのヒントをまとめます。

損切ができないメカニズム

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サンクコスト効果が損切り判断を妨げる

サンクコスト効果とは、すでに投じたお金・時間・労力が惜しくなり、非合理的な判断をしてしまう心理作用のことです。
FXの場合、

  • すでに含み損を抱えている
  • エントリーまで分析や準備に時間をかけた
  • 根拠を持ってポジションを取った

上記のような要素が「ここで損切りするなんて受け入れられない」という感情に変わり、チャートが崩れているのにポジションを維持してしまいます。

損失の痛みが利益の喜びより強い

人は利益の喜びよりも損失の痛みを2倍以上強く感じると言われています。これをプロスペクト理論といい、

“今損切りすれば損失が確定してしまう”

“損が確定する痛みから逃げたい”

という心理が優先されてしまった結果です。

既に投資の根拠が崩れているにも関わらず、感情的な苦痛を避けるために、「戻るまで待つ」という選択を合理的だと錯覚してしまうことで損切ができなくなります。

期待と自己肯定感のバイアス

損切りできない人ほど、チャートが下げ止まった瞬間や一時的に反発した場面で、

「ほら、やっぱり戻るじゃないか」

と思いがちです。

これは「自分の判断は正しかった」と信じたい気持ちが生む心理的防衛反応です。

しかし、たとえ一時的に戻ってもトレンドが崩れていれば再び下落し、損失はさらに深くなる場合も多いのがFX。

それでも“期待”を優先してしまうのは、「自分の判断を否定したくない」心理が働くためです。

損切りを阻む群衆心理とは

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また、損切ができない背景にはサンクコスト効果以外にもあります。特に群集心理や、自分に都合のいい情報ばかりを集めてしまうような心情も損切ができなくなる原因の一つです。

群集心理に関する詳しい記事はこちら

FXで高値掴みをしてしまう。その原因は群集心理や乗り遅れる恐怖(FOMO)によるものかもしれません。本記事は高値掴みの対策を紹介。

「みんな耐えているはず」という錯覚

例えば、SNSやコミュニティで似たポジションを持つ人の投稿を見ると、
「他の人も耐えているからまだ大丈夫だろう」
と安心してしまいがちです。

しかし、他人が損切るかどうかは自分の資金と関係ありません。

さらに、投稿している人を見て自分の投資判断を検証するのは合理的な方法とは言えないでしょう。

損切りを“敗北”と捉える心理

これは初心者トレーダーに特に多い傾向ですが、損切り=負け と感じてしまうことで行動を遅らせます。

しかし実際には、損切りは敗北ではなく資金を守り、次の戦いに備える戦略行動です。

逆転劇への幻想

損切をしなかった結果「ギリギリまで耐えて勝った」という成功体験を生むことがあります。

こうした経験があると、

「もしかしたら今度も逆転できるかもしれない」

という幻想に縋ってしまい、損切りの決断がさらに遅れます。

特に自身の成功体験であるがゆえに妄信しやすく、結果的に大きな損失を生んでしまう可能性があります。

損切りできるトレーダーになるための行動と教訓

損切りできるトレーダーになるための行動と教訓のイメージ画像

損切が出来るようになるには機械的な判断と冷静な対処が重要です。最後に損切が出来るようになるための行動のヒントをご紹介していきます。

エントリー前に損切ラインを必ず設定し、機械的に実行する

損切りは“考えるとできなくなる”行動です。
だからこそ、感情が動く前にルール化し、逆指値を最初から置いておくことが大切です。

損切りは「失敗」ではなく「資金管理の成功」

損切りの本質は負けではなく、未来の勝ちに資金を残す行為です。
むしろ、損切りを軽視する方が長期的な負けを招きます。

ポジションを正当化しない

チャートが崩れているのに耐える理由が“期待”や“願望”になったら危険信号。
相場は希望で動かず、事実で動きます。

“こんなに考えてエントリーしたのだから”と、希望的観測を思い始めたらすぐに撤退の準備を。

損失を受け入れる経験こそトレーダーの成長

損切りの痛みは誰にでもあります。
しかし、その痛みを受け入れられるようになるほど、トレードは安定し、勝率に頼らず収益を残せるようになります。

【まとめ】損切は人間の心情に逆らう行為であることを受け止めるべし

損切りができないのは弱さではなく、人間である証拠です。
ただし、相場の世界では感情よりもルールがあなたの資金を守ってくれます。
“切るべき時に切る”という習慣こそ、トレーダーにとって最大の武器となるでしょう。

そのためには何度も失敗して、経験を身に付けるしかありません。

まずは

“資金を失わないように損切をする”

簡単なルールで構わないので損切をする習慣から実践していきましょう。

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執筆者 西村大樹