ディズニーが開発を始めたことで話題となったドラゴンチェーン(DRGN)という仮想通貨をご存知でしょうか。
ドラゴンチェーン(DRGN)は2020年10月より運用が開始された比較的新しいブロックチェーン技術と仮想通貨であり、開発が進めばイーサリアム(ETH)に匹敵する仮想通貨となる可能性を秘めています。
今回は仮想通貨ドラゴンチェーン(DRGN)の概要やメリット、デメリットなどについてご紹介します。またドラゴンチェーン(DRGN)の将来性や購入方法も併せてご説明しますので、ぜひ投資の参考にしてみてくださいね。
目次
ドラゴンチェーン(DRGN)のリアルタイムチャート
ドラゴンチェーン(DRGN)の概要
- 通貨単位:DRGN
- 現在(2021年10月):16.38円
- 時価総額:30,961,400円
- 時価総額ランキング:556位
- リリース:2020年10月
ドラゴンチェーン(DRGN)は2014年より開発され2020年10月より運用が始まった「ビジネス用の超安全・安心なプラットフォーム」の構築を目指している技術と仮想通貨です。
当初はディズニーがシアトルにオフィスを作り自社用の「ディズニーブロックチェーンプラットフォーム」として開発していましたが中断され、2017年よりドラゴンチェーン財団が開発と運営を引き継いでいます。
ドラゴンチェーン(DRGN)はC言語など一般的なプログラミング言語でブロックチェーンを生成できるプラットフォームであり、多くのエンジニアが開発に携われるようになっています。
データ承認に5段階のフェーズをとることができるため、高いセキュリティと信頼性を持っておりデータの保管や売買、スタートアップ企業を支援するインキュベーションも可能です。
またイーサリアム(ETH)をベースに作られたERC20であるため、スマートコントラクトも利用することができます。
ディズニーワールド内での活用
ディズニーワールドでは来場客に「マジックバンド」と呼ばれる手首に着けるウェアラブル端末を配布しており、以下の機能を持っています。
- エントランスパス
- ファストパス
- クレジットカード
- ホテルのルームキー
- フォトパス
このマジックバンドにはドラゴンチェーン(DRGN)のブロックチェーン技術が応用されています。
ドラゴンチェーン(DRGN)のメリット
ドラゴンチェーン(DRGN)には以下の2つのメリットがあります。
- スマートコントラクトが開発しやすい
- イーサリアム(ETH)より高いセキュリティを実装
①スマートコントラクトが開発しやすい
ドラゴンチェーン(DRGN)はスマートコントラクトの開発がしやすいブロックチェーンです。
前述したようにドラゴンチェーン(DRGN)ではC言語やJavaをはじめとした一般的なプログラミング言語を使用できるため、短時間・低コストでの開発が可能です。
イーサリアム(ETH)にもスマートコントラクト機能が付いていますが、「Solidity」という難しいプログラミング言語が使用されているため一部のエンジニアしか開発に携われないデメリットがあります。
②イーサリアム(ETH)よりも高いセキュリティを実装
ドラゴンチェーン(DRGN)はイーサリアム(ETH)をベースとしたブロックチェーンですが、イーサリアム(ETH)より優れたセキュリティ性能を持っています。
ブロックチェーンにはコードが全て公開されたパブリックチェーンと非公開のプライベートチェーンがあり、ドラゴンチェーン(DRGN)はその両方を兼ね備えたハイブリッドチェーンと呼ばれています。そのためより高いセキュリティ性能の実現が可能です。
例えばイーサリアム(ETH)などの主要通貨が採用するパブリックチェーンは、誰からもコードが確認できるためハッキングの被害に遭う危険性があります。
「The DAO事件」と呼ばれるイーサリアム(ETH)のハッキング事件では約65億円の被害が出ており、金融系などのリスクを伴う情報の管理には不向きと言われています。
※パブリックチェーンは誰もがコードを確認できるため透明性が高く、管理者が存在しない非中央集権であるというメリットもあります。
一方コードを非公開にするプライベートチェーンは中央集権的で透明性は低いものの、ハッキングに対する脆弱性は低く指定されたノードによる短時間の承認が可能です。
つまりドラゴンチェーン(DRGN)の流れはオープンでありつつも内容は非公開という特徴があり、ブロックチェーンの特性である「改ざんできない」というメリットも備えています。
ドラゴンチェーン(DRGN)のデメリット
続いてドラゴンチェーンのデメリットについてもご紹介します。
- プラットフォームが未完成
- ブロックチェーンの不透明性
①プラットフォームが未完成
ドラゴンチェーン(DRGN)は2018年内にプラットフォームを完成させると発表していましたが、現在まだ未完成の状態です。
従って完成後の利用価値や利便性が優れない可能性もあります。
②ブロックチェーンの不透明性
ドラゴンチェーン(DRGN)はパブリックチェーンとプライベートチェーンを兼ね備えたハイブリッドチェーンであるため、一部の情報が公開されない不透明性があります。
従ってセキュリティ性能は高い一方で、ミスや不適切な金銭の流れがあっても容易に発見できないというデメリットもあるのです。
ドラゴンチェーンの将来性
ドラゴンチェーン(DRGN)はイーサリアムベースで作られたERC20トークンであるため、マイニングなどの一部のシステムをイーサリアム(ETH)に依存しています。
従ってドラゴンチェーン(DRGN)の将来性はイーサリアム(ETH)の発展に左右されると言って良いでしょう。
イーサリアム(ETH)は現在時価総額2位の主要な仮想通貨ですが、スケーラビリティなどの点で問題を抱えています。
ドラゴンチェーン(DRGN)のプライベートチェーンが稼働するようになれば、通貨としての価値が上がりイーサリアム(ETH)にとって替わる存在になる可能性もあります。
仮想通貨ドラゴンチェーン(DRGN)の購入方法
ドラゴンチェーン(DRGN)は現在(2021年10月)国内仮想通貨取引所での取り扱いがなく、海外の仮想通貨取引所を利用する必要があります。
しかしまだ大手の仮想通貨取引所には上場しておらず「Kucoin」や「Gate.io」など小規模の取引所で購入が可能です。
海外の仮想通貨取引所でドラゴンチェーン(DRGN)を購入するには、まず日本と海外の各取引所に口座を開設しましょう。
※海外の仮想通貨取引所には直接日本円を入金することができません。
一度日本の仮想通貨取引所でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの通貨を購入し、海外の口座へ送金すればドラゴンチェーン(DRGN)を購入することができます。
またドラゴンチェーン(DRGN)は仮想通貨取引所バイナンス(Binance)の2021年1月に行われたユーザーアンケートにて「新規上場してほしい通貨第3位」に選ばれているため、今後大手の取引所で購入できるようになる可能性もあります。
【まとめ】ドラゴンチェーン(DRGN)は開発とイーサリアム(ETH)の動きにかかっている
ドラゴンチェーン(DRGN)のブロックチェーン技術や仮想通貨についてご理解頂けましたでしょうか。
ディズニーが開発を始めたことで話題となったドラゴンチェーン(DRGN)は、開発が進めばイーサリアム(ETH)の技術を越える仮想通貨になることが期待されています。
またERC20の仮想通貨であり、今後のイーサリアム(ETH)の動きによっても将来性が左右されると考えられます。
今後のドラゴンチェーン(DRGN)の開発状況やロードマップ、イーサリアム(ETH)の動きに注目し、大手仮想通貨取引所での上場予定についても確認しながら投資を行う必要性がある通貨と言えるでしょう。
執筆者 西村大樹