米投資企業が大胆予想?仮想通貨の将来性とは

世界の金融ニュースを提供するBloombergに対し、米仮想通貨投資企業「Pantera Capital」の共同最高投資責任者であり、仮想通貨オーガーの共同設立者でもあるジョーイ・クリュッグ氏は「仮想通貨市場は数年以内に今の10倍、2兆ドル規模にまで膨らむだろう」と独自の見解を展開しました。

仮想通貨オーガーとは?

占い師を意味する名前であるオーガーは、予測市場のために作られた仮想通貨です。代表的なのはオンラインカジノへの導入でしたが、現在では保険や先物市場などのビジネスの現場でも活躍が期待されているプラットフォームを作成しています。

なぜ仮想通貨市場は10倍に膨れ上がる?

ジョーイ・クリュッグ氏は、現在の仮想通貨業界が抱える問題点は、スケーラビリティを高める必要があることを指摘していました。スケーラビリティの改善こそ、仮想通貨の流動性を高めるために最優先で解決しなければならない問題とのことです。

しかし、現在は仮想通貨自体がまだまだ発展途上であり、ブロックチェーン技術一つとってもまだ整備が完璧とはいかない、としています。ですが、数年以内にはいくつかの仮想通貨は代表的なクレジットカードVisaなどと同様に幅広く使われるだろう、と予測しました。

しかし、今のところは市場は一定の値幅で推移を続けるとするなどしばらくの間は停滞する可能性を示しました。

ビットコインは何が問題なのか?

スケーラビリティ問題としてやり玉にあがることの多いビットコインですが、決済手段としては何が致命的なのかと言えば、取引完了までのスピードです。

クレジットカードの取引スピードが、1秒あたり約1,600取引に対し、ビットコインは1秒当たり約3取引ほどしかできません。ビットコインの全体の取引数が増えれば増えるほど、決済までの時間がかかってしまい、有用性は損なわれます。

通貨のように使える仮想通貨とは?

通貨のように使えるというと代表的なものにはビットコインがあります。ビットコインは、現在でも100を超えるお店で使うことができる有名コインですが、それ以外にも様々な箇所で仮想通貨による支払いが可能になりつつあります。

例えば、日本でいうならば、モナコインがあります。モナコインは2ちゃんねるで流行した猫の絵「モナ―」をモチーフにしたコインですが、インターネットコンテンツに対する「投げ銭」目的で使われています。

また、omiseGOという仮想通貨は、現在三井不動産などから資金調達を行い、タイ国内のマクドナルドといった240を超える店舗と提携するなど具体的なビジネス決済に向けて動き出しています。

このように仮想通貨の中には実際に決済手段として動き出している仮想通貨が数多くあります。これらも今だスケーラビリティ問題を完全に解決しているとはいいがたいものの、ジョーイ・クリュッグ氏のいうように数年以内にスケーラビリティ問題を解決した仮想通貨を展開する可能性がかなり現実的であることが分かります。

短期的に見ればクレジットカードが優位

仮想通貨の技術は優れたものが開発され、性能としてもクレジットカードを追い抜くのも夢ではありません。しかし、現状クレジットカーを使っているユーザーからどの程度まで受け入れられるかどうかというのが今後の課題です。

すでに同様のオンライン決済手段Paypalと競合していくのか、住み分けをしていくのかについても様々な思惑があるようですが、人間不便を感じていないければ新しい手段をとることは稀です。仮想通貨ならではのメリットを打ち出せるかどうかが今後の鍵になりそうです。

仮想市場は本当に膨れ上がるかどうかは未だ未知数

本当に10倍に膨れ上がるかどうかというのは、オーガーの予測市場に上がりそうなテーマではありますが、今のうちに有望な仮想通貨に投資するという選択肢ももってみるのもいいかもしれません。

 
執筆者 西村大樹

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