アメリカ、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社、米インターコンチネンタル(ICE)が仮想通貨関連のプラットフォーム「Bakkt」設立を発表しました。規制に準拠して、11月にサービス開始する予定です。
インターコンチネンタルとはアメリカやヨーロッパなど20の市場と取引所を運営している企業で、収益は55億ドルを上回るともいわれています。NYSEの親会社でもあるため、金融界でも大きな威信を持っていて、影響力は絶大です。昨年夏の時点での時価総額は21兆ドル以上といわれ世界最大級の取引所です。
Bakktはスターバックスやマイクロソフトなどの大手企業と連携し、仮想通貨の売買やグローバルネットワーク上で資産を保管、利用できるような総合プラットフォームの提供を目指しています。
このプラットフォームにより、提携先であるマイクロソフトのクラウドシステムを利用し、ビットコインと米ドルなどの法定通貨と取引を行えるとしています。またスターバックスでも同じくビットコインなど様々な仮想通貨と米ドルを変更して商品購入が可能となります。
スターバックスは、「1500万人以上のスターバックスリワード会員にモバイルペイメントリーダーとして、顧客へ支払いオプションを拡大する革新に取り組んでいます。」と述べています。
ICEの最高経営責任者(CEO)であるジェフリー・スプレチャー氏は、「Bakktの後押しを受けてビットコインは初の世界通貨に発展するかもしれない」と述べました。
また、アメリカの投資企業BKCMのCEO、ブライアン氏はBakktによるビットコインETFの可能性を示唆しており、「しっかりとした基盤をもつインターコンチネンタルが運営することによって、ビットコインETFが許可される可能性があるだろう。」と発言しました。
アメリカの経済誌によると、Bakktの収益は2つのリソースから来るとしています。その2つとはICE先物米国取引所の取引手数料とビットコインを買ってBakktのカストディを利用する顧客が払う手数料です。
BakktのCEOのケリー氏は「バックトの最初のプロダクトとして、ICEの米国先物取引所およびクリアリングハウスは、2018年11月、カストディサービスと現物ベースのビットコイン一日先物取引を開始する計画で、CFTCの審査と承認を待っています。
これらの規制されたステージは、デジタル通貨の特定のセキュリティおよび決済要件を管理するための新しいプロトコルを確立する予定です。さらに、クリアリングハウスは、バックトが資金を提供する個別の保証ファンドを開設する予定です。」と述べています。
Bakktのプロジェクトが完成すれば、マイクロソフトやスターバックスなどの大手企業との提携効果もあり、仮想通貨決済ができるお店が一気に広がるとみられています。そうなると仮想通貨は爆発的なスピードで広まっていくことでしょう。また、多くの金融機関の参入によりもっと仮想通貨市場が盛り上がっていくと期待できます。