NFTアート販売の方法とは?初心者向けに出品の流れを解説

「NFTでアート販売ってどういうこと?」

「NFTアートを販売する方法っていくつかあるの?」

仮想通貨(暗号資産)と一緒に最近よく耳にする「NFT」という言葉。そして「NFTアートが高く売れた」というニュースがネットで話題になっていることから、その販売方法が気になっている人も多いのではないでしょうか?

この記事では、NFTアート販売の方法について解説します。初心者向けに出品までの流れを説明するので、何を用意したら良いのかざっくりと理解することができますよ。NFTアートを販売してみたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

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そもそもNFTアートとは?

絵具とパレットの写真

NFT(Non-Fungible Token)は、仮想通貨(暗号資産)に使われているブロックチェーン技術を利用した、非代替性トークンです。簡単に言えば、データの所有権を示すことができるものであり、そのデータに価値を与えるもの。NFTアートは、そんなNFTを利用したデジタルデータです。

「アート」とは言っても、決して絵だけが対象ではありません。その範囲は、デジタルデータとして取り扱いされているもの全てを指します。複製ではない“唯一無二の価値”を証明するNFTアートは高額で取引されることもあり、「アート資産」として人気が高まりつつあります。

【NFTアートの種類例】

  • イラスト
  • 写真
  • 動画・映像
  • 音楽
  • 音声
  • ゲーム内のキャラクターやアイテム(アセット)
  • ツイート

▼ブロックチェーン技術について詳しく知りたい方はこちら。

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NFTブーム絶頂期!?小学生のNFTアートが約80万円

小学3年生の男の子がつくったピクセルアート「Zombie Zoo」を母親がマーケットプレイス(NFTの売買ができる取引所)で販売したところ、最高で2ETH(約80万円)で落札されたという事例があります。

実は夏休みの自由研究として始めたことで、最初は0.006ETH(約2,300円)で販売していたのだそうです。しばらくして有名人たちが男の子のNFTアートを購入したり、それをSNSのアイコンなどに使用したりしたことから、大きな話題となりました。以後も親子は「Zombie Zoo」というシリーズでNFTアートを出品し、世界中の人たちに購入されています。

2021年9月9日時点で、NFTアート全48点の合計取引高はなんと9.9ETH(約380万円)。時には、出品すると1分以内に売れてしまうほどの人気なのだそうです。ちなみに、NFTアートは二次販売であっても作者は販売額の一部を手数料(ロイヤリティ)として受け取れるのが特徴。二次流通市場では最高18ETH(約700万円)で出品されているのだとか。

どんどん値上がりしていくNFTアートに、仮想通貨のビットコインバブルを感じた人は多いでしょう。新たなデジタル資産として、今後もNFTアートは多くの人々に期待される投資商品となっていくと予想されます。

NFTアートを販売してみよう!

並べた絵画の写真

NFTアートを販売するためには、いくつか手順があります。ただし、どんなNFTアートを販売するのかによってNFTマーケットプレイスや仮想通貨ウォレットなどが異なるため、販売方法はさまざまです。

ここでは、出品までの一般的な流れを5つのステップでご紹介します。

NFTアート販売方法【step1】NFTマーケットプレイスを選ぶ

step1の見出しと絵具の背景画像

NFTアートはNFTマーケットプレイスで取引できるため、まずどこで販売するか決めましょう。

NFTマーケットプレイスによって販売できるNFTアートは異なります。そのため、自分が販売したいNFTアートを扱っているNFTマーケットプレイスを選ぶ必要があります。

国内のNFTマーケットプレイス

国内のNFTマーケットプレイスを3つご紹介します。

リリースされて間もないプラットホームではありますが、日本語で取引したい人にオススメです。

Nanakusa(ナナクサ)

ナナクサのサイト画像

【取り扱っているコンテンツ】

  • デジタルアート

「Nanakusa」は、株式会社スマートアプリが運営するNFTマーケットプレイスです。

日本初のアーティスト登録制NFT売買プラットフォームでスマートアプリに認められたクリエイター「公認クリプトアーティスト」のみ販売できるのが大きな特徴。将来的に価値が上がりそうなNFTアートが欲しいと考えている人にとって、安心して購入できるNFTマーケットプレイスとなっています。

≪アーティスト≫ デジタルアート・3Dアート・ピクセルアート・フォトグラフ・ミュージシャン・映像クリエイター・Vtuber など

クレジットカード決済を利用することにより、日本円でNFT売買することができるのも大きなポイント。販売する側、購入する側の双方が使いやすい場であるため、今後の発展が期待されています。

≪Nanakusa公式ホームページ≫

AdambyGMO β版(アダム byGMO)

アダムのサイト画像

【取り扱っているコンテンツ】

  • デジタルアート

「AdambyGMO(β版)」は、GMOインターネットグループ傘下であるGMOアダム株式会社が運営するNFTマーケットプレイスです。

現在(2021年11月時点)ではまだβ版となっていて、一般の方は出品できません。今のところは有名なイラストレーターや漫画家などが出品していて、人気もまずまずといったところ。SNSでは声をかけられて出品に至ったというアーティストたちの報告も見かけます。

いずれ正式版がリリースされる予定なので、今後は幅広いアーティストが出品できるようになり、NFT売買が賑わいそうです。

≪AdambyGMO(β版)公式ホームページ≫

CoincheckNFT β版(コインチェックNFT)

コインチェックのサイト画像

【取り扱っているコンテンツ】

  • ゲームアセット
  • トレーディングカード

「CoincheckNFT(β版)」は、日本の仮想通貨取引所Coincheck社が運営するNFTマーケットプレイスです。

Coincheckの口座を持っているユーザー同士で、NFTと暗号資産の交換取引が可能。NFTの出品や購入だけでなく保管もできます。

取り扱っているコンテンツは、ブロックチェーンゲームのアセットや、ブロックチェーン上で発行されたデジタルトレーディングカードです。

そのため、『CryptoSpells』『The Sandbox』『Sorare』『NFTトレカ』などのブロックチェーンゲームをプレイしている人にオススメのNFTマーケットプレイスと言えるでしょう。

≪Coincheck公式ホームページ≫

海外のNFTマーケットプレイス

より多くの人にNFTアート作品をみてもらいたい人は、海外のNFTマーケットプレイスを利用してみましょう。

外国語で書かれているサイトは、chromeにGoogle翻訳をインストールしたり、翻訳サービス「Deepl」を使ったりすると便利です。

OpenSea(オープンシー)

オープンシーのサイト画像

【取り扱っているコンテンツ】

  • デジタルアート
  • ゲームアセット
  • トレーディングカード
  • デジタルミュージック
  • プロックチェーンドメイン
  • ユーティリティトークン

「OpenSea」は100万人を超えるユーザーが利用している、圧倒的規模の最大手NFTマーケットプレイスです。

出品が簡単なので、日本人クリエイターもたくさん出品しています。

ただし「OpenSea」ではイーサリアムブロックチェーンを利用するにあたり、ネットワーク手数料(ガス代)がかかります。需要が高いほど高騰するため、手数料が数万円になる場合もあるので注意が必要です。

≪OpenSea公式ホームページ≫

Rarible(ラリブル)

ラリブルのサイト画像

【取り扱っているコンテンツ】

  • ゲームアセット
  • デジタルアート
  • デジタルミュージック
  • フォトグラ

「Rarible」は、日本語表記でサイトを利用することができるNFTマーケットプレイスです。

NFTを売買すると独自通貨(ガバナンストークン)である「RARI」を獲得できるのが大きな特徴。「OpenSea」より出品手順がシンプルなのも嬉しいポイントです。

ただし、システム上ネットワーク手数料が比較的高額に設定されているため、利用する際は注意が必要です。

≪Rarible公式ホームページ≫

SuperRare(スーパーレア)

スーパーレアのサイト画像

【取り扱っているコンテンツ】

  • デジタルアート

「SuperRare」は、審査をクリアしたトップクリエイターのみが出品できるNFTマーケットプレイスです。

作品のクオリティが高いことから販売価格も高く設定されていて、投資価値の高いNFTアート作品を購入したい人に人気があります。

≪SuperRare公式ホームページ≫

NFTアート販売方法【step2】作品を作る

step2の見出しと絵具の背景画像

NFTアート用の作品を作る際は、NFTマーケットプレイスによって対応しているフォーマットやファイルサイズが異なるので、作品を作る前にしっかり確認しておきましょう。作成するツールについては、最終的にデジタルデータになっていれば基本的に何を使ってもOKです。

例えば、NFTアート用に「デジタルアート」を作りたいという場合、使用するソフトはIllustratorやPhotoshopなど、使い慣れたアプリケーションソフトで問題ありません。イラストの場合、お絵かき用のペイントソフトを使用している人も多いようです。

NFTアート販売方法【step3】ウォレットを選んで連携する

step3の見出しと絵具の背景画像

選んだNFTマーケットプレイスに対応している仮想通貨ウォレットをパソコンにインストールして、NFTマーケットプレイスに連携します。大抵の場合、NFTアートが売れるとウォレットに仮想通貨イーサリアム(ETH)が入金される仕組みとなっているため、忘れずに連携の設定をしておきましょう。

ウォレットはさまざまな種類がありますが、ほとんどのNFTマーケットプレイスに対応しているのが、「MetaMask(メタマスク)」です。イーサリアム(ETH)に対応したウォレットで、ETH系ウォレットとも呼ばれます。

メタマスクのサイト画像

≪MetaMask公式ホームページ≫

NFTアート販売方法【step4】仮想通貨取引所で口座作成&仮想通貨を購入

step4の見出しと絵具の背景画像

NFTマーケットプレイスによっては利用手数料(ガス代)を支払う必要があるため、仮想通貨取引所で口座を作って、支払い用の仮想通貨を購入しておきましょう。

売上を最終的に日本円に換金したい場合は、国内の仮想通貨取引所を選んでおけば問題ありません。これを機会にさまざまな仮想通貨を購入したり取引したりしてみたいという方は、海外の仮想通貨取引所を利用するのも良いでしょう。

バイナリーオプションに興味があれば、2.0倍のビットキャッスル(bitCastle)がオススメです。今なら最大50$分の仮想通貨がプレゼントされますので、登録してみてはいかがでしょうか?

≪ビットキャッスル公式ホームページ≫

▼イーサリアム(ETH)のガス代について、詳しく知りたい方はこちら。

仮想通貨イーサリアム(ETH)のガス代が何か分からない方に向けて書きました。イーサリアム(ETH)の概要から、損せずして送金スピードを上げるために行うべきガス代の設定方法についても紹介しています。ぜひ読んでみてください。

NFTアート販売方法【step5】販売条件の設定・出品

step5の見出しと絵具の背景画像

出品を行なう際は作品をアップロードしますが、NFTマーケットプレイスによって「固定価格」や「オークション」などの販売条件を設定する必要があります。金額は売れている作品を参考にして、購入されやすい価格帯を設定しましょう。

全ての設定を終えて出品した後に、ようやく「NFTアート」が完成となります。

【まとめ】NFTアート販売方法は限定的だが今後に期待

NFTアートが販売できるNFTマーケットプレイスはいくつかありますが、まだまだコンテンツが限定されていたり、出品者も限られていたりする場合が多いようです。

NFTブームが続く中、今後もNFT売買ができるプラットホーム増えていくことが予想されるため、将来的には多くの人が利用しやすい販売方法へと変わっていくかもしれませんね。

執筆者 西村大樹