アルトコインの中でもセキュリティ性に強みを持っていて、将来性が期待される仮想通貨Loopring。詳細を調べている方も多いのではないでしょうか?
今後成長が見込まれる仮想通貨の中でも、1Loopring200円台後半と比較的購入しやすく、取引検討の余地がある仮想通貨です。本記事ではLoopringについて将来性と特徴、今後の価格展開を解説していきます。
目次
Loopring(ループリング)とは
Loopringはイーサリアムのブロックチェーン上に構築されており、2017年にローンチされたERC20に準拠した仮想通貨です。このLoopringはセキュリティ面と金融プラットフォームに力を入れている仮想通貨で実用化に向けた開発が行われています。Loopringの将来性をまずは特徴からみていきます。
【用語補足】
ローンチ:アプリケーションやサービスが運用開始されることです。
Loopring(ループリング)の特徴
Loopringは分散型自動取引プロトコルを実装していて、ベースのシステムはイーサリアムのスマートコントラクトを利用しています。このシステムを応用すると仮想通貨取引所も分散型で利用することが可能になります。
【用語補足】
スマートコントラクト:ある取引において、取引ルールを設定し、その取引ルールに合致している場合はその後の取引が自動で行われる仕組みのこと
カウンターパーティリスクの減少
カウンターパーティリスクとは取引成立後に取引先が支払い能力を失ってしまうリスクのことを言います。実際に支払い不能になってしまった有名なニュースでは2018年にコインチェックが「GOXを起こし大量のNEMが盗難被害に逢う」という事件がありました。
GOXは中央集権型の仮想通貨取引所が抱えるリスクであり、仕組み上避けられない問題点でもあります。(GOX問題、詳細は後述します)しかしLoopringは分散型取引プロトコルが利用可能なので、取引する仮想通貨が一か所に集中することなく、カウンターパーティリスクを限りなくゼロにすることが可能です。
また中央集権型取引所の脆弱性に「取引所のサーバーが悪意のあるユーザーから何らかの攻撃を受けた際、すべてのサービスが停止してしまう」といった点も挙げられます。
例えば攻撃によって仮想通貨取引所がサーバーダウンに追い込まれるとすべてのユーザーが取引不能になってしまうリスクがあります。こう言ったトラブルに対しても分散型の取引所は安全性が確保されているので信頼性の高い取引が可能になります。
【用語補足】
NEM(ネム):2015年にローンチされたプラットフォームの名前です。取り扱っている仮想通貨の正式名称はZEM(ゼム)と言いますが、俗称としてNEMとを呼ばれています。
GOX(ゴックス)問題
GOX問題は(単にGOXと呼ばれることもあります)2014年2月に仮想取引所の「Mt.Gox(マウントゴックス)」社がハッキング被害受けて破綻した事件に由来しています。被害は750,000ビットコインが不正流出という大きな事件でした。
これ以降取引所のハッキング被害や第3者による仮想通貨の持ち逃げ被害(盗難)などをGOXと呼ばれるようになりました。このように中央集権型の仮想通貨取引所は常にGOXの危険にさらされており、分散型取引プロトコルを実装できるLoopringに注目が集まっています。
ERC-20
Loopringはイーサリアムのブロックチェーン上に構築されています。その為Loopringで利用できるトークンはERC-20に準拠しています。ERC-20規格は暗号資産のエコシステムのほとんどの領域で使用可能です。
ステーブルコインである「USTD(テザー)」や分散型動画プラットフォームの「THETA(シータ)」オラクルサービスリンクの「Chain link(チェーンリンク)」など現在注目されている仮想通貨や人気のある仮想通貨の多くがERC-20規格のトークンを利用しています。
ERC-20が普及する理由
ERC-20トークンがなぜここまで普及しているのか。それは誰でも開発することができるトークンという点が大きいです。この規格で開発された各トークンは仮想通貨のプロジェクトの方向性を決める投票権をユーザーに与えたり、ステーキングなどの特定のタスクに報酬を与えたりと固有の機能を備えています。
またERC-20トークンは各トークンのベースとなる機能を標準化し同じ規格のトークン同士の互換性を高めています。
その互換性はトークンだけではなくERC-20対応のサービスにもあるため、「My Ehter Wallet(マイイーサウォレット)」や「Meta Mask(メタマスク)」といった仮想通貨ウォレットにも利用可能です。
他にもシステムが規格化されているためスマートコントラクトの作成も不要であり、こういった手軽さからもERC-20規格のトークンは開発者たちに選ばれる理由になっています。
【用語補足】
ステーキング:PoSとも表記される、ブロック認証アルゴリズムの一つ。ステーキング作業は特定の仮想通貨を保有するだけで作業が完了し、作業が承認された分の報酬が仮想通貨が支払われます
取引コストの大幅な引き下げ
Loopringは分散型取引システムの実現に向けて仮想通貨取引所を介さず、ユーザー同士がトークンを取引できる仕組みを構築しています。その仕組みはLoopringにウォレット機能を付帯させることで、Loopringネットワーク上に参加している取引相手と直接取引を可能にしています。
従来の取引方法では送金や入金を行う際は手数料を支払って中央集権型仮想通貨取引所のウォレットに自分のウォレットから入金や出金を行う必要がありましたが、直接取引をすることができるLoopringはその手数料を削減することができます。
その他の仮想通貨に特徴が気になる方はこちらも参考にしてみて下さい
Loopring(ループリング)の現在の推移価格
LRC/USDの日足チャートです。
Loopring(ループリング)の今後と動向
トークンにERC-20規格を導入し、分散型取引サービスを主軸に開発しているLoopringの将来性は期待できると言っていいでしょう。現にこのサービスを確立した他の仮想通貨も存在しますし、Loopringが進むべきプロジェクトの方向性は間違いないと考えられます。
特にセキュリティや安全性が高く、GOXの問題、カウンターパーティリスクの減少が確立されていることから今後商用目的での使用が見込まれます。
想定されるLoopring(ループリング)を利用するメリット
例えばNFTの売買が普及し、仮想通貨のトークンでの支払いが一般的になったとするとユーザーはまず取引手数料が低い支払方法を選択するはずです。また取引商品が高額であったり、自身の仮想通貨を大量に仮想通貨取引所のウォレットに入金している場合、カウンターパーティリスクやGOXに対する懸念が大きくなります。
そういった不安やトラブルを解消することのできるLoopringは仮想通貨の実用性の面で大きなメリットがあります。 仮想通貨での取引が一般普及し始めれば人気が出ることは間違いないでしょう。
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Loopring(ループリング)の購入方法
現在Loopringは国内で取り扱っている仮想通貨取引所はありません。
購入は海外の仮想通貨取引所を利用する必要があります。
【Loopringを取り扱っている仮想通貨取引所】
- バイナンス
- BITFINEX
- HITBTC
- OKEx
大手仮想通貨取引所であるバイナンスに上場しているので、初めて取引される方は信頼性の面からもバイナンスで購入することをお勧めします。
【まとめ】仮想通貨Loopring(ループリング)の将来性は実用普及が進むにつれて価値が上昇
いかがだったでしょうか?Loopringの将来性を特徴や仕組みの観点から解説しました。
Loopringは分散取引システムとしては非常に優秀なスペックを持っています。またトークンにERC-20を採用していることで互換性、拡張性、開発性においても優れています。
しかしながら実用性に特化した仮想通貨である分、普及には仮想通貨取引の一般利用の拡大が進まなくてはいけません。現在はまだそのレベルには至っていませんが、仮想通貨の一般利用ができる世界はすぐそこまで来ています。
先行投資としてLoopringの購入検討は悪くない選択肢ではないでしょうか。
執筆者 西村大樹