オーロラカードとは暗号資産を含む複数資産の入金機能が付いたクレジットカードで、口座内に入っている資産分の決済が可能なカードです。
暗号資産を含む複数資産を買い物の支払いに利用できるということもあり、ひそかに注目されているオーロラカード。クレジットカードの支払い方法に革命を起こすとも言われているこのカードのポテンシャルはいったいどのようなものなのでしょうか。
本記事ではオーロラカードの特徴や従来クレジットカードとの違い、入会方法を詳しく解説します。
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目次
オーロラカードとは
オーロラカードとは、デジタル決済に革命を起こすクレジットカードとして登場。暗号資産を含む複数資産を入金することで、クレジットカードの支払いをできるという優れもののカードです。
今まで暗号資産に明確なユースケースはありませんでしたが、このカードの登場によって暗号資産の新たなユースケースが誕生しました。
オーロラカードの利用限度額は無制限。口座の残高さえあれば、いくらでも利用できます。
暗号資産を支払いに使えるサービスは他にもあった
実は、支払いに暗号資産を使えるサービスは以前にもありました。例えばビットコインは条件付きで家電量販店のビックカメラで使用できますし、ソフトバンクグループで運営しているSBペイメントでは仮想通貨決済サービスの導入を行っています。
しかしながら、どのサービスも利用には条件があったり、システム利用料が発生したりと、なかなかクレジットカードや現金のような決済ができないのが実情でした。
そのため、導入数や知名度の低さも相まって現時点ではあまり利用されてはいませんでしたが、今後はオーロラカードの登場によって暗号資産支払いの普及が進むかもしれません。
オーロラカードの特徴
オーロラカードは他のクレジットカードや、暗号資産支払いには無い特徴をいくつも持っています。
中でも特徴的な部分は次の5つ。
- 入金できる暗号資産はUSDTもしくはUSDC
- 信託機関による資産の保全
- 財務プライバシーや個人情報の保護
- 決済限度額の無制限化
- 豊富な加盟店
詳しく見ていきましょう。
入金できる暗号資産はUSDTもしくはUSDC
オーロラカードへの入金に対応している暗号資産は、USDTかUSDCの2つ。この2つの暗号資産はどちらも“ステーブルコイン”と呼ばれ、資産の価値が法定通貨と連動している銘柄です。
そのため、他の暗号資産に比べて価格変動が小さく、安定して支払いに利用できるという特徴があります。
例えば、シバイヌコインやドージコインといったミームコインでは、価格変動が大きすぎて支払いに利用するのは非常に困難です。1日で価値が倍にも半値にもなるような暗号資産では、決済時と支払い時のレートは大きく変化する為、支払い側も請求側も管理が非常に難しくなります。
オーロラカードでは、こういったトラブルを避け、安定して支払いに暗号資産が使えるよう、USDTとUSDCのみが入金に対応しています。
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ステーブルコインとは
ここで一つステーブルコインについて補足をしておきましょう。
ステーブルコインとは、仮想通貨の一種であり、その価値が特定の基準(通常は米ドルなどの法定通貨)に固定されている暗号資産のことを言います。
ビットコインやイーサリアムのような他の暗号通貨とは異なり、ステーブルコインは価格の安定性を重視。これにより、支払いなどのネックになる暗号資産のボラティリティ(価格の変動)の影響を受けずに、日常的な取引や貯蓄に利用しやすくなっています。
ステーブルコインの種類は主に2種類
- 法定通貨担保型ステーブルコイン
- 暗号通貨担保型ステーブルコイン
- アルゴリズム型ステーブルコイン
どちらもボラティリティが小さな銘柄であることには変わりませんが、その価値の担保方法に違いがあります。
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法定通貨担保型ステーブルコイン
発行されるステーブルコインの価値を、実際の法定通貨(例:USD)で裏付ける方法です。例えば、1ドルのステーブルコインを発行するために、発行者は1ドルを保有します。
それらを担保に暗号資産の価値を維持します。
例: Tether (USDT), USD Coin (USDC)
暗号通貨担保型ステーブルコイン
他の暗号通貨を担保としてステーブルコインを発行します。この場合、価格変動に対するリスクを軽減するために、担保の価値は発行されるステーブルコインの価値を上回ることが一般的です。
例:DAI(担保としてイーサリアムを使用)
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アルゴリズム型ステーブルコイン
特定のアルゴリズムやスマートコントラクトを用いて供給量を調整し、価値を安定させます。法定通貨や暗号通貨の担保を必要としないため、製作が容易です。
しかし資産担保型のステーブルコインに比べて価値の安定性が弱く、稀に大きな価格変動が発生する可能性があります。
例:Ampleforth (AMPL)
信託機関による資産の保全
オーロラカードに入金したUSDTやUSDCなどの資産は、信託機関で安全に保存されています。通常、暗号資産は日本の銀行法には守られないため、銀行の破綻や資産の流出によって生じた損害に対する補償はありません。
しかし、オーロラカードでは顧客の資産をすべて信託機関で管理。経営破綻などのトラブルが起きた際でも資産は安全に保護されます。
暗号資産による法整備が追い付いていない中、こういった対応が取れるのはオーロラカードの大きな強みであり、ユーザーの安心感につながります。
財務プライバシーや個人情報の保護
オーロラカードでは匿名性の高い情報管理システムを使い、財務プライバシーや個人情報の保護を行っています。
例えば、最近日本でもニュースになっている職員による顧客口座の横領。こういった事件が起きるのはユーザーの財務プライバシーが守られておらず、いつでも職員が顧客の口座状況にアクセスできる環境にあったことが原因でしょう。
オーロラカードではそのような環境を一切排除し、原則外部の人間がクライアントの個人情報にアクセスすることはできないシステムになっています。
決済限度額の無制限化
オーロラカードは決済金額に限度額はありません。口座残高さえ足りていればいくらでも支払いができます。
一般的なクレジットカードでは、引き落とし口座にどれだけお金が入っていようと利用には限度額が決められています。
なので限度額を超えるような買い物はすることができず、限度額の引き上げにも審査が必要です。
しかし、オーロラカードは口座に残高があればいくらでも買い物が可能です。
残高さえあれば、貴金属、車、旅行代金など、比較的高額で振り込みになるような支払であってもオーロラカードであればすぐに決済ができるので非常に便利ですね。
豊富な加盟店
オーロラカードは世界中、どこでも使えます。現在利用可能な加盟国は210か国。利用可能店舗数は8,000万件と非常に多くの場所で対応しています。
また、対応しているATMであれば、引き出しにも対応しているので、暗号資産をすぐに現金化することも可能です。
加盟店は今後も増加予定。私たちの身近な店舗に導入される日も近いかもしれません。
類似サービスとの比較
非常に利便性が高く安全なオーロラカードですが、似たようなサービスも多くあります。オーロラカードと類似サービスの比較を一覧にまとめてみました。
信託口座と銀行口座の資産取り扱いの違い
信託口座 | 銀行口座 | |
---|---|---|
機密性 | 信託口座は高い機密性を持っています。 | 司法機関はいつでも銀行口座の内容情報を検閲することができます。 |
リスク | 信託は口座凍結に関連するリスクを緩和することができます。 | 銀行は異なる特定の理由でその口座を統計したり制限する権利があります。 |
プライバシー度 | 資産の安全性と口座のプライバシーは、各国のライセンスを持つ信託機構を通じて確保されており、信頼性の高い信託保全が提供されています。一般的に、外部の当事者はクライアントの信託資産情報にアクセスすることはできません。 | 銀行は、もし必要であれば第三者がいつでも口座情報や資産内容を調べることが可能です。 |
基本的に信託口座を利用しているオーロラカードは、顧客の資産管理は厳重に行われます。法律でルールが定められてしまっている銀行に比べ、最新の保管ルールが適用でき、基本的に第三者が口座情報を閲覧することは不可能な設計です。
デビットカードとの違い
デビットカード | オーロラカード | |
---|---|---|
決済可能店舗 | ガソリンスタンド/公共料金/一部店舗で利用可能 | カードブランド対応であれば利用可能(クレジットカード対応店舗) |
決済可能額 | 銀行口座の残高(上限額がある場合あり) | 無制限(ウォレット内の残高) |
暗号通貨決済 | 非対応 | 対応 |
発行審査の有無 | 基本的に無し | なし |
支払い方法 | 即時払い | 後払い |
サブスクリプションの支払い | 一部サービスで非対応 | 対応 |
ホテルのデポジット | 非対応 | 対応 |
レンタカー | 非対応 | 対応 |
オーロラカードはデビットカードのような一面がありますが、クレジットカードですので利用できる加盟店の数が圧倒的に異なります。
実際、大手銀行などが発行しているデビットカードであってもクレジットカードに比べて利用できる店舗が少なく利便性ではやや劣ります。
オーロラカードの手数料一覧
カード発行手数料 | $300 |
入金手数料 | 1.3% |
年間会員費 | $13 |
預金限度額 | 無制限 |
ATM引き出し手数料 | 8% |
ATM出金限度額 | $10,000/日 |
決済限度額 | 無制限(ウォレット内の残高) |
取引手数料 | 5% |
従来のクレジットカードに比べると、カード発行手数料や入金手数料など、利用コストは高めです。
しかし、暗号資産を保有している方であれば、決済するときのガス代(暗号資産を送金するときの手数料)や決済手数料を考えるとかなり割安です。
オーロラカードはあくまで暗号資産を含む複数資産の利便性を高めるためのカードなので、現金利用向けのカードではありませんね。
オーロラカードのつくりかた
オーロラカードを作るにはまずβテストの申し込みが必要です。βテストの申し込みは公式ページから行えます。
こちらのページから“βテストに申し込む”をクリックして必要事項を入力すればOKです。
しかし、オーロラカードのβテストの登録には招待コードが必要です。なので、今回は次のリンクボタンから申し込みページにアクセスし、招待コードがあらかじめ記載されたページから登録してください。
【まとめ】オーロラカードはステーブルコインを利用したクレジットカード
オーロラカードは暗号資産を含む複数資産の入金が可能なクレジットカードです。専用口座にステーブルコインであるUSDTかUSDCを入金しておくだけで限度額は無制限で利用可能。現在は210か国、8,000万店舗が加盟店になっています。
現在、カードを発行するにはβテストへの参加が必須ですが、発行できれば暗号資産の利用価値は一気に広まるでしょう。
ステーブルコインを所持しているけれど使い道がない。そんな方は是非発行を検討してみてはいかがでしょうか。
USDTを買うならbitcastle
オーロラカードに興味があるけれど、USDTを持っていない。そんな方にはbitcastleでUSDTの購入がおすすめです。
bitcastleは海外取引所でありながら日本語サービスが非常に充実。取引できる暗号資産もメジャーコインからミームコインまで幅広く対応し、日本の取引所には上場していない銘柄まで取引可能です。
もちろん暗号資産以外にも、コモディティ、FX、指数取引などのCFD取引にも対応しており、あらゆる市場への参加が可能です。
しかも暗号資産の購入はクレジットカードに対応しています。なので、お手持ちのクレジットカードを使ってbitcastleでUSDTを購入。そのUSDTをオーロラカードで使えば現金不要でオーロラカードが使えるようになります。
bitcastleはメールアドレスと本人確認書類を送信すればすぐに口座開設が完了。すぐに取引を始められます。
口座開設はスマホですぐに完了します。是非利用してみて下さい。
執筆者 西村大樹