「アーべ(Aave/AAVE)はどんな仮想通貨?」「最近話題のDEXって何?」
アーべ(Aave/AAVE)という仮想通貨やプロジェクトをご存知でしょうか。アーべ(Aave/AAVE)は最近特に話題となっているDeFi系のDEX(分散型取引所)であり、将来有望とされる仮想通貨の1つです。
日本ではまだ取り扱いがなく認知度は決して高くない仮想通貨ですが、既にイギリスでは電子マネーとして実用化されるなどその機能面にも注目が集まっています。
今回はアーべ(Aave/AAVE)の概要や特徴、今後の将来性などを詳しく解説します。
目次
アーべ(Aave/AAVE)のリアルタイムチャート
仮想通貨アーべ(Aave/AAVE)概要
- シンボル:Aave
- 通貨名:AAVE/aToken(旧LEND)
- 現在の価格(2021年9月):約30300円
- 時価総額:¥27,077,441,536(ランキング40位)
- 発行枚数:16,000,000 AAVE
アーべ(Aave/AAVE)はDeFi系(分散型金融)サービスの一つであるDEX(分散型取引所)とそこで発行される仮想通貨です。アーべ(Aave/AAVE)という名前はフィンランド語で「幽霊」を意味し、幽霊のように透明性が高いDEXであることを強調しています。
2017年11月にローンチされた当初はイーサレンド(ETHLend/LEND)として知られていましたが、2018年9月にアーべ(Aave/AAVE)という名前にリブランディングされました。
※通貨名であるAAVEはアーべ(Aave/AAVE)のガバナンストークンであり、aTokenはアーべ(Aave/AAVE)に仮想通貨をレンディングした際に付与される通貨です。
アーべ(Aave/AAVE)はイーサリアム(ETH)上DeFiの「2大レンディングプラットフォーム」と呼ばれており、約1200億円以上の資金がアーべ(Aave/AAVE)のプラットフォームにロックされています。
またアーべ(Aave/AAVE)は分散型レンディングサービス独自のフラッシュローン(Flash Loan)や信用委任(Credit Delegation)といったサービスを展開することでも有名です。
仮想通貨アーべ(Aave/AAVE)の特徴
続いてアーべ(Aave/AAVE)の特徴を6つご紹介します。
- 取り扱い銘柄は20種類以上
- フラッシュローン(Flash Loan)
- 信用委任(Credit Delegation)システムを導入
- 金融ライセンスを取得
- レンディングサービス
- ステーキングができる
順番に詳しく解説します。
取り扱い銘柄は20種類以上
現在アーべ(Aave/AAVE)では約20種類以上の仮想通貨銘柄が取り引き(貸し借り)できます。また他のDEXと同様にアーべ(Aave/AAVE)に仮想通貨を預けると利息報酬としてアーべトークン(aToken)が得られます。
預けた仮想通貨を担保に他の仮想通貨を借り入れることも可能です。アーべ(Aave/AAVE)で仮想通貨を借りるにはこのように仮想通貨を預ける他、「フラッシュローン」というサービスを利用すると無担保で仮想通貨の借り入れが行えます。
フラッシュローン(Flash Loan)
アーべ(Aave/AAVE)ではフラッシュローン(Flash Loan)と呼ばれるサービスを提供しています。
フラッシュローン(Flash Loan)はDeFi特有のサービスであり、仮想通貨の借り入れと返済を同じトランザクションで行える無担保融資システムです。借り入れを行う際、借り手は固定金利もしくは変動金利のどちらかを選択できます。
また貸し手は借り手の金利や資金提供手数料を受け取ることができるというメリットもあります。
このように借り手と貸し手の双方が得をするのは、アーべ(Aave/AAVE)が分散型レンディングプラットフォームでありユーザー同士が直接やり取りできる仕組みが存在するからです。
信用委任(Credit Delegation)システムを導入
アーべ(Aave/AAVE)はDeFiで初めて信用委任(Credit Delegation)システムを導入したプロジェクトでもあります。
例えばアーべ(Aave/AAVE)に仮想通貨を預けているユーザーは、自分の与信枠を他のユーザーに委任することができます。そして与信枠を受け取ったユーザーは無担保でアーべ(Aave/AAVE)から通貨を借り入れることが可能です。
また借り手の支払いが延滞した場合を考慮して「Open Law」というサービスを事前に契約すると、支払いに強制力を持たせることもできます。
これまでのDeFi系レンディングサービスにおいて、借り手は借り入れ額より多い仮想通貨を担保として預ける必要がありましたが、アーべ(Aave/AAVE)はその担保を無くすことでユーザーにとっても使いやすく、またマーケットの流動性も向上させる役割を果たしています。
金融ライセンスを取得
アーべ(Aave/AAVE)はDeFiの中で唯一「金融ライセンス」を取得している分散型レンディングプラットフォームです。
2020年8月、アーべ(Aave/AAVE)を運営するイギリス法人Aave Limitedが金融行動監視機構(FCA)より、電子マネー機関のライセンスを取得しています。
ライセンス取得によりアーべ(Aave/AAVE)トークンはイギリス国内で電子マネーとして使用されるようになりました。
レンディングサービスを提供
アーべ(Aave/AAVE)はレンディングサービスも提供しています。レンディングサービスはDeFiの代表的なサービスであり、銀行の定期預金のように一定期間仮想通貨を預けると金利が受け取れます。
一般的な仮想通貨取り引きとは異なり、長期に渡り仮想通貨を保有するこの投資法は比較的低リスクで安定した暗号資産運用として人気を集めるサービスです。
銀行の定期預金と比べ金利が高いことが特徴ですが、予め定められた期間は預け入れた仮想通貨を動かせないという特徴もあります。
ステーキングができる
アーべ(Aave/AAVE)はステーキングができる仮想通貨です。
①ステーキング方法
1.アーべ(Aave/AAVE)公式サイトを開く(日本語対応)
2.MetaMaskなどのウォレットと接続
3.アーべ(Aave/AAVE)ホームページから「ステーキング」を選択し預ける通貨量などを入力
②ステーキングの年利
- クールダウン期間:10日
- ステーキングAPR(年利):6.31%
アーべ(Aave/AAVE)は数ある仮想通貨の中でも将来性が高く、長期保有に向いていることから比較的安全にステーキングができる通貨と言えるでしょう。
アーべ(Aave/AAVE)の注意点
アーべ(Aave/AAVE)に投資する際の2つの注意点をご紹介します。
- フラッシュローン攻撃
- トラブルが起きても自己責任
フラッシュローン攻撃
フラッシュローン攻撃とはアーべ(Aave/AAVE)が持つフラッシュローンシステムの脆弱性を狙ったハッキングのことです。
フラッシュローン攻撃の代表として挙げられるのは2021年5月に起きた「xToken」への攻撃であり、約2450万ドルの被害を出したと言われています。
これまでにアーべ(Aave/AAVE)がこのフラッシュローン攻撃を受けた事例は発表されていませんが、フラッシュローンシステムを採用している限り狙われる可能性もあると留意しておきましょう。
トラブルが起きても自己責任
アーべ(Aave/AAVE)は現在日本の仮想通貨取引所で購入することができないため、海外の仮想通貨取引所を利用する必要があります。
万が一ハッキングなどのトラブルに巻き込まれた場合も、日本の法律が適応しないため全て自分で解決しなければなりません。
アーべ(Aave/AAVE)の価格動向
アーべ(Aave/AAVE)は2021年2月に約500ドルまで価格が高騰し注目を集めるようになりました。価格高騰の要因はDeFiへの注目度の高まりだとされています。
その後緩やかに下降し2021年5月中旬までは約300ドルから450ドルの間を推移しています。
再び2021年5月末頃に約650ドルまで高騰した後下落し、2021年8月末に約450ドルまで持ち直しました。
現在2021年9月においては下落傾向にありますが、ビットコイン(BTC)など他の仮想通貨の値動きに連動している可能性が高いため、アーべ(Aave/AAVE)自体の価値が下がったわけではありません。
これまでの値動きを踏まえると、アーべ(Aave/AAVE)は近い将来再び価格上昇する可能性が高く、下落相場である今が買い時と言えるでしょう。
アーべ(Aave/AAVE)今後・将来性
アーべ(Aave/AAVE)の今後や将来性に関わる2つのポイントについてまとめました。
- 電子マネーとして世界へ普及
- 日本におけるアーべ(Aave/AAVE)の普及
電子マネーとして世界へ普及
アーべ(Aave/AAVE)は電子マネー機関のライセンスを取得し、2020年8月にイギリスで電子マネーとしての使用が始まりました。
今後イギリスだけでなくアーべ(Aave/AAVE)が電子マネーとして世界に普及すると、アーべ(Aave/AAVE)トークンの価格は更に高騰するでしょう。また仮想通貨市場をアーべ(Aave/AAVE)が独占する可能性もあります。
これまで仮想通貨は投資面に注目が集まることが多く、通貨の用途については見過ごされるケースが少なくありませんでした。
しかし電子マネーとして実用化されたアーべ(Aave/AAVE)が仮想通貨界に変化をもたらすかもしれません。
日本におけるアーべ(Aave/AAVE)の普及
2021年9月現在、日本の仮想通貨取引所ではアーべ(Aave/AAVE)の取り扱いがなく認知度も低い状態です。
アーべ(Aave/AAVE)はDeFiとしてのサービス面に優れており、日本での取り扱いがスタートすれば多くのユーザーを集め価格上昇につながるでしょう。
また預け入れやステーキングでアーべ(Aave/AAVE)長期保有する日本のユーザーが増えれば、より通貨としての価値も上がると予想されています。
アーべ(Aave/AAVE)の購入方法
現在アーべ(Aave/AAVE)は国内仮想通貨取引所での取り扱いがないため、以下の海外仮想通貨取引所で購入することができます。
- バイナンス(Binance)
- フォビグローバル(Huobi Global)
- オーケーイーエックス(OKEx)
- コインタイガー(CoinTiger)
海外の仮想通貨取引所には直接日本円を入金することができないため、国内の仮想通貨取引所にも口座を開設しそこからビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの仮想通貨を送金する必要があります。
- 国内外の仮想通貨取引所に口座開設する
- 国内の仮想通貨取引所でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などを購入する
- 海外の仮想通貨取引所へ購入した仮想通貨を送金する
- 送金した仮想通貨使ってアーべ(Aave/AAVE)を購入する
【まとめ】アーべ(Aave/AAVE)は将来性があり長期保有に向いた仮想通貨
アーべ(Aave/AAVE)の概要や特徴、今後の将来性などについてご理解頂けましたでしょうか。
アーべ(Aave/AAVE)は順調に価格上昇を続け、プロジェクトにも実用性がある将来有望な仮想通貨であるため長期保有にも向いています。
今後投資を考えている人は、価格が下がっている現在がアーべ(Aave/AAVE)の買い時であると言えるでしょう。
またアーべ(Aave/AAVE)の前身であるイーサレンド(LEND)を保有している場合、100LENDを1AAVEに交換できます。早めに交換して運用を再スタートさせてみませんか。
執筆者 西村大樹