世界的物流大手もブロックチェーンを採用へ!ブロックチェーンがもたらす未来は明るいのか

ブロックチェーン技術に本格的に取り組む企業がどんどん増えていくかもしれません。世界的物流大手のFedEx(フェディックス)が分散型プラットフォームに参加する意向を発表しました。

世界的物流大手がブロックチェーンを活用するとなればその普及は急速に広まりを見せるかもしれません。今回はフィデックスのブロックチェーン導入に関して紹介します。

ハイパーレッジャーに参加

世界的物流大手のフェデックスがIBM分散型プラットフォーム「Hyperledger (ハイパーレッジャー)」のコンソーイアムに参加する意向を発表しました。

ハイパーレッジャーはリナックス財団がサポートし、組織によるブロックチェーン基盤の商用アプリケーション、プラットフォーム、ハードウェアシステムの開発を可能にしています。

ハイパーレッジャーには現在270社以上が参加し、IBM、インテル、ドイツ取引所、JPモルガンなども参加しています。

今回、フェデックスの他にもハネウェル、インターナショナルなど14社のスタートアップ企業がIBMの分散型プラットフォームをイバンとしてアプリ開発を試みます。

フェデックスを含めた多くの企業がハイパーレッジャーに参加したことに、エグゼクティブディレクターであるBrian Behlendorf (ブライアン・ベーレンドーフ)氏は「様々な企業が参加している多様性はブロックチェーンが提供する戦略的価値の認識が高まっている兆し」とコメントしています。

確かに、フェデックスは物流、その他政治、医療、政府などブロックチェーンのユースケースを模索する企業が参加していることはいい兆しになりそうです。

また、フェデックスは今年2月にブロックチェーン運輸連盟(BiTA)に加盟しています。ブロックチェーン運輸連盟はブロックチェーンで輸送における透明性とセキュリティの向上を目指し鉄道会社のBNFS、JDロジックス、GEトランスポーテーションらも参加しています。

5月にはフレッドスミスCEOが「グローバルな物流においてブロックチェーンは次のフロンティアである」と述べました。

6月にフェデックスの研究機関は製薬会社のグッド・シェパード・ファーマシーとの提携でガン患者の薬調達を助けるために新しいブロックチェーンインフラを開発すると発表をしています。

ハイパーレッジャーへの参加も含めてフェデックスのブロックチェーン導入に本気姿勢であることが分かります。

ブロックチェーン導入に本気姿勢

フェデックスは主に国際宅配サービスで知られています。先に紹介したようにブロックチェーン研究所を始め、ブロックチェーンコンソーシアムへの参加にも積極的です。

特に商品を追跡する機能やその情報を顧客に公開できるブロックチェーンの特徴に「国境を超えたポテンシャルがある」とフレッドスミスCEOは述べてもいます。

さらに、「もうビジネスが新しいテクノロジーに順応しない場合、そのうち絶滅してしまうだろう」とまで言及しています。

取り組みやCEOの発言からも世界規模の企業がブロックチェーン技術を着実に浸透しようとしていることが伺えます。

ブロックチェーン技術導入事例

昨今、ブロックチェーン技術の採用が話題になっています。例えば、ブロックチェーンプロジェクト「ICON(アイコン)」が韓国のテレコム大手SKの子会社と了解覚書を交わすなど分散型技術採用の動きが活発です。

無料通話アプリで誰もが利用しているLINEは仮想通貨にも積極的でLINE Token Economyを形成し、そこで使える分散型アプリ(Dapps)を5つ発表したのは記憶に新しいところです。

中国では仮想通貨の取引には厳しい態度を取っていますが、ブロックチェーン技術の利用は盛んに行われています。2017年の特許出願数は世界最多の225件にも及んでいます。

知的財産権を扱うメディアのIPRdaily、「2017年世界ブロックチェーン取得企業ランキング」で上位10社のうち7社が中国企業が占めています。

さらなる導入事例に拍車がかかりそうな流れになってきています。

執筆者 西村大樹

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