【仮想通貨】Arbitrumとは?特徴や将来性を解説

仮想通貨Arbitrum。この銘柄はブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決するプロジェクトとして、多くのユーザーが注目しています。

そこで今回は仮想通貨Arbitrumについて特徴や将来性を解説します。

Arbitrumはブロックチェーンの仕組みにアプローチし、問題解決をかかるプロジェクトです。そのため「この仮想通貨は何を目的に作られたプロジェクトなのか分からない」そんな方も少なくないでしょう。

本記事はそんな方にもわかりやすくArbitrumの特徴について解説していきます。

ぜひ最後までお付き合いください。

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Arbitrumとは

Arbitrumとはブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決するために作られた、レイヤー2ソリューションです。

この銘柄の登場により、イーサリアムチェーンの利用者増加に対する課題を解決し、より多くのユーザーが一度に多くのトランザクションを実行したとしても、処理の遅延やガス代の高騰が起こらなくなる可能性があると期待されています。

ブロックチェーンのスケーラビリティ問題

Arbitrumのプロジェクトの主なミッションは“スケーラビリティ問題の解決”です。スケーラビリティ問題とは一度に大量のトランザクション(命令処理)が実行され、ブロックチェーンの処理が間に合わず、遅延や、ガス代(手数料)の高騰が発生する問題のことです。

そもそもブロックチェーンはいくつかのデータを“ブロック”という塊にして、チェーン状につないだものを指します。

チェーンで繋がれたブロックの連続性を確認すると新しいブロックを追加。トランザクションが発生するたびにブロックが増えていきます。

このとき問題になるのが“ブロックの連続性の確認”。ブロックが長くなればなるほど、承認作業に時間がかかり、作業は遅延し、処理が追い付かなくなっていきます。

この状態をスケーラビリティ問題といい、さまざまなブロックチェーンアプリが稼働するイーサリアムチェーンでは、ユーザー数の増加によってスケーラビリティ問題が発生。

より良いサービスを提供するためにはこの問題の早期解決が最重要項目とされています。

スケーラビリティ問題を解決するレイヤー2

そんなスケーラビリティ問題を解決する技術がレイヤー2です。

レイヤー2とは、ブロックを追加するメインのブロックチェーンとトランザクションの承認作業をおこなうブロックチェーンを分けることで、ブロックチェーンの負担を軽減。トランザクションの遅延を軽減する技術です。

レイヤー2にはいくつかの種類があり

  • ロールアップ
  • EVM
  • チャネル
  • サイドチェーン

などがあり、各プロジェクトは最も最適なレイヤー2を製作するため、常にアップデートが繰り返されています。

たくさんの種類が存在するレイヤー2プロジェクト。しかしどの種類にしても基本的な処理の流れは共通しています。

中でも一番多く利用されている方式が、トランザクションの処理をオフチェーンで行い、最終結果をメインのブロックチェーンに追加するというもの。

オフチェーンとはブロックチェーン上に公開しない取引のことをいい、インターネットで言うところのオフラインの状態と同じです。

必要な情報のみをメインのブロックチェーンに公開。途中の処理を省くことで、ブロックチェーンにかかる負担を軽減し、スケーラビリティ問題の解決に貢献します。

Arbitrumの特徴

Arbitrumには以下のような特徴があります。

  • ロールアップというレイヤー2方式を採用
  • EVMも利用できる
  • 2つのブロックチェーンそれぞれに異なる役割がある

順番に見ていきましょう。

ロールアップというレイヤー2方式を採用している

Arbitrumは、スケーラビリティ問題を解決するためにロールアップ(オプティミスティック・ロールアップ)というレイヤー2方式を採用しています。

ロールアップは複数のトランザクションをオフチェーンで行い、それらをすべてひとまとめにしてメインのブロックチェーンに公開する技術です。

チャネルやサイドチェーンといった他のレイヤー2技術に比べて高いセキュリティ性能が保たれることが特徴で、今のレイヤー2の主流となるメジャーな方式になります。

特に、Arbitrumが採用しているオプティミスティック・ロールアップは、取引の不正がないかを誰でも確認できる仕組みになっていて、もし不正を見つけた場合にはトランザクションの無効化、関係しているノード(ネットワーク参加者)に罰則や報酬が発生します。

さらにオプティミスティック・ロールアップのメリットは基本的にすべてのトランザクションに不正がないことを前提に処理しているため、高速・低コストな処理が可能という点。

一方で、万が一不正なトランザクションが発生した場合には、今までのブロックチェーンに記録されたトランザクションをすべて巻き戻す(ロールアップする)必要があります。

こうなると正しいデータへの差し替えが長引いてしまい、トランザクションが遅延する原因に。

不正なデータが記録される可能性は少ないものの、不正が多発するような場面では、オプティミスティック・ロールアップの良さを発揮できないところがウィークポイントです。

余談ですが、現在オプティミスティック・ロールアップを採用している代表的なレイヤー2ソリューションにはArbitrumの他にOptimism、Boba Networkなどが存在。中でもArbitrumが最も大きな資金が流れているソリューションとして、注目されています。

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EVMも利用できる

ArbitrumはEVMというイーサリアムの仮想マシンが利用できます。EVMとはEthereum Virtual Machineの略称で、EVMに対応しているプロジェクトはイーサリアムで用いられるプログラム言語をバーチャルに動かすことが可能です。

ArbitrumはこのEVMを利用できるため、Arbitrumのブロックチェーン上で、イーサリアムベースで開発されたdApps(ブロックチェーン上で 稼働する分散型アプリケーション)が動作します。

これにより、もともとはイーサリアムチェーンでのみ稼働していたdAppsが次々とArbitrumに移植され、UniswapやAaveなど利用者の多いプロジェクトは既に稼働を開始しています。

2つのブロックチェーンそれぞれに異なる役割がある

Arbitrumは“One”と“NOVA”の2つのブロックチェーンから成り立っています。

これら2種類のブロックチェーンはそれぞれに特化した領域があり、OneはDefi(分散型金融)NOVAはブロックチェーンゲームなどのアプリにそれぞれ特化しています。

2種類のブロックチェーンを使い分けることで、さらにレイヤー2方式の強みを生かし、低コストな高速処理に対応。

さらに、EVMの存在によってあらゆるイーサリアムチェーンアプリの移植を後押しします。

先程もご紹介したようにUniswap、Aaveといった有名プロジェクトが既にArbitrumへの移植をすすめているあたり、この流れは今後ますます強くなることでしょう。

ARBの価格動向

ArbitrumのガバナンストークンであるARBの価格動向は次の通り。

 

ARBの2023年9月の価格は約0.8ドル。2023年前半のローンチ直後は一時60ドルに迫る勢いであったため、過熱感は落ち着いたとみていいでしょう。

7月以降は出来高も減ってきており、価格動向は安定。エアドロップされたトークンの利益確定の売りは一巡した模様。ここからの価格動向はARBの期待感に大きく左右されるはずです。

今後の価格動向

ARBの今後の価格は、プロジェクトの期待感によって急騰の可能性は十分にあります。というのもArbitrumはイーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するプロジェクト。

スケーラビリティ問題は、ブロックチェーンを利用するユーザーが増えれば増えるほど深刻な問題が発生し、利用者の普及が進まないのも、この課題が大きな要因といわれています。

現在はまだブロックチェーンを利用したサービスは少なく、スケーラビリティ問題を実感する場面は少ないですが、ブロックチェーンゲームや、DEXなど分散型アプリケーションの利用者が増えれば課題となることは間違いありません。

そんなとき、イーサリアムチェーン上に存在するdAppsを移植し、スケーラビリティ問題を解決できるArbitrumは多くのユーザーが注目するはず。

となれば、そのArbitrumのガバナンストークンであるARBの価格上昇は容易に予想でき、急騰する目が出てきます。

とはいえ、そこまでARBが上昇するには今まで以上にブロックチェーンが普及する必要があります。

普及のきっかけにはTelegramやインスタグラムといった世界的に有名なアプリがdAppsで展開されるくらいのインパクトがないとなかなか実生活で利用する場面は少ないでしょう。

ここからの10年分散型ネットワークの時代といわれています。長期的な目線で見ればARBへの投資は決して悪くない判断ではないと考えられます。

Arbitrumの将来性

Arbitrumの将来性は十分期待できます。その根拠は次の3点。

  • Arbitrum ONEの需要がとても高い
  • 運営がDAOに移行している
  • Stylusに対応予定

順番に見ていきましょう。

Arbitrum ONEの需要がとても高い

Defiに強いArbitrum ONEは現在多くのDefiプロジェクトの中で最も多くの預かり資産を保有しています。

この預かり資産をTVLといいますが、TVLはDefiへの関心を計る重要な指標として利用されています。

TVLに含まれる預かり資産は

  • ステーキング
  • レンディング
  • 流動性プール

といったDefiを運用するために必要な資産すべてが含まれます。

そのためTVLが高いDefiプロトコルは、潤沢な資金で円活にプロジェクトを運用できる判断材料になるというわけです。

Arbitrum ONEのTVLは現状、他のレイヤー2プロジェクトと比べてもトップの保有率を示しており、その割合は50%以上。

次点にはToronやBSCといったレイヤー2プロトコルの中でも有名プロジェクトがランクインしており、それらを圧倒するArbitrumの保有量は圧倒的だということが分かります。

TVLは流動的なので、TVLが多いから市場のシェア率が高いというわけにはなりませんが、それでもArbitrumが将来的に期待できる仮想通貨といえる根拠には十分でしょう。

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運営がDAOに移行している

Arbitrumは以前開発元であるOffchainLabsに運用されていました。しかし2023年のARBエアドロップと同時に運営元をDAOへと移行。中央管理者を置かず、ガバナンストークンの保有者で自律的にプロジェクトを進める形態へと移行しました。

これにより、今後Arbitrumの運営方針を決定できるARBの需要は、ますます高まっていく見通しです。

Stylusに対応予定

Arbitrumは2023年中に、開発環境をStylusに対応させる予定です。

StylusとはC言語やC++などあらゆるプログラミング言語に対応した開発環境で、Stylusgが実装されると、エンジニアは自分に扱いやすいポピュラーな言語でシステムを開発できるようになります。

これまで、イーサリアムチェーン上で稼働するdAppsはイーサリアムのプログラミング言語、Solibityなどが用いられていましたが、今回の仕様変更によってアプリの開発環境の拡張性が期待されます。

【まとめ】Arbitrumはスケーラビリティ問題を解決するプロジェクト

Arbitrumはスケーラビリティ問題を解決するを解決する今注目のプロジェクトです。

ロールアップ技術を用いたレイヤー2方式を採用し、得意なdAppsの領域を分けた2本のブロックチェーンはトランザクションの遅延を大幅に改善します。

また、EVMの搭載により、疑似的にイーサリアムチェーンのdAppsをArbitrumで稼働することも可能。スケーラビリティ問題に悩んでいた従来のdAppsもArbitrumに移植しEVMで稼働すれば簡単に課題が解決します。

この様にブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決するArbitrumは今後様々ンジャンルで活躍するプロジェクトとなっていくでしょう。

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執筆者 西村大樹

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