ビットコインドミナンスとは?注目される理由やチェックすべきポイントも

「ビットコイン(BTC)」や「ドミナンス」という言葉を聞いたことはありませんか?

仮想通貨(暗号資産)の業界に触れた経験がある人には、なじみ深い言葉かもしれません。

この記事では「ドミナンスとは何か」といった内容からお伝えしていきます。

ビットコインドミナンスが重要な理由や、どのようなポイントをチェックすればよいのかといった具体的な内容まで紹介しますので、仮想通貨取引の参考にしてくださいね。

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ドミナンスとは?

キーボードの%部分

そもそもドミナンスは、英語の「Dominance」を基にした言葉で、支配力や占有率を意味します。

仮想通貨の世界でドミナンスというと、仮想通貨市場全体に占めるそれぞれの銘柄の占有率を表しています。

たとえば、仮想通貨の市場全体を10兆円としましょう。その中で、ビットコイン(BTC)の市場が6兆円だとすると、ビットコインドミナンスは60%となります。

ドミナンスの値が高ければ、その銘柄の人気が高く、たくさん投資されていることがわかります。

このようにドミナンスは、仮想通貨市場の中で

  • どの銘柄に人気があるのか
  • どの銘柄が多く投資されているのか

を知るための情報なのです。

ビットコインドミナンスとは?

ビットコインとビットコインをもつ男性の手元

ではビットコイン(BTC)のドミナンスとは、どのような意味なのでしょうか。

ビットコイン(BTC)のドミナンスが注目されている理由や現在までの推移状況、チェックポイントなども紹介します。

ビットコインドミナンスとは仮想通貨市場に占めるビットコイン(BTC)の割合

ビットコインドミナンスとは、仮想通貨市場全体の中でビットコイン(BTC)がどのくらいの占有率を誇っているのかという指標です。

仮想通貨の中でもビットコイン(BTC)は、長期にわたって時価総額トップを誇っており、最も大きなシェアを占めています。

そのためビットコインドミナンスの変動は、投資家たちから注目の的となっているのです。

ちなみに、現在、ビットコイン(BTC)のほかにも、さまざまな種類の仮想通貨が存在しています。ビットコイン(BTC)以外の仮想通貨は、まとめてアルトコインと呼ばれています。

アルトコインに含まれる個々のドミナンスが話題になることは稀で、ビットコイン(BTC)VSアルトコインという形式で語られることが多いです。

最近は、イーサリアム(ETH)という仮想通貨の価格が上がってきていることから、今後ビットコイン(BTC)を抜く存在として注目されています。

ビットコインドミナンスの推移

ビットコインドミナンスは一定に保たれているものではありません。取引によって、上下しています。ここでは、ビットコインドミナンスがどのように変動するのかや現在までの推移状況についてお伝えします。

ビットコインドミナンスには波がある

ビットコインドミナンスは、日々上昇と下落を繰り返しています。

ビットコインドミナンスが高くなるのは、仮想通貨市場の中でビットコイン(BTC)の割合が上昇するとき。ビットコイン(BTC)が多く投資されていることがわかります。

逆に、ビットコインドミナンスが低くなるときには、ビットコイン(BTC)からの資金が流出し、アルトコインの人気が高まっていることがわかるでしょう。

ビットコインドミナンスの現在までの推移状況

2017年頃までは、ビットコイン(BTC)が圧倒的な人気を集めていました。当時ビットコインドミナンスは70~80%を超えていたほどです。

その後、さまざまな仮想通貨が開発された影響などもあり、2018年に入るとビットコインドミナンスは40%前後にまで下落しました。

2019年にかけて少しずつ回復を見せ、ビットコインドミナンスは50~70%くらいをキープ。

しばらくの間、大きな変動を見せず穏やかに推移していたビットコイン(BTC)ですが、2021年5月頃にかけて50%を割り込み、40%代前半にまで急落します。

現在のビットコインドミナンスは、50%付近にまで回復を見せています。

ビットコインドミナンスでチェックすべきは変動幅

仮想通貨の取引を行う多くの人たちが、ビットコインドミナンスに注目しています。

それぞれの投資家たちが自分なりの判断基準をもってドミナンスをチェックしていますが、その中でも多くの人がチェックしているポイントが変動幅です。

それは、変動幅を参考に取引のスタイルを検討しようとしているからでしょう。

ただし変動幅は、計測期間によっても影響を受けるものです。

自分がどのような取引を行いたいかによって、参考とする期間を設定するとよいでしょう。

その期間中に、ビットコインドミナンスがどのように変動しているのかを取引の参考にしてみてくださいね。

ビットコインドミナンスが重要な2つの理由

ビットコインドミナンスの変動イメージ

仮想通貨の世界において、ビットコイン(BTC)のドミナンスはなぜ重要なのでしょうか。それにはビットコインドミナンスに以下のような役割があるからです。

  • 買い時を見極める判断材料になる
  • トレンド転換の判断材料になる

それぞれについて解説していきます。

ビットコイン(BTC)のドミナンスが買い時を見極める判断材料になるから

ビットコインドミナンスは、買い時を見極めるときに役立ちます。

これは、もちろんビットコイン(BTC)に限ったことではありません。

仮想通貨のドミナンスを知ることは、資金の流入状況を判断する指標となるため、投資の判断材料になるのです。

ドミナンスに注目することで、市場全体の中でどの仮想通貨に人気が集まっているのかがわかります。

その分析を基に、投資家たちは「どの仮想通貨をどのタイミングで買うのか」といったことを判断しているのです。

ビットコインドミナンスだけでなく、ほかの仮想通貨のドミナンスにも注目すると、どの仮想通貨が買い時なのかを判断しやすくなるでしょう。

ビットコイン(BTC)のドミナンスがトレンド転換の判断材料になるから

ビットコインドミナンスは、トレンドを判断するときの参考にもなります。

前述したように、ビットコインドミナンスは上昇と下落を繰り返しています。

一定の水準までビットコインドミナンスが上昇すると、アルトコインに資金が流出し、ビットコインドミナンスが下落。

その後アルトコインドミナンスがある水準まで上昇すると、ビットコイン(BTC)に資金が流入するという推移を繰り返しています。

ビットコインのドミナンスは、仮想通貨市場のトレンドを分析するツールとして役立つため、投資家たちが取引を行う際の判断材料として使われているのです。

ビットコイン(BTC)だけでなくアルトコインドミナンスにも注目!

株価の変動イメージ

ビットコインドミナンスをチェックすると同時に、アルトコインドミナンスにも注目している投資家も多くいます。

なぜなら仮想通貨市場では、ビットコイン(BTC)を使って別の仮想通貨を購入するといった取引が可能だからです。

アルトコインドミナンスは、ビットコインドミナンスに大きく影響されるもの。

そのため投資家たちは、アルトコインドミナンスの変動状況にも敏感になっているのでしょう。

アルトコインの取引を考えている人は、アルトコインのドミナンスだけでなく、各仮想通貨のドミナンスからも目が離せません。

それは、アルトコインドミナンスの変動と、各銘柄のドミナンスの変動がリンクするとは限らないからです。

このようにアルトコインの取引を検討している人は、ビットコインドミナンスだけでなく、アルトコインのドミナンスや、各銘柄のドミナンスなども参考に取引を行うとよいでしょう。

【まとめ】ビットコイン(BTC)のドミナンスを投資の判断材料にしよう

仮想通貨については、根拠のない予測やデマ情報が流れることもよくあります。

投資を行う人は、そのような不確定な情報に流されるのではなく、根拠のある情報を基に投資を行うことが大切です。

根拠のある情報のひとつが、今回紹介した「ビットコインドミナンス」。

もちろんドミナンスだけを判断材料とすることはオススメできません。

とはいえひとつの参考情報として取引の根拠にするには、十分な情報です。

仮想通貨の取引を行う場合には、ビットコインドミナンスをチェックしてみてくださいね。

執筆者 西村大樹