Injective Protocol(INJ)とは?特徴や将来性について解説

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最近DEXやDefiといった分散型の金融システムが注目を集めています。そんな中、オリジナルの分散型金融アプリケーション(Defi)を作成できる仮想通貨「Injective Protocol」の取引が活発になっています。金融市場の作成ができる仮想通貨は今までありませんでしたし、「投資先として将来性はあるのか?」といった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

本記事ではInjective Protocolについて特徴や将来性について詳しく解説していきます。「Defiに興味がある」「Injective Protocolの情報を集めている」そんな方は是非最後まで読んでいってください。

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Injective Protocol(INJ)とは

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Injective Protocolの基本スペック

名称 Injective Protocol
トークンの名称 INJ
過去最高値 2847円
過去最安値 74.66円
公式ホームページ https://injectiveprotocol.com/
公式Twitter https://twitter.com/injectivelabs

Injective Protocolはクロスチェーン取引を可能にした2レイヤ分散金融(Defi)システムプロトコルで、「高速取引」、「堅牢なセキュリティ」、「完全な分散」を実現する仮想通貨です。このプロトコルはERC-20規格に対応し、イーサリアムのブロックチェーンをベースに構築しています。

Injective Protocolを利用した取引ではガス代と呼ばれる取引コストがかからないほか、取引速度の高速化など、従来のDEXによる取引において課題となっていた問題のほとんどを解決することが可能です。

分散金融(Defi)アプリケーションについて

Injective Protocolは革新的な分散金融システムを構築していますが、まずはDefiとはどういったアプリケーションなのか簡単に解説します。

Defiアプリケーションとは銀行などの中央管理者を置かず、ユーザー同士が直接取引を行う仕組みのことを言います。中央管理者が存在しない為、システムダウンによる取引停止のリスクやブロックチェーン特有のセキュリティレベルの高さが特徴です。

分散金融アプリケーションというと、DEXという言葉を聞いた方もいるかと思いますが、それぞれの役目は大きく異なります。DEXは分散型の仮想通貨取引所を運営する為のアプリケーションで、Defiは仮想通貨取引などの金融アプリケーションの総称をいいます。なのでDEXはDefiアプリケーションの一種になります。

これらの分散型金融システムのメリットは

  • ユーザー間の直接取引が可能
  • 取引コストが大幅に削減できる
  • 仮想通貨を法定通貨のように送金、入金ができる
  • 国別の為替リスクが存在しない

などが挙げられます。Defiは仮想通貨のトークンを取引するために利用されるアプリケーションですがステーブルコインといった法定通貨の価格に連動する仮想通貨の取引に利用すると、事実上法定通貨の取引も可能になります。

また、国境を越えた通貨のやり取りは本来為替リスク(ドル高や円高による為替両替時の損失リスク)が発生しますが仮想通貨は為替リスクが発生しない為、国境を越えた金融取引にも活用されるアプリケーションといえます。

Injective Protocol(INJ)の特徴

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Injective Protocolの特徴は「ユーザーによる金融取引市場の新規開発と特別なdAppsを起動できるブロックチェーンを提供している」ことです。この項目ではInjective Protocolで作成できるdAppsの特徴とInjective Protocolの技術詳細を紹介します。

【補足】

dAppsとは分散型アプリケーションの総称でユーザーが自治的にシステムを管理する非中央集権型のアプリケーションです。Defiも分散型金融アプリケーションとしてdAppsの一種となります。

特徴①取引市場の作成

Injective Protocolではイーサリアムをベースとした取引市場を作成することが可能で、ユーザーは使用用途に合わせた取引環境を構築することが出来ます。

製作した取引市場はイーサリアムのブロックチェーン上で稼働する為、高速トランザクション、スマートコントラクトといったイーサリアムのエコシステムをそのまま利用することが可能です。

更にInjective ProtocolのブロックチェーンではdApps開発者向けに以下のような機能を構築できるようになっています。

ブロックチェーン上に構築できる機能

  • インスタントファイナリティ
  • 高いスループット(時間当たりの処理データ量)
  • クロスチェーン相互運用

以上のような機能が提供されており、特にインスタントファイナリティは重要な機能になっています。

ブロックチェーンはその性質上、ファイナリティが確定するまで取引処理のデータ(トランザクション)が、無効になってしまう可能性があります。そこでインスタントファイナリティを採用するとトランザクションの実行が終了したと同時にファイナリティが確定するので後からトランザクションが消失することはありません。

取引データの保守性は金融市場を構築するブロックチェーンでは最も重用されるポイントです。Injective Protocolを利用して作成した金融市場、およびdAppsは非常に信頼性の高いシステムが構築できます。

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特徴②2レイヤプロトコル

Injective Protocolのブロックチェーンはスケーラビリティ問題を解決する為2レイヤプロトコルを採用しています。2レイヤープロトコルとはシステム内のブロックチェーンを2層にし、取引データを1層目(レイヤー1)情報処理を2層目(レイヤー2)にそれぞれ格納することで、スケーラビリティ問題を解決します。

スケーラビリティ問題とはブロックチェーンの仕組みに関する問題の一つです。ブロックチェーンは連続した「ブロック」と言われるデータのまとまりを1本のチェーンで繋ぎ、連続したデータを作りだす仕組みになっています。このブロックには取引情報を格納し、ブロックの容量が埋まると次のブロックを生成する、という流れです。

この時新しいブロックを生成するには一定の時間が必要となり、その間は新しい取引データの格納はストップします。取引量が少ないとき、このストップはさほど大きな問題にはならないのですが、取引量が増加し、ブロックの新規生成が間に合わなくなるとストップの時間が長くなることで取引の遅延が発生します

これがスケーラビリティ問題です。

2レイヤープロトコルはどのようにしてこの問題を解決しているのかというと、まずメインのブロックチェーンをレイヤー1とします。これには「取引結果のデータ」を格納します。

レイヤー2のブロックチェーンはオフチェーン(ネットワークにつながっていない状態)になっており、取引の処理を行います。

取引処理とデータの保存を二つのレイヤーに分けることで、メインのブロックチェーンに格納する情報を削減しながら取引処理を行うことが出来るようになるため、新規ブロックの生成ロスの発生を抑えることが出来ます。

スケーラビリティ問題の解決はこのような仕組みとなっています。

特徴③クロスチェーントランザクション

Injective Protocolでは様々な仮想通貨を取り扱うDefiを構築する為、クロスチェーントランザクションが可能です。クロスチェーントランザクションとは互換性のない異なるブロックチェーンで作成されたトークンを複数のブロックチェーン間で取引するシステムです。

通常ブロックチェーンは他のブロックチェーンと互換性がなくビットコインのブロックチェーンではBTC、イーサリアムのブロックチェーンETHというようにそれぞれのブロックチェーンに独自のトークン(ネイティブトークン)を持っています。

トークンが独立してしまうとブロックチェーン間でのトークンの移動が難しくなり、仮想通貨の金融取引は普及しませんでしたが、クロスチェーンプロトコルの実装により、異なるブロックチェーンでのトークンが取引できるようになったため最近では急速に仮想通貨での金融取引の普及が進みました。

Injective Protocolのクロスチェーン技術は異なるブロックチェーンのトークンの取引を可能にするだけではなく、ユースケースに合わせてブリッジするブロックチェーンをカスタムすることが出来るので、次世代のクロスチェーンプロトコルともいえるでしょう。

Injective Protocol(INJ)の現在の推移価格

 

まずはINJの価格動向を確認しましょう。

INJの価格動向

現在価格(2022/1/25) 4.21ドル
直近高値(2021/11/29) 14.53ドル
直近安値 2022/1/25時点で更新中
直近のレジスタンス予測 14ドル
直近のサポート予測 安値更新中のため不明

現在INJは強い下落トレンドを形成し、直近の安値を更新しながら推移しています。前回サポートとして機能していた5ドルのラインを超えて4ドル前半まで下落しているのを見ると、次に意識されそうな価格帯は3ドルを下回ったあたりではないかと見ていますが、強い根拠はありません。

成長性のある仮想通貨のトークンへの投資は長期目線では買いを維持するのがセオリーですが、これほど強い下降トレンドが確認できる状態で、あえて逆張りをするにはリスクが高いように思います。

なので今の判断はエントリーを様子見となります。とはいえ短期トレードであれば絶好の売りチャンスでもあるのでその点について解説します。

短期売りポジションの具体的な戦略

では短期で売りポジションを入れるときの注目するポイントを解説します。

売り目線での注目ポイント

  • 緑のライン:価格が戻れば売り
  • 青のライン:上回ると上昇トレンドに転換示唆
  • 赤ライン:前回のレジスタンス

チャートのイメージ画像

上のチャートは大まかにトレンドラインを引いたINJの日足チャートです。

緑ラインは短期の下降トレンドを示したものでこのラインを超えないように下落が続いているのが分かります。このパターンが続くのであれば「緑ラインまで価格が戻ってきたら売り」の戦略は最もシンプルで優位性の高い戦略と言えるのではないでしょうか。

しかしトレンド転換を示唆する青ラインとの乖離が大きいため緑ラインを上回ったら即損切をお勧めします。ローソクの真ん中付近に描写してある水色の波線は25日移動平均線で、移動平均線、ローソク足の両方が緑ラインより上に動いた際には、強気下降トレンドが崩れ始めていると考えられるので、それまでが勝負です。

短期トレードなら「bitcastle」がおすすめ

「bitcastle」は最も安く最も早く最も安全な仮想通貨取引所です。

今回のINJのように短期で売りを狙っていくような取引スタイルなら価格の上昇か下落かを予測するオプション取引「バイナリーオプション」がおすすめです。「bitcastle」は仮想通貨でバイナリーオプションを取引できる仮想通貨取引所です。

残念ながら「bitcastle」ではINJの取り扱いはありませんが今後取り扱いが始まる可能性は十分あります。INJ以外のトークンでも同じようなチャートパターンでは短期の取引が有効ですので登録だけでもしてみてはいかがでしょうか?

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Injective Protocolの今後と動向

Injective Protocol(INJ)の今後と動向のイメージ画像

ブロックチェーンやメタバースの誕生により、今後も分散型の金融システムは破竹の勢いで成長していくでしょう。その中でユーザーが自由に金融市場を作成することが出来るInjective Protocolの将来は大変期待できると言えます。

現在Injective ProtocolはBinanseをはじめCOSMOS、Terra、UMAなど多くの企業によってサポートされています。それだけでも今後の成長性に期待できますし、Injective ProtocolのトークンであるINJはイーサリアムのブロックチェーンと互換性がありながら、ガス代がかからないというメリットがあります。

イーサリアムのブロックチェーンではガス代の高さが課題とされていて、Defiの取引やNFTの取引に不向きとされていましたが、INJの登場によって一気にイーサリアムでの取引が活発になるかもしれません。そうなれば現在は低迷気味のINJトークンの価格も急騰する可能性が十分に考えられます。

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Injective Protocol(IJN)の購入方法

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Injective Protocolは現在、国内の仮想通貨取引所では取り扱っておりません。

購入は海外の仮想通貨取引所になります。

Injective Protocolを購入できる仮想通貨取引所

  • Binance
  • KUCOIN
  • KRAKEN

などで取り扱っています。はじめて取引される方は大手仮想通貨取引所であるBinanceでの購入をお勧めします。

【まとめ】Injective Protocol(IJN)はDefiを変える力がある

2レイヤ分散金融システムを提供するInjective Protocolについて解説しました。特に「金融市場を任意に作成できる」という点については今後DefiやdAppsの普及に大きく貢献するとみています。

最後にもう一度Injective Protocolの特徴やポイントについておさらいしましょう。

Injective Protocolの押さえておきたいポイント

  • 2レイヤ分散型金融システム
  • 任意の金融市場を作成できる
  • ガス代がかからない
  • 高速取引ができる
  • クロスチェーンプラットフォーム

以上となります。金融に携わる仮想通貨は値動きが荒く、なかなか投資先としては難しい仮想通貨になるかもしれません。 ですがDefiやDEXは今後主流の取引方法に変化していくことが容易に想像ができ、分散型金融取引ジャンルの成長性から考えれば、Injective Protocolへの投資は悪くない選択だと思っています。

執筆者 西村大樹