PAX GOLD (PAXG)とは?特徴や将来性について解説

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PAX Goldという仮想通貨をご存じでしょうか?PAX GOLDはゴールドを取引をすることが出来る仮想通貨で金の代わりとなるトークンを構築しています。この仮想通貨の登場は金の市場を変えるかもしれない力を持っており、先物取引やETF、CFD取引を行っている投資家たちには大注目のニュースでした。

本記事ではゴールドと同じ価値を持つPAX GOLDについて特徴や将来性について解説しているので、「PAX GOLDに投資してみたい」「金取引に興味がある」といった方は是非読んでいってください。

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PAX Gold(PAXG)とは

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PAX Goldの基本スペック

名称 PAX Gold
トークン名称 PAXG
過去最高値 397,041円(2020/4/22)
過去最安値 158,008円(2019/10/26)
公式ホームページ https://paxos.com/paxgold/
公式Twitter(運営媒体のPAXOSのTwitter) https://twitter.com/paxosglobal

PAX GOLDとはPAXOSというブロックチェーンインフラストラクチャプラットフォームが提供する商品の一つで、PAX GOLDのネイティブトークンであるPAXGを利用して金の取引をすることが出来るプラットフォームを提供しています。

PAXGで取引できるゴールドは400オンスのロンドングッドデリバリーゴールドバーで、高品質なゴールドを仮想通貨のトークンで購入することが可能です。PAX GOLDでの取引はETFやCFDと違い、現物のゴールドを購入することができるのでPAXGは価値の約束された暗号資産と言えます。

【用語補足】

ETF:日本語では上場投資信託と言い、ファンドと呼ばれる信託会社の上場している株式を金融商品として販売しているもの

CFD:日本語では差金決済取引と言い、金融商品の価格変動分の損益をやり取りする取引のこと。

例えば100円で買った商品を110円で販売すれば10円の利益が発生し、反対に90円で販売すれば10円の損失が発生します。CFDはこの差額をやり取りします。

ロンドングッドデリバリーゴールドバーとは

ロンドングッドデリバリーゴールド、通称GDBはLBMAと呼ばれるロンドンの貴金属市場協会の厳しい審査をクリアしたゴールドインゴットの規格になります。

一言でゴールドと言ってもその種類は様々です。装飾品に利用される18金や24金をはじめ、工業製品に利用される金、資産取引に利用される純金など。使用用途や純度によってゴールドは明確に区別され、資産取引に利用できるゴールドは取引市場が認めた規格のゴールドでなければ取引を行うことはできません。

ゴールドは世界4大都市と呼ばれる「ニューヨーク」「ロンドン」「香港」「チューリヒ」で取引が行われていますが、特にロンドンはゴールド取引の中心となっており、インゴットの規格や格付けはロンドンが基準になっています。

GDBは世界的にも非常に信頼度が高く、安全資産としてゴールドを保有する場合は必ずGDBを選んで購入する必要があります。

PAX GOLD(PAXG)の特徴

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ゴールドを交換することのできる仮想通貨PAX GOLDの特徴についてみていきましょう。

特徴①PAXGはゴールドと同じ価値を持つデジタル資産

PAXGはトークンのレートがゴールドとほぼ連動しており、ゴールドの取引、購入ができる仮想通貨です。

ゴールドの取引には次のような種類があります。

  • 店頭取引(OTC)
  • ゴールドの上場投資信託(ETF)
  • ゴールド先物取引
  • ゴールドCFD

この中でも実際にゴールドの現物を手にすることが出来るのはOTCのみで、他の取引では権利の売買を行っている為、現物のゴールドを手にすることが出来ません。

現物のゴールドの購入をする場合は最小取引単位(トロイオンス)が決められており、もし、最小単位が1トロイオンスの店頭でゴールドを購入しようとしたら、その販売価格は2021年の平均レートで約21万円と非常に高額です。

そのため一般投資家の多くは金の現物取引は行わず、もっと少額から取引できるETFやCFDへの投資が人気でした。

ところがPAX GOLDはゴールドを0.01トロイオンスからPAXGトークンで購入可能で、一定数のPAXGを集めると実際にゴールドの現物と交換することが出来るため、多くの一般投資家が現物ゴールドの投資に参加することが出来るようになりました。

このトークンの登場はゴールドの取引において、「ゴールドの現物が欲しいけれども少額の投資から始めたい」といった一般顧客のニーズをかなえる新しい購入方法となり、PAXGトークンの人気はさらに高まるでしょう。

特徴②PAXGで購入できるゴールドはPAXOSで保管されている

PAXGで購入できる金はPAXOSで保管されているGDBからトークン保有者に割り当てられています。PAXOSはニューヨーク州金融サービス省によって承認されている信託会社であり、ゴールドの現物もBRNKSというロンドンにある世界で最も安全性の高い金庫に保管されています。

そのためPAX GOLDで購入するゴールドは非常に信頼性が高い商品と言えます。

特徴③ERC-20トークン

PAXGトークンはERC-20規格で構築されており、イーサリアムのブロックチェーンに対応しています。すべてのトランザクション(取引処理)はイーサリアムのスマートコントラクトで稼働するので、取引速度、安全性ともに信頼のできるシステムとなっています。

他にもERC-20規格であることのメリットに汎用性の高さが挙げられます。PAXGトークンはイーサリアムウォレットとの互換性がある為、ERC-20規格対応のウォレットをすでに開設している場合はそのままそのウォレットを使用することが出来ます。

ウォレットの共有ができるとPAXGはその他の仮想通貨トークンと交換することもできるようになり、PAXGの取得方法の幅がさらに広がります。

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PAX GOLD(PAXG)の現在の推移価格

 

PAXGの価格動向

現在価格(2022/1/27) 1828ドル
直近高値(2022/1/6) 1938ドル
直近安値(2022/1/7) 1761ドル
直近のレジスタンスライン予測 1878ドル
直近のサポートライン予測 1781ドル

上記はBinanceのPAXG/USDの日足チャートと価格動向のポイントです。

ゴールドは非常に安定した優秀なリスクヘッジ資産のため、ある程度価格が動いても元値に戻ってくる性質があります。その証拠に日足や4時間足といった大きめの時間軸で見ると上ヒゲ、下ヒゲが多くみられるチャートパターンを形成するのですが、ゴールドのレートと連動するPAXGも同じようにヒゲが多く出現するチャートパターンを描いています。

つまりPAXGの価格動向やエントリーのタイミングを分析するにはゴールドのチャートを分析することで今後の価格動向が見えてくるでしょう。

ゴールドの相場(XAUUSD)との比較

チャートのイメージ画像

上のチャートはゴールドの価格推移とPAXGの推移価格を重ねたものです。ほとんど一致しているのが確認できます。ここまでゴールドとの相関が強いトークンであれば、PAXGは長期的な資産形成を目的とした仮想通貨として十分機能するので、現在価格に関わらず購入してみるのもいいでしょう。

具体的な戦略

では中短期目線でのエントリーのポイントを分析していきましょう。価格は上値は2000ドルから下値は1600ドルの幅で推移しており、価格は非常に安定しています。

一方ゴールドのチャートは価格の上下はあるものの2021年3月に付けた安値の1680ドルを下回ることなく推移しています。PAXG/USDペアのBinanceの取引チャートはヒゲが長く出ていて少し見難いのでゴールドのチャートを参考に今後の戦略を分析していきます。

ゴールドのチャートからPAXGの動向を分析する

まずはチャート説明です。

ゴールド対米ドルペアの日足チャート

ゴールドのチャートのイメージ画像

  • 青ライン:長期トレンドライン
  • 黄ライン:短期トレンドライン
  • 赤ライン:サポートライン
  • 水色の波線:25日移動平均線

この画像よりゴールドの価格が長期のトレンドラインと短期のトレンドラインに挟まれて、どちらに向かうか判断が難しい状態です。ですが黄色のトレンドラインの傾きが青ラインより大きく、短期的には上昇が強い状態と考えています。

価格と移動平均線が明確に青ラインを抜けるまでは上昇トレンドとは言い難い状態ではありますが、勢いの強さから上昇に転じる可能性も期待できるでしょう。

以上の状況を考慮すると短期的に価格がブレやすいBinanceでPAXGをトレードするときは、1700ドル付近まで下落したタイミングで買いエントリーを入れると、価格が戻りやすい性質に加えてゴールド市場の上昇が相まって短期的に大きな利益を狙えるかもしれません。

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PAXGのように短期取引主体のスタイルなら価格の上昇か下落かを予測するオプション取引である「バイナリーオプション」がおすすめです。「bitcastle」は仮想通貨でバイナリーオプションが取引できる仮想通貨取引所です。

残念ながら「bitcastle」ではPAXGの取り扱いはありませんが今後取り扱いが始まる可能性は十分にあります。PAXG以外のトークンでも短期の取引ではバイナリーオプションが有効ですので登録だけでもしてみてはいかがでしょうか?

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PAX GOLD(PAXG)の今後と動向

PAX GOLD(PAXG)の今後と動向のイメージ画像

今後もゴールドの取引市場はほぼ間違いなく活発な値動きをするでしょうし、限られた資源であるゴールドの資産価値も上昇し続けるでしょう。そのような背景から将来的にPAX GOLDの価値の上昇は大いに期待できると思います。

またPAXGトークンで行うゴールドの取引には仮想通貨ならではのメリットもあり、それについてもいくつか紹介したいと思います。

メリット①迅速なゴールドの割り当て

PAX GOLDではGDBのシリアル番号とPAXGが紐づいており、PAXGを保有した時点で紐づいているGDBの所有権が発生します。この取引はイーサリアムのブロックチェーン上で行われるため、24時間迅速に取引が完了します。

メリット②変換可能

PAXGを保有しているユーザーは保有するPAXGをいくつかの商品に変換することが出来ます。

PAXGから変換できる商品

  • 割り当てられた現物のGDB
  • まだ割り当てられてないGDBの保有資格
  • 法定通貨

この変換は他のゴールド取引の商品では行うことが出来ません、PAX GOLD唯一のサービスと言えます。

メリット③プログラム可能

取引システム自体はイーサリアムのスマートコントラクトがベースになっているので、より最適なシステムへアップデートすることが可能です。商品取引のシステムを容易にアップデートできるのは仮想通貨取引ならではのメリットでしょう。

メリット④市場へ参加するハードルが低い

PAX GOLDの最小取引額は0.01PAXGと、とても低く設定されており、市場への参加ハードルが一気に下がります。少額から現物のゴールドを購入できる店舗はほとんどなく、0.01PAXGでもきちんとゴールドの所有権がつくPAX GOLDのゴールド取引は積み立て投資にも利用できます。

メリット⑤取引コストが低価格

PAX GOLDの取引コストは取引量に応じた取引コストが設定されているので、イーサリアムのガス代(取引手数料)+0.02パーセントほどのPAXOSのガス代で取引が出来ます。

イーサリアムのガス代についてはより詳しい記事を執筆してあるので合わせて読んでみてください。

イーサリアムのガス代についての記事はこちら

仮想通貨イーサリアム(ETH)のガス代が何か分からない方に向けて書きました。イーサリアム(ETH)の概要から、損せずして送金スピードを上げるために行うべきガス代の設定方法についても紹介しています。ぜひ読んでみてください。

メリット⑥資産保全

仮に運営母体であるPAXOSが破綻したとしてもユーザーの保有するゴールドは守られます。これは非常に安心できる仕組みではないでしょうか、運営会社が破綻すると、預けていた個人の資産は保全されず顧客は損失を被ってしまうのはよくある話です。

ところがPAX GOLDで所有したGDBは会社の資産とは罰に保管され、PAXG自体も国営の信託会社が発行しているので倒産による損害リスクはほぼありません。

他にもまだまだPAX GOLDのメリットはありますが特にユーザーにとって大きなメリットとなるものを紹介しました。

PAX GOLD(PAXG)の購入方法

PAX GOLD(PAXG)の購入方法のイメージ画像

PAX GOLDは現在国内の仮想通貨取引所では取り扱っておりません。

以下の仮想通貨取引所で購入可能です。

PAX GOLDを購入できる取引所

  • Binance
  • KRAKEN
  • FTX

またホワイトペーパーによればPAXOSに参加しているゴールドの小売店、または貴金属取引所などのWEBサイトでもPAX GOLDを購入することが可能のようです。

【まとめ】PAX GOLDはゴールド取引の新しい手段になる

PAX GOLDの紹介については以上になります。ゴールドの取引の歴史は古く、紀元前6000年ごろのシュメール人の時代からその存在が知られていたようです。そこから長い時間をかけ、ゴールドは仮想通貨で取引できる時代になりました。

PAX GOLDの台頭により商品先物市場(コモディティ)の取引に仮想通貨が使えるようになるのもそう遠くないかもしれません。

もしそうなれば今後の先物市場はドル建て円建て、といった法定通貨での投資に加えて「仮想通貨建て」といった取引方法が誕生し、コモディティ相場はさらに複雑で興味深い市場に成長していくかもしれません。

もしゴールドの取引に興味を持たれた方は、PAX GOLDを購入してみてはいかがでしょうか?

執筆者 西村大樹