仮想通貨のトレード手法を学ぶ!メリット・デメリットも詳しく解説

「仮想通貨のトレードってどうしたらいいの?」

「仮想通貨のトレードって難しそう」

近年、仮想通貨は世間でも認知され、注目度が高まっています。仮想通貨でトレードを始めてみたいけど、よくわからないという方のために、仮想通貨のトレード手法やメリット、デメリット、注意点などを詳しく紐解いていきます。

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仮想通貨の3つのトレード手法

 

仮想通貨は、投資の時間軸によって「デイトレード」、「スイングトレード」、「中長期トレード」の3つのトレード手法に分けることができます。それぞれにはメリット・デメリットがあり、投資家によって得意な投資スタイルが変わってきます。それぞれ詳しく解説していきます。

デイトレード

デイトレードとは、1日のうちに取引を完結させて損益を確定させる投資手法のことです。朝に買って夜には売ったり、数秒、数分のような短いスパンで何度も売買を繰り返すこともあります。

デイトレードの中でも特に短い時間で取引するのをスキャルピングと呼びます。スキャルピングは、1つの取引における時間は数秒〜数分程度で、利益幅を着実に狙っていくという戦法です。不利益が出そうな場合は、早めに損切りを行って、次のトレードに切り換えます。

仮想通貨は値動きが大きいことで知られています。しかし、時間軸が短くなればなるほど、動く値幅は限られてきます。デイトレードで小さな値幅をすばやく利益として確定させ、取引を何度も繰り返していくことによって、小さな利益を積み上げていきます。

デイトレードは、1日中パソコンのモニターを凝視しているというイメージがありますが、近年ではスマートフォンでも本格的な取引を行える環境が整っているため、気軽にチャレンジできるようになっています。

スイングトレード

スイングトレードとは、数日~数週間で売買を完結させる投資手法です。また、数週間〜数カ月にわたる流れに乗って売買する手法をポジショントレードと呼びます。

長期保有することで負う価格の下落リスクを減らし、短期間で上がりやすくなっている状態の時だけトレードすることで効率のよい取引ができます。

中長期トレード

中長期トレードとは、数ヶ月〜数年という長い時間をかけて売買を完結させる投資手法です。短期的な価格の上下に左右されず、長い時間をかけて投資を行うため、大きなトレンドの波に乗ることができれば大きく資産を増やすことができます。

仮想通貨の中長期トレードは、投資対象の仮想通貨の価値が上昇するという見込みあることが大前提です。その仮想通貨がそれほど普及しなかったり、悪いニュースが出た場合、せっかく長い時間を費やしたのに報われないケースも出てくる可能性があります。

仮想通貨をトレードするメリット

仮想通貨には大きく分けて3つのトレード手法があることをご紹介しましたが、ここではそれぞれの手法のメリットをご解説していきます。

デイトレードのメリットはリスクの抑制

デイトレードのメリットは、リスクをできるだけ抑えることができることです。そのような投資でも100%予測が当たることはなく、思っていた流れが変わるケースは頻繁に発生します。

時間軸の長い取引ほど、そのような局面に遭遇する確率が高くなると言えるでしょう。その点、デイトレードは風向きが変わる前に取引を終えることを前提にしており、大きな下落に巻き込まれるリスクは時間軸の長い取引と比べると低いとされています。

もともと狙っている値幅が小さいため、損切りも素早く決断する必要があります。そのため、ダメージを最小限にとどめられるとも考えられています。

しかも、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨は24時間365日取引が可能です。手数料面でも株やFXよりも有利なことが多く、手数料ゼロで、レバレッジ取引でもその日中に取引を終えれば手数料がかかりらない取引所も存在します。

そして、デイトレードでは頻繁に取引のチャンスが訪れます。デイトレードの場合、チャートを見ているのが基本であるため、突発的な事態が発生して価格が大きく動いた場合にも即座に対処することができます。

スイングトレードのメリットは期待値の高いリターン

デイトレードは、小さな値幅の流れが下落する前に取引を完結させることができ、それだけリスクを抑えられますが、1回の取引利益を出す率が限られてくるのがデメリットです。そこで、もう少し大きな流れに目をつけ、時間軸を伸ばした取引を行うのがスイングトレードです。そのため、デイトレードよりも1回の取引で期待できる利益は大きくなる可能性が高くあります。

このように、デイトレードよりも大きな相場の流れに注目しているため、それに上手く乗ることができれば相応のリターンを得ることができます。

仮想通貨は値動きが激しく、相場の流れが小刻みに変わるので、怖くてとてもスイングトレードなんてできないと考える人も多いかもしれません。しかし、例えばビットコイン(BTC)の日足チャートを見ても、数日単位で比較的はっきりとした上下の波動が形成されていることも確かです。つまり、数日〜数週間の間隔で明確な流れが生じており、レバレッジ取引を用いれば、上下のどちらの局面においても収益機会が訪れていたことを意味しています。こうした流れをしっかりと分析できれば、スイングトレードで利益を上げることは可能だと言えます。

中長期トレードのメリットは気持ちが安定しやすいこと

中長期トレードのメリットは、目先のトレンドに一喜一憂しなくてすむことです。これから1年単位で価格が上がると予測した場合、5分後の多少の下落など気に留める必要がありません。また、何度も取引しないため取引手数料がかからないという点も短期のトレードと異なると言えます。

中長期トレードの場合は、基本的に価格が上昇するのを待つだけで済むため、精神的な負担を少なく始めることができます。たとえ、自分が所有している仮想通貨が下落したとしても、一喜一憂する必要がありません。個人の投資家であれば、値上がりするまで待つことができるのです。

しかし、短期投資のように長期投資はすぐに結果が出るわけではないため、根気強さは必要となります。また、中長期トレードの元本を増やす際は、価格が大きく下がったタイミングで買い増す、などといった戦略が有効だといえます。

仮想通貨の歴史はまだ浅く、今後市場が大きくなる可能性も十分にあります。少額の投資だとしても、長期投資であれば、将来的には大きな金額に化ける可能性が十分にあります。

仮想通貨をトレードするデメリット

ここでは、仮想通貨の3つのトレード手法のデメリットをご解説していきます。

デイトレードのデメリットは24時間拘束されること

デイトレードのデメリットは、取引回数が必然的に多くなるため、それだけ売買手数料の負担が増えることになります。自分なりの売買手法を確立できていないうちは、ひたすら損切りを繰り返し、資金がなかなか増えないどころか、減っていくばかりというパターンに陥る恐れもあります。

デイトレードを行う場合、基本的には取引をしている間は相場を監視し続けなければなりません。ある意味では、24時間相場に拘束され続けることになります。そして、短期投資に失敗してしまうと、数日で自分の資産がなくなってしまいます。多くの時間を割かなければならない上に、リスクが大きいのです。

株式やFXのデイトレードと比べて、仮想通貨が不利な点として次のようなものがあげられます。

株式は多彩な銘柄を取引でき、次から次へと乗り換えていくのも自在です。また、FXもさまざまな通貨ペアにおいて活発な取引が行われています。こうした状況と比べると、仮想通貨におけるデイトレードの選択肢は、出来高などを踏まえるとビットコイン(BTC)をはじめとする主要通貨に絞られてきます。

そのうえ、主要通貨は同じような値動きをすることが多く、ビットコイン(BTC)の価格があまり動かない局面で別の主要通貨に乗り換えても、そちらも同じような展開だったというパターンもよくあります。

一方、スマートフォンでも不自由なく取引できるとはいえ、ポジションを持っている間は値動きから目をそらすことができず、他の作業に手をつけられないケースも出てきて精神面でも厳しい取引であるといえます。

スイングトレードのデメリットは損切りの見極めが難しい

スイングトレードはデイトレードよりも1回の取引で期待できるリターンが大きくなるのがメリットでした。その反面、トレードを仕掛けられるのは短期的に相場の方向性がはっきりとしている局面に絞られてくるのがデメリットであるとも言えます。

デイトレードを選択している人が恐れているのは、ポジションを翌日以降まで持ち越すというオーバーナイトのリスクです。自分の就寝中にも世界では経済活動が営まれており、仮想通貨の価格も変動が続いています。目覚めてみるとチャートががらりと変わっているというケースも少なくありません。デイトレードではそのリスクを避ける代償として、1回の取引で求める利益が限定的となるのです。

それとは対照的に、オーバーナイトのリスクを取ることで、もっと大きな利益を追求できることがスイングトレードの魅力であり、注意点でもあるということです。言い換えれば、オーバーナイトで臨んでも流れが変わりそうにないと思われる場面でしか勝負を挑まないのが鉄則となります。

損切りを徹底するデイトレードでは大きなリスクは低いものの、読みが外れ続けると、それによって小さな損失が積み重ってしまう恐れがあります。

スイングトレードの場合はそこまでこまめに損切りを行いませんが、それはメリットでもあり、デメリットでもあると言えます。流れが完全に変わったと判断できる状況まで損切りに踏み切らなくて済む反面、被る損失はデイトレードよりも大きくなってしまいます。

中長期トレードのデメリットは成果がでるまで時間がかかる

中長期トレードのデメリットとしては、資金管理の難しさが挙げられます。短期トレードでは資産にレバレッジをかけて取引をすることが多いかもしれません。しかし、中長期トレードでは、ポジションを持ち続けていればいるほど、暴落のリスクも高まっていくとも言えます。長期トレードの場合はあまりレバレッジを上げずに、現物を買うことによって、損失を許容できる範囲でポジションを持ち続けることが大切です。

また、資金効率の悪さもデメリットとして挙げられます。レバレッジの低い取引を行う場合、多くの資金が必要になります。同じ資金だとしても短期トレードでは、レバレッジをかけ、資金が雪だるま式に増えていくのに対して、中長期トレードはトレード回数が少ないゆえに資金効率が悪くなります。

さらに、中長期トレードのデメリットは、一度仮想通貨を購入すると投資の成果がでるまで時間がかかり、投資した分の資産が長期間使えなくなります。そのため、中長期トレードをする場合は、数年は使わないであろう余力の資金から投資をするようにしましょう。

仮想通貨のトレードで注意すべきポイント

仮想通貨の3つのトレード手法についてメリット・デメリットを解説してきましたが、ここでは、注意すべきポイントをご紹介していきます。

デイトレードの注意点は損切りの見極め

国内株式にはストップ高やストップ安といった1日の値幅制限が設けられていますが、仮想通貨はそういった歯止めがありません。読みが外れた場合には、損切りを躊躇せず行いましょう。

具体的なデイトレードの方法は、短期的な局面にもはっきりとした流れが生じることが多いため、それに慣れていくことが大切です。エントリーする際にはあらかじめ損切りに踏み切る水準も想定しておいたほうが良いでしょう。

スイングトレードの注意点は損切りの設定

スイングトレードはデイトレードよりも時間軸が長くなるため、価格動向が気になって仕方がなくなることもあります。他のことが手につかなくなっては生活に差し障りが出てきますので、その意味でも、あらかじめ利益確定や損切りの注文を入れておいたほうがよいでしょう。

その際には、損切りは傷が深くならないうちに行う一方で、利益確定の売りではできるだけ大きな値幅を得られるように設定することが大切です。そうすれば、損失を小幅にとどめながらも、上手く上昇の波に乗ることができた場合には利益をできるだけ伸ばすことが可能です。

その結果、負けの回数が多くても、少ない数の勝ちで大きな利益を得ることができて、トータルではプラスになっているという状況を期待できます。

中長期トレードの注意点は優柔不断な投資行動をしない

最初から中長期トレードを考えていたわけではなく、気がつけばそうなっていたという投資家が少なからず存在しています。価格が下落して含み損が大きくなっていくと、そのまま我慢して保有し続けます。当初はすぐに利益が出ると思ったのですから、明らかに短期トレードで臨んでいるはずです。

それもかかわらず、損失を確定したくないという思いによって、「長い目で見ればもっと値上がりする」という考えで仮想通貨を保有し続けてしまいます。このケースでは、「すぐに利益が出ると思った」という予測が外れた時点でいったん損切りするのが原則だと言われています。

そのうえで、「長い目で見ればもっと値上がりする」思ったのであれば、最初から中長期トレードのスタンスで買い直せばいいのです。最初に定めた方針や予想に関する前提を自分の都合のいいように途中で変更することは、投資の世界では禁物とされています。なぜなら、そういった優柔不断な投資行動は、良い結果につながらないからです。

【まとめ】自分のレベルに合った仮想通貨の取引手法を探そう

仮想通貨の投資を始めようとする初心者の人には長期保有をオススメします。

初心者であればあるほど、仮想通貨の取引において、いきなり短期投資を行うことは難しいでしょう。確かに、仮想通貨へ投資している人の中には、短期間で大きな利益を得た人もいます。

しかしこれは、その分大きなリスクを取った結果です。仮想通貨のレバレッジ取引などがその例です。多くの投資家が夢を見てハイレバレッジで一攫千金を狙う中、実際勝てている投資家は全体の1割程度だと言われています。

また、短期売買には多くの技量が必要とされます。情報量などで大きく有利な専門の投資家と戦う必要があるため、初心者の人にはオススメできません。

もちろん、確実にチャートが高騰するという情報があるのであれば、短期投資で大きな勝負に出てもいいかもしれません。ですが、初心者のうちはいきなり大きな金額で勝負に出るのは、基本的にはやめた方がリスクを抑えられるでしょう。

短期、長期、いずれにせよ、取引の成否を分けるのは、トレンドの初動と転換点をきちんと捉えることです。そのためにも、チャートの流れをしっかり見るという作業を欠かさず行いましょう。

執筆者 西村大樹

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