仮想通貨用語のステーキングとは?初心者でもわかりやすく解説!

仮想通貨を学ぶ過程で「ステーキングとは何だろう」と疑問に思ったことはないでしょうか。

今回は仮想通貨用語の1つであるステーキングについて初心者でもわかりやすく解説します。

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ステーキングの基本

ステーキングの基本として以下の事柄が挙げられます。

  • 仮想通貨(暗号資産)を保有していると利息報酬(インカムゲイン)が得られる
  • 一般的な日本国内の銀行に預金するよりも高い利息がつく
  • ステーキングができる仮想通貨の銘柄は限定されている

ステーキングとは仮想通貨を仮想通貨取引所に預け保有していると利息報酬(インカムゲイン)が得られるシステムです。

銀行に預金をして利息がつくことに似ていますが、銀行以上に高い利息報酬を得られることが多いでしょう。日本国内の銀行の平均的な利率が約0.001%〜0.2%なのに対し、ステーキングでは年率換算約3%~6%の利息報酬が得られると言われています。

しかしレンディングサービスとは異なり全ての暗号資産をステーキングできるという訳ではなく保有できる銘柄が限定されるのが特徴です。現在コンセンサスアルゴリズムにPoS(Proof of Stake)を使用している仮想通貨がステーキングサービスの対象となっています。

【レンディングサービスとは】

レンディングは貸仮想通貨とも呼ばれ、仮想通貨を貸し出して利息報酬を得るシステムのことです。銀行に預けるよりも利率がかなり良いことが特徴で仮想通貨取引をしなくても資産を増やすことができます。仮想通貨取引による資産の損失といったリスクを負わず、確実に増やすことができるため近年人気が高まっているシステムです。

ステーキングの仕組み

ステーキングの対象となる仮想通貨は前述のようにPoS(Proof of Stake)が採用されています。そしてステーキングの仕組みを知るためには、コンセンサスアルゴリズム(ブロックチェーン上の取引内容を記録するためのルール)の1つであるPoSについて知る必要があります。

現在コンセンサスアルゴリズムは仮想通貨の種類によって異なる以下の5つが採用されています。

  • Pow(プルーフ・オブ・ワーク)
  • PoS(プルーフ・オブ・ステーク)
  • PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)
  • PoC(プルーフ・オブ・コンセンサス)
  • DPoS(デリゲート・プルーフ・オブ・ステーク)

例えばビットコイン(BTC)で使われるコンセンサスアルゴリズムはPoWと呼ばれます。これは複雑な計算を先に処理したマイナー(マイニングを行う人)がブロック生成の優先権を得て報酬を得る仕組みです。

近年はPoWのデメリットである大量の電力消費を改善したシステムであるPoSが主流になりつつあります。PoSはブロック生成の基準の一つに仮想通貨の保有量が多い検証者(PoWで言うマイナー)に優先して報酬を与える仕組みがあり、これがステーキングの利息報酬の源泉となっています。

具体的にPoSを採用した仮想通貨には

  • リスク(LSK/Lisk)※正確にはDPoS
  • テゾス(XTZ/Tezos)
  • カルダノ(ADA/Cardano)
  • ポルカドット(DOT/Polkadot)

などが挙げられます。

【マイニングとは】

マイニングは「採掘」を意味する仮想通貨用語の1つです。

主にビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などに代表される報酬を得る仕組みです。仮想通貨の取引承認に必要となる複雑な計算作業に協力し、その成功報酬として新規に発行された仮想通貨を得ることを指します。仮想通貨の取引にはブロックチェーンと呼ばれる過去の取引の記録を保存した取引台帳のようなものが使用されています。

ブロックチェーンは取引される度に更新をする必要があり、そのために膨大な計算が行われています。その計算を行う人たちをマイナーと呼び、1番早く計算処理に成功したマイナーに報酬が支払われるシステムです。

マイニングには3種類の方法があり、一人で処理するソロマイニング、複数で処理するプールマイニング、そしてクラウドマイニングがあります。クラウドマイニングは運営会社に資金を提供するだけでマイニングに参加できるサービスで、手軽に始められることから最近人気のある方法です。

ステーキングとレンディングの違い

ステーキングとレンディングサービスはしばしば比較されます。その理由は「預けているだけで利息報酬が得られる」という類似した特徴があるためです。

しかしステーキングとレンディングを比較するといくつかの違いがあることに気付くことでしょう。そしてレンディングよりもステーキングの方が自由度が高く、別途契約の必要がないため簡単に利用できるサービスと言えます。

【ステーキングの特徴】

  • 保有数量に制限がない
  • 対象銘柄がPoSのコンセンサスアルゴリズムを採用した仮想通貨のみ
  • 利息報酬が一定ではない
  • いつでも売却・送付が可能
  • 期限に縛りがない
  • 分別管理の対象
  • 別途契約の必要なし

【レンディングの特徴】

  • 貸し出し可能な数量に制限あり
  • 様々な銘柄を保有できる
  • あらかじめ決まった利息報酬を受け取れる
  • 貸し出し中の売却・送付はできない
  • 一定期間しか貸し出しできない
  • 分別管理の対象外
  • 別途契約の必要あり

同じように利息報酬を得られるシステムであっても、ステーキングとレンディングはそれぞれ異なるものです。

ステーキングはレンディングと比べると気軽に利用できるサービスであり自由度の高さが人気ですが、保有する仮想通貨の価格が下がれば利息報酬が減少するリスクもあります。

それぞれのメリットとデメリットを考慮した上で自分に合った投資を行うことが大切です。

ステーキングができる仮想通貨取引所

ステーキングサービスを利用できる仮想通貨取引所は複数ありますが、より安全性の高い国内仮想通貨取引所の利用が望ましいと言えます。

以下でステーキングサービスの利用におすすめの国内仮想通貨取引所とその取り扱い銘柄についてご紹介します。

現在国内の仮想通貨取引所で対象となる仮想通貨は

  • リスク(LSK/Lisk)
  • テゾス(XTZ/Tezos)

2種類となっています。

ステーキングの方法は対象の仮想通貨を保有し利息報酬を受け取ります。特別な手続きなどはありません。

①コインチェック(Coincheck)

対象仮想通貨:リスク(LSK/Lisk)

最低保有量:10LSK以上

最少投資金額(概算):約10,185円

報酬受け取り:毎週水曜日

コインチェックはマネックスグループ株式会社の子会社が運営している、特に仮想通貨初心者におすすめの仮想通貨取引所です。

仮想通貨の取り扱い数は16種類と国内取引所の中で最も多く、取引は24時間365日いつでも可能となっています。

②ビットフライヤー(bitFlyer)

対象仮想通貨:リスク(LSK/Lisk)

最低保有量:10LSK以上

最少投資金額(概算):約10,185円

報酬受け取り:毎週水曜日

ビットフライヤーは国内のメガバンクやベンチャー企業から出資を受けている最大手の仮想通貨取引所です。これまで一度もハッキングの被害を受けていないというセキュリティの高さにも定評があります。

③GMOコイン

対象仮想通貨:テゾス(XTZ/Tezos)

最低保有量:1XTZ以上

最少投資金額(概算):約707円

報酬受け取り:毎月10日

GMOコインはGMOコイン株式会社が運営している国内仮想通貨取引所です。GMOあおぞら銀行やGMOクリック証券というネット証券会社を運営する大手企業が母体となっているため高い信頼性があります。2017年には金融庁より「暗号資産交換業者」の公式認定も受けています。

【まとめ】ステーキングで長期的な資産運用をしよう

ステーキングサービスは対象となる仮想通貨を購入し保有するだけで利息報酬が得られる、仮想通貨取引とは異なる資産形成方法です。

長期的な資産運用の1つの選択肢として今後ステーキングサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

執筆者 西村大樹