ボラティリティが低い通貨ペアは勝てない? 効果的な取引方法と勝てないと言われる理由を解説

ボラティリティが低い通貨ペアは勝てない? 効果的な取引方法と勝てないと言われる理由を解説のイメージ画像

FX(外国為替証拠金取引)では、通貨ペアごとの特性が勝敗を左右する重要な要素になります。その中で「ボラティリティが低い通貨ペアは勝ちにくい」と耳にしたことがある方も多いでしょう。この「ボラティリティ」とは、価格の変動幅を示す指標で、相場がどれだけ動いているかを数値化したものです。価格が大きく動く通貨ペアはボラティリティが高いとされ、一方で小さな値動きに留まる通貨ペアはボラティリティが低いと呼ばれます。

ボラティリティが低い通貨ペアは、「利益を狙いにくい」「取引コストが高い」といった理由で敬遠されがちです。しかし、ボラティリティが低い通貨ペアには特有のメリットもあり、それを理解し、適切な取引手法を使うことで勝つことが十分可能です。本記事では、ボラティリティが低い通貨ペアの特徴や、勝てないと言われる理由を掘り下げ、さらに初心者でも効果的に取引を行うための具体的な方法を詳しく解説します。

参考記事はコチラ

為替レートの変動は、企業活動や個人の資産運用に直接的な影響を与えるため、特にその下落傾向を早期に捉えることが重要です。下落の兆候を察知し、適...
経済指標を活用したトレードは、短期トレードから中長期的な投資まで、幅広い戦略で活用できる手法の一つです。為替市場では、経済指標が発表されるタ...

ボラティリティが低い通貨ペアとは?

ボラティリティが低い通貨ペアとはのイメージ画像

まず、「ボラティリティが低い通貨ペア」とはどのようなものなのかを明確にしておきましょう。代表的な低ボラティリティ通貨ペアとして、以下のペアが挙げられます。

  • USD/JPY(米ドル/日本円):米ドルと日本円の組み合わせ。両国の経済が安定しており、相場の急変動が少ない。
  • EUR/CHF(ユーロ/スイスフラン):欧州の主要通貨であるユーロとスイスフランのペアで、穏やかな動きが特徴。
  • EUR/GBP(ユーロ/英ポンド):欧州の主要国同士の通貨ペアで、値動きが狭い範囲に収まる傾向がある。

これらの通貨ペアは、1日あたりの値動き(ATR:平均真の値幅)が他の主要ペア(例:USD/JPYやGBP/USD)と比較して小さいのが特徴です。相場の安定性が高い一方で、大きな利益を狙うのが難しいと言われますが、安定しているからこそ初心者でも取り組みやすい側面があります。

ボラティリティが低い通貨ペアの特徴

経済的安定性が高い国の通貨同士の組み合わせ

ボラティリティが低い通貨ペアの多くは、経済的に安定した国の通貨同士で構成されています。たとえば、日本円(JPY)、ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)は、いずれも経済基盤がしっかりしており、為替市場で急激な変動を引き起こす不安材料が少ない通貨です。

具体例

  • USD/CHF(米ドル/スイスフラン)
    米ドルは世界の基軸通貨であり、スイスフランは「安全資産」として知られています。両国とも安定した経済政策と堅実な金融システムを持つため、通貨の需給が急激に変動しにくく、値動きが穏やかです。
  • EUR/GBP(ユーロ/英ポンド)
    欧州連合(EU)とイギリスは経済的に深いつながりがあり、大規模な貿易や投資が継続的に行われています。このため、相場が大きく振れる要因が少なく、ボラティリティが低くなりがちです。

流動性の高さ

通貨ペアの取引量(流動性)が高いと、ボラティリティが低くなる傾向があります。取引量が多いと市場参加者間で需要と供給が均衡しやすく、極端な価格変動が抑えられるからです。特に主要通貨(USD、EUR、JPYなど)は世界中で膨大な取引が行われており、その中でも値動きの急変を引き起こす材料が少ないペアは、結果としてボラティリティが低くなります。

具体例

  • EUR/USD(ユーロ/米ドル)
    流動性が極めて高い通貨ペアで、1日の取引量が世界のFX市場全体の50%以上を占めます。取引量が多いため、価格が急激に変動することが少なく、相対的にボラティリティが低いと見なされることがあります。

地政学的リスクの少なさ

地政学的リスクや政治的な不安定さは、ボラティリティを高める要因の一つです。しかし、ボラティリティが低い通貨ペアに関連する国々では、こうしたリスクが小さいため、通貨が安定しやすい傾向があります。たとえば、スイスは中立国としての地位を長年保っており、戦争や政治的混乱がほとんどありません。また、ヨーロッパ全体も比較的安定しているため、関連する通貨ペアでの大きな変動は少なくなります。

具体例

  • CHF(スイスフラン)
    スイスは中立的な外交政策を維持しており、国際的な危機が発生しても影響を受けにくい国です。このため、スイスフランが含まれる通貨ペア(例: USD/CHF)は、値動きが穏やかになる傾向があります。

中央銀行の政策の予見性

ボラティリティは、中央銀行の金融政策に対する市場の不透明感や不確実性によっても大きく変動します。しかし、ボラティリティが低い通貨ペアに関連する国々の中央銀行は、政策の透明性が高く、予想外の行動を取ることが少ないため、市場が安定しやすいのです。

具体例

  • EUR/CHF(ユーロ/スイスフラン)
    欧州中央銀行(ECB)とスイス国立銀行(SNB)はともに慎重で透明性のある政策を採用しており、金融市場に予期しない衝撃を与えることが少ないため、値動きも穏やかです。

関連国の経済的つながり

ボラティリティが低い通貨ペアは、関連する国同士の経済的な結びつきが強いケースが多いです。たとえば、EUとイギリスのように、経済活動が密接に絡み合っている場合、為替レートの急激な変動は経済的な負担になるため、市場が自然と安定しやすい構造になっています。

具体例

  • EUR/GBP
    イギリスとEUは、長年にわたって貿易や投資を通じて強い関係を築いてきました。これにより、通貨間の需給が大きく変動することが少なくなり、安定した相場が形成されています。

相場を動かす材料が少ない

ボラティリティが高い通貨ペアでは、経済指標や政治的イベントが価格を大きく動かす要因となります。しかし、低ボラティリティの通貨ペアでは、これらの影響を受けにくいことが多いです。たとえば、スイスの経済指標は世界的に注目されることが少なく、結果としてスイスフランの変動要因が少なくなります。

Point

  • USD/CHF
    米国の経済指標は注目されるものの、スイスフランの影響は限定的であるため、大きな値動きが生じにくい状況が続きます。

ボラティリティが低い通貨ペアが「勝てない」と言われる理由

2 ボラティリティが低い通貨ペアが「勝てない」と言われる理由のイメージ画像

利益幅が小さいため効率が悪い

ボラティリティが低い通貨ペアでは、値動きが穏やかであるため、1回の取引で得られる利益幅が小さくなります。たとえば、ボラティリティが高い通貨ペアが1日で50~100pips動く場合、低ボラティリティの通貨ペアは10~30pips程度しか動かないこともあります。このため、大きな値幅を狙う長期トレードには向かず、取引回数を増やさなければ収益を上げるのが難しいとされます。

スプレッドが相対的に重い

FXでは取引を行う際にスプレッド(売値と買値の差)という取引コストが発生します。ボラティリティが低い通貨ペアでは、このスプレッドが実質的な利益に与える影響が大きくなりやすいです。たとえば、10pipsの利益を狙う取引でスプレッドが3pipsの場合、実質的な利益率は7pipsとなり、コストが全体の30%に達します。これが、ボラティリティが低い通貨ペアの取引を「効率が悪い」と感じさせる一因です。

トレンドフォロー戦略が機能しにくい

トレンドフォロー(順張り)戦略は、価格が一方向に動く「トレンド相場」で大きな利益を狙う手法です。しかし、ボラティリティが低い通貨ペアは価格変動が狭い範囲で収まる「レンジ相場」が多いため、トレンドフォロー型の戦略では成果を上げにくいとされています。

ボラティリティが低い通貨ペアで勝つための具体的な取引方法

ボラティリティが低い通貨ペアで勝つための具体的な取引方法のイメージ画像

ボラティリティが低い通貨ペアは勝ちにくいと言われる反面、上手く立ち回れば低リスクで勝つための手法が確立されているペアでもあります。ボラティリティが低い通貨ペアでも効率よく稼ぐ方法をいくつか見ていきましょう。

小さな値幅を狙うスキャルピングを活用する

ボラティリティが低い通貨ペアでは、短時間で小さな値幅を狙うスキャルピングが効果的です。この手法では、チャートの1分足や5分足を利用し、数秒から数分で取引を完了します。目標として5~10pipsの利益を設定し、1日に複数回の取引を行うことで、全体の収益を積み重ねる戦略です。ボラティリティが低い通貨ペアの緩やかな値動きは、初心者にとっても比較的リスクの少ない環境を提供します。

レンジ相場を活用したサポート・レジスタンス取引

価格が一定の範囲内で動くレンジ相場が多い低ボラティリティ通貨ペアでは、サポートライン(価格の下限)とレジスタンスライン(価格の上限)を使った取引が有効です。たとえば、価格がサポートライン付近で反発する動きを見せた場合は買いエントリーを行い、レジスタンスラインに近づいたら売りエントリーを行います。この手法では、損切りラインを近くに設定してリスクを最小限に抑えることが重要です。

経済指標やイベントを狙う短期トレード

低ボラティリティの通貨ペアでも、重要な経済指標やイベントが発表されると一時的に大きな値動きが発生することがあります。たとえば、FOMCや日銀の政策金利発表など、トレーダーが注目する経済指標発表時のタイミングを狙って短期トレードを行えば、比較的短時間で利益を狙うことが可能です。

ロット数を調整して効率的に利益を狙う

低ボラティリティの通貨ペアは、リスクが比較的低いため、取引ごとのロット数を適切に増やすことで利益を補う方法もあります。ただし、全体のリスクを超えない範囲での調整が重要です。資金管理を徹底し、損失を最小限に抑えながら収益性を高めましょう。

ボラティリティが低い通貨ペアを取引するメリット

ボラティリティが低い通貨ペアを取引するメリットのイメージ画像

ボラティリティが低い通貨ペアには、初心者にとって以下のようなメリットもあります。

  • リスクが低い:急激な値動きが少ないため、損失を抑えやすい。
  • 安定した取引環境:価格が予測しやすく、メンタル面での負担が軽い。
  • 資金管理が容易:値動きが安定しているため、損切りラインや利確ラインを明確に設定しやすい。

これらのメリットを活用しながら、適切な取引手法を選ぶことで、初心者でも安心して利益を目指すことが可能です。

【まとめ】ボラティリティが低い通貨ペアでも取引方法次第で勝てるようになる

ボラティリティが低い通貨ペアは、利益を出すチャンスが少ないというデメリットがある反面、リスクが低く、安定した相場で取引を学べるという大きな利点があります。スキャルピングやレンジ取引などの短期戦略を駆使し、適切なタイミングでエントリーと決済を行うことで、初心者でも着実に収益を積み重ねることが可能です。

相場の特性をしっかりと理解し、自分に合った取引手法を選ぶことが、FXで成功するための第一歩です。ボラティリティの低さを「弱点」と捉えるのではなく、その特性を活かした賢い取引を心がけていきましょう。

FXをはじめるならbitcastle

FXで勝てるようになるには取引方法の検討や、勝率の高い通貨ペアの選択が重要です。しかし、それと同じように重要なのが取引プラットフォーム。

取引プラットフォームの操作性が悪ければ、チャンスを逃してしまうばかりか、注文ミスによる損失も発生するかもしれません。そこでFX初心者におすすめのプラットフォームがbitcastle。

bitcastleは、FXや仮想通貨取引ができる取引業者で、クレジットカード入金によるビットコイン取引や、最大1,000倍のハイレバレッジトレードが楽しめます。

直感的に操作しやすいトレード画面は初心者でもすぐに取引できるようになるのでオススメです。特にMT5を使ったコピートレードなら初心者でも簡単に取引のコツを掴めるようになるでしょう。

また、bitcastleはボーナスが高価な取引所としても知られており、その中でも入金ボーナスはなんと最大250万円も貰える太っ腹なボーナスです。

このボーナスは通常の入金ボーナスと違い、ボーナスクレジットの上限金額(最大250万円)に達するまで何度でも入金ボーナスがもらえるお得なサービスです。

入金ボーナスに加えてbitcastle特有のハイレバレッジ取引を始めれば、超低資金でも高い資金効率で資産を増やせるかも⁉

まだ口座をお持ちでない方は是非この機会に口座開設をしてみて下さい。

執筆者 西村大樹