10月2日に発表された安倍内閣の第4次内閣改造で、平井卓也衆議院議員の科学技術・IT担当大臣への就任が決まった。同氏はブロックチェーンに建設的な意見を持つ人物として以前から注目されており、今回の就任で仮想通貨の未来に明るい兆しを望む声が聞かれている。
IT戦略のキーマンが科学技術・IT担当大臣に就任
これまで平井卓也大臣は日本のIT分野における重要な役割を担ってきた。初めて内閣に関わりを持ったのは2007年の第3次小泉改造内閣で、この時はIT関係の政策を担った。
ネット投票やSNS・ソーシャルメディアを使った選挙分析に注力するほか、サイバーセキュリティ政策にも積極的な姿勢を見せるなど日本のIT化に欠かせない存在となっている。
そして日本のFinTech(フィンテック)分野を牽引する役割も担っている。2015年12月にはフィンテック推進議員連盟の会長に就任、金融先進国として世界と渡り合うべく活動していくことをコミットメントした。
2018年8月20日に開催された「JBA Blockchain Meetup Vol.4」ではICOにも言及し、ICOは自治体の資金調達に適しており、自治体と上手く連携しながらICOを行う方法を考え進めていき、これを応援する、という旨を発表。貴重なICOへの建設的な意見が公の場で語られていた。
仮想通貨の積極的利用に期待
数々のIT分野で重役を務める平井卓也大臣は、多摩大学のルール形成戦略研究所においてICOの活用に向けたルール策定に顧問として取り組んでいる。これは、黎明期である仮想通貨およびICOの現状には利用者保護を中心としたルール形成が早急の課題であるためだ。これは金融庁も同様に喫緊の取り組み課題としている。これらはICOの正しい利用を目指したものであり、多くのFinTechファンの期待を一身に背負う平井卓也大臣の活躍により一層の注目が集まる。
執筆者 西村大樹