「NFTのアプリって具体的に何のこと?」
「NFTアプリはNFTゲームとは違うの?」
仮想通貨(暗号資産)のNFT関連銘柄をはじめ、NFTゲームやNFTアートなど、ネットニュースやSNSでよく耳にするようになった「NFT(エヌエフティー)」という言葉。
そのなかで「NFTアプリ」という単語を見かけたけれど、何を指しているのかよく分からないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、NFTアプリについて解説します。NFTゲーム(ブロックチェーンゲーム・DAppsゲーム)やGameFiなどについても説明しているので、気になる方はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
NFTアプリはゲーム分野で発展
NFTのアプリケーションソフト開発はさまざまな分野で行なわれていますが、なかでも近年急激に発展したとされているのは娯楽性の高いゲーム分野。NFTは仮想通貨に使われているブロックチェーン技術を利用しているのが特徴です。
そもそもNFTとは、「Non-Fungible Token(ノン・ファンジブルトークン)」の略語で「非代替性のトークン」のこと。簡単に言うと、所有権を証明できる唯一無二のデジタルデータです。
希少性を付加価値とするNFTは新たなデジタル資産として期待されると同時に、ゲーム分野に大きな可能性をもたらしました。ゲーマーやコレクターなどのターゲット層が広く、高い収益性が見込まれる分野としては、納得のいく理由だと言えるでしょう。
NFTゲームはGameFiという新しい分野
NFTアプリから発展したNFTゲームは、ゲーム(Game)と分散型金融(DeFi)を組み合わせた「GameFi(ゲーム・ファイ)」という新しい分野です。
簡単に言うと、金融の仕組みをゲーム化したもの。ゲームで遊びながら稼ぐという意味で「play-to-earn(プレー・トゥ・アーン)」とも呼ばれます。
ちなみに仮想通貨(暗号資産)は、金融(Finance)とIT技術(Technology)を組み合わせた「FinTech(フィンテック)」という分野です。ネットバンキングやキャッシュレス化などのサービスがこれにあたります。
▼DeFiと仮想通貨の関係については、こちらで解説しています。
書店では仮想通貨やNFT関連の書籍が見つけにくい?
最近の書店では、仮想通貨やNFT関連の書籍がフィンテックのコーナーに置いてある場合も多いようです。ただし、内容によっては資産運用などの金融系コーナーに置かれていることもあります。
「本屋さんでなかなか本が見つからない!」という人は、新たにフィンテックやゲーム・ファイなどのコーナーが追加されていないか確認してみると良いかもしれません。
NFTゲームの解説
NFTゲームとは、NFTで用いられるブロックチェーン技術を利用して作られたゲームのことです。そのため、ブロックチェーンゲームやDApps(ダップス)ゲームとも呼ばれます。DAppsはブロックチェーン技術を用いたアプリの総称です。
いろいろな呼び名があって使い分けに悩むところですが、「NFT」という言葉が定着しつつある現在では「NFTゲーム」と呼んだ方がその特徴が伝わりやすいかもしれません。
▼ブロックチェーンゲームやDAppsゲームについては、こちらでも説明しています。
NFTゲームの特徴①ゲームの外でも価値をもつゲームアセット
NFTによってキャラクターやアイテム(ゲームアセット)に固有の価値が付与されるため、ゲームの外でも価値を持たせることができます。
これにより、もしNFTゲームがサービス終了してしまったとしても、手に入れたアイテムをNFTマーケットプレイスや仮想通貨ウォレットに保存しておくことができるのが特徴です。
将来的に互換性のある他のNFTゲームに引き継げる可能性もあるので、半永久的にアイテムを持ち続けることができます。
NFTゲームの特徴②仮想通貨を稼ぐことができる
NFTゲームで手に入れたレアなキャラクターやアイテムをNFTマーケットプレイスで販売して、仮想通貨を得ることができます。
また、NFTゲームによってはゲーム内で仮想通貨を稼ぐことも可能。ただし、仮想通貨を稼げるようになるには、ある程度の初期投資が必要になる場合もあります。
NFTゲームの特徴③オリジナルのキャラクターなどが作れる
NFT(非代替性トークン)の仕組みを活かして、オリジナルキャラクターやアイテムをつくることができるNFTゲームもあります。
唯一無二のデジタルデータを独自でつくることができるのは大きな魅力です。希少性が高く複製が不可能という点において、付加価値を付けることができると言えるでしょう。
NFTゲームの特徴④ほかのゲームでキャラやアイテムが使える
NFTゲーム間で互換性を持たせることにより、キャラクターやアイテムを相互利用することが理論上は可能とされています。
ただ実際はゲームバランスの問題があるため、なかなか実用化していないようです。もし将来さまざまなNFTゲームに導入されたら、ゲーム性がさらに広がることは間違いないでしょう。
NFTアプリと仮想通貨の関係
NFTアプリによっては、アプリ内でのみ使用できる仮想通貨が存在します。NFTゲームでも、ゲーム内で発行され、ゲーム内でのみ使用できる仮想通貨があるのが特徴です。これらは主にNFT関連銘柄(NFT仮想通貨)と呼ばれます。
そもそもNFTは仮想通貨の一種です。ただし、仮想通貨は「Fungible Token(ファンジブルトークン)」と呼ばれる代替可能トークンなので、NFT(非代替性トークン)とは性質が異なります。
そのため、NFTアプリやNFTゲーム内で発行・利用される仮想通貨は、代用通貨を意味する「トークン」と表現されることも多いです。
非代替性トークン (NFT) |
オリジナルとして、唯一無二の価値を持つトークン。 同じトークンが存在しないので、複製は不可。 |
代替可能トークン (仮想通貨) |
同じトークンであれば取り換えても価値が変わらない。 分割・配布が可能。 |
NFT関連銘柄を購入するなら海外の仮想通貨取引所
NFT関連銘柄は国内の仮想通貨取引所でも扱っていますが、より多くの種類の銘柄を扱っているのは海外の仮想通貨取引所です。
NFT関連銘柄の仮想通貨は2021年に入ってから急激に価格が上昇しているので、投資を検討している人は今の価格のうちに購入しておいた方が良いかもしれません。
もし海外の仮想通貨取引所を利用するなら、日本語対応のビットキャッスル(bitCastle)がオススメです。セキュリティ面もしっかりしているので、取引所に預けたあなたの資産もしっかり守ってくれます。
▼仮想通貨取引所のランキングについては、こちらで紹介しています。
人気のNFTゲーム一覧
海外や国内では、これまでいろんなNFTゲームがリリースされています。ほとんどが海外のNFTゲームですが、日本語に対応しているものもあるのが嬉しいところです。
ここでは人気のあるNFTゲームタイトルをいくつか紹介します。
日本語で遊べるNFTゲーム
日本語で気軽に遊べるNFTゲームのタイトルを3つ紹介します。
CRYPTO SPELLS(クリプトスペルズ)
「Crypto Spells」は2019年にリリースされたNFTゲームで、日本企業のCrypto Games株式会社が手がけるトレーディングカードゲームです。
ブラウザだけでなくスマホアプリでもプレイ可能なうえ、無料で始めることができます。
ゲームジャンル | トレーディングカードゲーム |
対応言語 | 日本語 |
▼クリプトスペルズの登録方法は、こちらで説明しています。
My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)
「My Crypto Heroes」は2018年にリリースされた国産NFTゲームで、基本プレイ無料です。
アート作品の販売などでゲーム内通貨「GUM」を獲得できるのが特徴となっています。
ゲームジャンル | MMORPG |
対応言語 | 日本語 |
The Sandbox(ザ・サンドボックス)
「The Sandbox」は仮想空間「メタバース」内で建築・キャラクター・アイテムなどの作成や売買ができる、基本プレイ無料のNFTゲームです。
ゲーム内通貨「SAND」は、仮想空間であるLANDや自作のアイテムを取引する際に利用します。
ゲームジャンル | オープンワールド |
対応言語 | 英語/日本語 |
▼仮想通貨サンドコイン(The Sandbox/SAND)については、こちらで説明しています。
英語で遊べるNFTゲーム
英語でプレイするNFTゲームのなかから、日本でも人気のあるタイトルを2つ紹介します。
Axie Infinity(アクシー・インフィニティー)
「Axie Infinity」は、2018年にベトナムでリリースされたNFTゲームです。
「Axie(アクシー)」というモンスターを使って戦うバトルゲームで、デイリークエストをクリアすることによりゲーム内通貨「SLP」を獲得することができます。
ゲームジャンル | アドベンチャー |
対応言語 | 英語 |
Sorare(ソラーレ)
「Sorare」はフランス発のサッカーカードゲームで、現実のサッカーの試合の戦績がゲームのスコアに反映されるNFTゲームです。
高いスコアを獲得すると、レアカードや仮想通貨イーサリアム(ETH)を入手することができます。
ゲームジャンル | ファンタジーフットボールゲーム |
対応言語 | 英語 |
▼ソラーレの遊び方は、こちらで詳しく説明しています。
NFTを売買するNFTマーケットプレイス
NFTの売買はNFTマーケットプレイスで行なうことができますが、何が取引できるかはマーケットによって異なります。
NFTゲームのキャラクターやアイテムを購入したり、販売したりしたい人は、取引をする前にそのNFTマーケットプレイスが取り扱っているコンテンツを必ず確認しましょう。
ここでは、NFTゲームのゲームアセットやトレーディングカードを扱っているNFTマーケットプレイスを紹介します。
▼NFTアートの販売方法については、こちらで紹介しています。
国内のNFTマーケットプレイス
国内のNFTマーケットプレイスでゲームアセットやトレーディングカードを扱っているのは、今のところ1つです。(2021年11月時点)
CoincheckNFT β版(コインチェックNFT)
「CoincheckNFT(β版)」は、日本の仮想通貨取引所Coincheck社が運営するNFTマーケットプレイスです。利用する場合は、仮想通貨取引所Coincheck(コインチェック)の登録が必須となっています。
取り扱っているコンテンツ |
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海外のNFTマーケットプレイス
海外のNFTマーケットプレイスでゲームアセットやトレーディングカードを扱っているのは、今のところ2つです。(2021年11月時点)
OpenSea(オープンシー)
「OpenSea」は100万人を超えるユーザーが利用している、圧倒的規模の最大手NFTマーケットプレイスです。
イーサリアムブロックチェーンを利用したNFTマーケットプレイスであるため、取引時にネットワーク手数料(ガス代)がかかります。
取り扱っているコンテンツ |
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▼イーサリアム(ETH)のガス代について、詳しく知りたい方はこちら。
Rarible(ラリブル)
「Rarible」は、日本語表記でサイトを利用することができるNFTマーケットプレイスです。NFTを売買すると独自通貨(ガバナンストークン)「RARI」を獲得できるのが特徴となっています。
取り扱っているコンテンツ |
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【まとめ】NFTアプリで遊びながら仮想通貨をゲット!
NFTアプリから発展したNFTゲームは、ブロックチェーンゲームやDAppsゲームとも呼ばれ、GameFi(ゲーム・ファイ)という分野で進化を続けています。
NFTゲームではゲーム内で手に入れたキャラクターやアイテムを販売したり、ゲーム内で仮想通貨を入手したりして、利益を出すことが可能です。
ゲームが好きな人は、ぜひNFTゲームをプレイしつつ、NFT関連銘柄(NFT仮想通貨)に投資をしてみてはいかがでしょうか。
執筆者 西村大樹