【仮想通貨】Internet Computer(ICP)とは? 将来性や詳細を解説

Internet Computer(ICP)とは? 将来性や詳細を解説

バイナンス上場の翌日に凄まじい急騰を見せ、そして急落したインターネットコンピュータ。この仮想通貨の持つ可能性や、新技術を詳しく解説していきます。

尚この記事の本文ではInternet Computerをカタカナで“インターネットコンピュータ”と表記しておりますが、アルファベット表記のものと同一の意味になっております。ご注意ください。

Internet Computer(ICP)とは?

インターネットコンピュータ(ICP)とは

インターネットコンピュータ(ICP)はスイス発祥でDFINITY財団によって開発された仮想通貨です。 

インターネットコンピュータはビットコイン、イーサリアムに次ぐ三番目の仮想通貨で、2015年にプロジェクトが始動。翌2016年ドミニク・ウィリアムズ氏が DFINITY 財団として設立。2018までに開発資金を1億9500万ドルまで調達するなど投資家からの期待値は非常に高いものと推察されます。 同年、5万人以上の登録参加者に対してICPトークンのエアドロップを実施しました。 

今年2021年5月に暗号資産取引所バイナンスに上場。たった2日で時価総額ランキング10位に入るなど話題の仮想通貨です。 

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インターネットコンピュータ(ICP)の特徴 

インターネットコンピュータ(ICP)の特徴 

ここからはインターネットコンピュータの特徴について解説します。3つにまとめましたのでそれぞれ見ていきましょう。

キャニスター

インターネットコンピュータの特徴にキャニスター(canister)と呼ばれるものがあります。キャニスターはWeb Assembly(ブラウザ上で動作するマシン語のこと)のバイトコードロジックとメモリページを付属させており、インターネットコンピュータのブロックチェーン上のアプリはキャニスターを単独か複数組み合わせたアプリケーションを提供することができます。 

キャニスターを組み合わせることで開発や、 提供できるアプリケーションには

  • トークン化されたインターネットサービス 
  • 産業用プラットフォーム 
  • DeFi、スマートコントラクト 
  • 企業用システム
  • ウェブサイト 

などが挙げられます。

高速でスマートコントラクトが実行される 

まずスマートコントラクトとは、ブロックチェーンのシステム上の概念です。 

あらかじめ設定されたルールにのっとってブロックチェーン上の取引を自動で行う仕組みになります。これを自動販売機に例えると 

  1. 自動販売機にお金を投入して商品を選ぶとその商品が提供されるというルールを作る
  2. 購入者はお金を投入して商品を選択
  3. 商品が提供される
  4. お金が自動販売機のものになる

この流れのうち2~4を自動で行うことをスマートコントラクトと言います。 そしてインターネットコンピュータはスマートコントラクトを高速で実行することが可能です。公式発表では私たちが普段ウェブサイトを見るのと同じ速度で、スマートコントラクトが実行される。と発表しているほどです。ブロックチェーン上の動作がウェブサイトと同等になるのはインターネットコンピュータだから可能な技術でしょう。 

エコシステム 

ICPは独自のプログラミング言語、“Motoko”を使用しています。これはインターネットコンピュータのを運営している DFINITYが開発したソフトウェア言語で、公式のプログラミング言語が提供されています。 

このMotokoは誰でも安全なウェブサイト、企業のインフラシステム、インターネットシステムなどをインターネットコンピュータのブロックチェーン上で作成できるように開発されました。 

これによりインターネットコンピュータのブロックチェーンはサービス開発のハードルを下げて幅広い開発者に利用されることが予想されます。 この様な仕組みをエコシステムと呼び 、エコシステムを利用すればDeFiサービスやNFTの開発もすぐに始めることができるためインターネットコンピュータを利用したブロックチェーンサービスの増加が見込まれます。 

インターネットコンピュータ(ICP)の現在の推移価格 

インターネットコンピュータ(ICP)の特徴 

ICP/BTCの日足チャートです

 

7月、8月、9月と0.001700でしっかりと頭を押さえられ上ヒゲを形成。9月前半のアタックを最後に一気に下落しました。その前までは0.001000をサポートラインに見ていましたが、もう一段下がってしまったということもあり現在は下落基調です。 

ところが10月に入り、0.000700辺りで下げ止まり。小幅な値動きを見せ始めました。 

さて今後の価格展望ですが仮想通貨は長期で見るならロング一択は間違いないでしょう。ちょうど現在の価格から底値までが約0.000030。このレベルなら損切も浅く済むので、最大損失を考慮の上、取引ロットを多めに入れてホールドもアリかもしれません。狙うレートは0.001700の突破。 

逆に短期志向なら0.001000辺りで逆張りショートも戦略として考慮できます。 

というのも現在の値動きが乏しい理由が、取引材料がないことに起因するものと仮定すれば、現在効きそうな分析はテクニカル分析。短期的には前回のサポートになっていた0.001000がレジスタンスラインとして機能するのではないか?とみています。その根拠は2つあります。

1、前回のサポートだった0.001000を底と見てロングポジション取った人が損切できず、建値で売りを浴びせてプラスマイナスゼロで逃げる可能性

2、0.000700付近で短期的にロングポジションを持った人の利益確定売りが入る可能性

以上2つの可能性から0.001000到達の瞬間は短期的なショートも狙っていけるでしょう。

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インターネットコンピュータ(ICP)の今後と動向

インターネットコンピュータ(ICP)の今後と動向

インターネットコンピュータが独自のソフトウェア言語を利用し、キャニスターを組み合わせてブラウザ上で様々なアプリケーションを開発、稼働させることができることはご理解いただけたかと思います。

ではこの技術が一体どれほど注目されるか、もしくは利用されるかがこのインターネットコンピュータの将来性を占う重要な要素になるでしょう。 仮想通貨の将来性を見るうえで重視したいのは、その技術がどれだけ評価される可能性があるかです。インターネットコンピュータの強みと今後の取引の展望を見ていきます。

インターネットコンピュータ(ICP)の強み 

インターネットコンピュータの強みはキャニスタと呼ばれる特殊なスマートコントラクトを実装することで取引の高速化を売りにしている点。例えば個人でキャニスタを利用して開発したサービスをウェブブラウザと同等の速度で提供できるとなるとサーバーをレンタルする必要がありませんし、ブロックチェーン上にアップロードするだけで運用を開始することができます。実際にインターネットコンピュータを開発した DFINITYFの発表ではGAFAのような中央集権化したインターネット環境に懸念を抱いており、そのような大手企業からの脱却を図る起爆剤になればという思いがあるようです。 

 過度な期待は禁物 

インターネットコンピュータはブロックチェーン上でのアプリケーションは高速処理が可能容量無制限のクラウドサービスの提供を提唱しています。 

現在インターネット上で新しいサービスを提供するとなると、まずサーバーのレンタルが必要となり、インターネット上でデータを収容するためのクラウドサービスの契約が必須となります。そしてそのサービスのどれもがGoogleやAmazonをはじめとするGAFAに集中している状態です。 

そこで注目されたのが今回のインターネットコンピュータの技術。完全に普及すれば恐らくGAFAの牙城をも崩すことができる可能性を秘めています。 その期待感がバイナンス上場翌日の急騰につながったのでしょう。 

ですがその後の価格ですが実は当日のうちに元に戻っているのです。急に台頭したように思えるインターネットコンピュータも実は2008年ごろから技術自体はずっと噂されていました。恐らく上場のタイミングを狙っていた投資家も多く、一瞬のご祝儀相場にあやかろうと“将来性を見込んでの買い”というよりは“話題性からの急騰”を取りに言った形でしょう。テクニカル的に見るなら今はまだ様子見です。

仮に今後緩やかに上昇したとしても上昇に時間がかかれば上場時に高値で購入してしまった投資家のやれやれ売りが頻発すると考え、先日のような急騰は起こらないのでは?とみています。 ただしそれはあくまで短期の話です。技術や思想は革新的で、インターネットコンピュータの技術を応用した画期的なサービスが出ることは大いに期待できます。 

長期ホールドを覚悟の上で、小資金を積み立てて、インターネットコンピュータの価格が下落するたびに買い増せば、将来化ける仮想通貨になる可能性を秘めている、というのが現在の評価になります。 

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インターネットコンピュータ(ICP)の購入方法

インターネットコンピュータ(ICP)の購入方法

現在インターネットコンピュータのトークンを取り扱っている取引所は 

  • Binance 
  • Gate.io 
  • MXC 
  • CoinList 
  • FTX 

の5社です。日本国内の取引所では取り扱っていません。 

インターネットコンピュータはビットコインを基盤通貨として購入する為、まずビットコインの購入が必要です。 

例えば日本円でインターネットコンピュータを購入する場合、日本円でビットコインを購入し、そのビットコインをインターネットコンピュータを取り扱っている取引所に送金、購入という流れです。 取引所はいずれも海外になる為、特別な理由がなければ大手取引所であるBinanceで購入するといいでしょう。 

【まとめ】インターネットコンピュータ(ICP)の将来性は

最近話題の仮想通貨インターネットコンピュータを取り上げてみました。

上場初日の急騰から当日中に急落するという仮想通貨ならではの値動きで投資目的としても面白い通貨です。キャニスターなど今までのインターネットサービスにはなかった概念を生み出し、ブロックチェーンの新たな可能性を見させてくれるかもしれない一方で、少し時代がついてきていない印象も受けます。投機的に短期目線で考えず、投資目的で長期保有する方がリターンの期待値は非常に大きいでしょう。現在は小幅な値動きですが価格が落ち着いている今が一番の買い時かもしれません。インターネットコンピュータ、要注目の仮想通貨です。

執筆者 西村大樹