ビットコインドミナンスが好調! アルトコインが低調になってきた仮想通貨市場

7月も下旬に差しかかろうとしていますがこの一週間はビットコインが堅調に価格を伸ばしてきたのをご存知でしょうか。

それと引き換えなのかアルトコインが以前の勢いを失ってきています。仮想通貨市場の指標でもあるビットコインドミナンスが今年の4月以来の水準になっています。今回はここ一週間の仮想通貨市場を振り返りたいと思います。

ビットコインが好調、アルトコインは低調

仮想通貨熱が引いたようにも思える2018年ですが、ここにきてビットコインが少しずつ価格を上げています。この一週間でビットコインの価格は18%ほど上昇し7400ドル台、日本円で81万円ほどになっています。

仮想通貨市場の指標にもなるビットコインドミナンスが今年の4月ぶりとなる45%に達しています。このビットコインの価格の復活には米国証券取引委員会(SEC)のビットコインETFの承認が高まったのも一つの要因と考えられています。

さすがは仮想通貨の王者とも言われるビットコイン…という印象を受けます。しかし、その反面でアルトコインは一時の勢いの面影がなくなってきています。

ビットコインが存在感を取り戻してきたもののアルトコインの各銘柄は軒並み下落の一途をたどっています。

いろんなイベントが起こるたびに価格が左右されてしまってアルトコインの本来の姿がどこに行ってしまったのかという感じもします。

ステラ、カルダノと行った銘柄はアメリカの大手取引所であるコインベースへの上場が予定されていますので、この1ヶ月は活発な動きは見えました。しかし、それ以外は2桁以上の下落幅に至る動向です。

ビットコインドミナンスとは

冒頭から「ビットコインドミナンス」という言葉を使っていますが解説を入れておきたいと思います。ビットコインドミナンスとは「仮想通貨市場におけるビットコインの社がどれほどあるか」です。

よって、ビットコインドミナンスが45%というのは仮想通貨市場の45%をビットコインが占めていることになります。仮に仮想通貨の市場規模が100兆円だとすれば45兆円はビットコインで占める計算です。

割合から見てもわかるように半数近くをビットコインが占めるのですから、ビットコインの存在感は高いと言えます。ただ、2017年はビットコインドミナンスが80%くらいでしたから、だいぶ落ち着いてきた感じはします。

ビットコインドミナンスは仮想通貨市場を見る上で重要な数字で割合が下がればアルトコインにお金が回っていることを示しますのでアルトコインの価格は上昇傾向に向かいます。

今回のようにビットコインドミナンスが回復すればビットコインの価格が上昇してくるので市場を読む材料となるのです。

ちなみに、80%くらいまであったビットコインドミナンスはアルトコインバブルの頃には30%まで低下しました。

投資をする場合はビットコインドミナンスにも目を向け、各銘柄の価格にだけ目が行かないようにすることも大事になります。

アルトコインはもう終わりなのか

話を戻すと、2017年の年末に好調だったリップルや最近人気のトロンは最高値から88%ダウン。カルダノやダッシュもそれぞれ87%、85%ダウンとかなり低迷しています。

去年暮れから今年の年明けにかけてアルトコインが絶好調でしたので多くの投資家は自分が推している銘柄は今後も上昇すると考えたでしょう。

しかしながら、アルトコインバブルが崩壊した原因には弱気市場になった時に新人投資家が市場から離れたことも考えられています。供給の多い銘柄に投資している投資家は価格しか見ておらず一度、下落が始まると一様に手放す…。このような現象があったと推測されます。

ビットコインドミナンスなどを踏まえてしっかりと市場を見極めていた投資家による資金が流れ込みビットコインの価格が復活、逆に再投資に怖がった新人投資家が市場から抜けたことも考えられます。

アルトコインは以前の勢いを完全に失いかけていますが機関投資家も賢明な判断をすると予測しますのでしばらくの間、アルトコインの復活は厳しいと考えます。

執筆者 西村大樹

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