仮想通貨OKBは2021年6月30日に日本の仮想通貨取引所である「OKcoin」で取り扱いを始めて話題になった仮想通貨です。日本で取り扱いを始めたことにより、その知名度は今年に入ってから急上昇しています。
OKBとはどんな仮想通貨なのか、その特徴や今後の動向、独自の分析による投資判断を詳しく解説していきます。
ちなみにOKBで検索すると出てくる「大垣共立銀行」とは一切関係はないのでご注意ください。
目次
OKB(OKB)とは
OKBは仮想通貨取引所であるOKExが発行する仮想通貨で、そのトークンの名称もOKBといいます。仮想通貨取引所が直接発行しているのでOKBトークンは投資以外のメリットも数多くあるので単純保有という意味でもOKBは魅力的です。
現在はイーサリアムのブロックチェーン上に構築されておりトークンの規格は「ERC-20」に準拠します。
ERC-20トークンで開発されているため、OKBは同じERC-20規格で開発されている他の仮想通貨のと互換性も良く、イーサリアムのエコシステムも利用可能で拡張性が非常に高いです。OKBトークンが拡張性の高さを重視しているのは、OKBトークンをOKEx内の取引に利用することを想定しているからでしょう
発行元であるOKExは大手の仮想通貨取引所であり、取り扱っているアルトコインは100種類以上。サービス展開も100か国以上で利用され、そのユーザーは数百万人ともいわれています。
この仮想通貨取引所でスタンダードに利用できるOKBトークンは利用者の大幅な増加が予想されており、このまま普及が進めば今後の金融サービスを大きく変革させる可能性を持っています。
OKBは3か月ごとにバーンされる仮想通貨ですので、トークンの価値を調整することが可能です。OKBの普及が進んだ時のOKBトークンの高騰も期待できることから投資の判断材料としてOKBの特徴を詳しく見ていきましょう。
【補足】
バーン(燃焼):バーンとは仮想通貨の流通量を減らしてトークンの価値を上げることを言います。焼却するという意味合いからバーンと言われています。
OKB(OKB)の特徴
OKBの特徴はOKExが発行しているトークンであることからOKExで仮想通貨の取引するときに様々な機能を利用できるという点です。それらの機能でも特に特徴的なものを紹介します。
OKExエコシステム
OKBトークンを保有することで以下のようなOKExのエコシステムの機能を利用することができます。
- 取引手数料の割引
- OKExのジャンプスタートに参加できる
- OKBトークンによる貯金が可能
- OKBトレーディング
- 少額残高をOKBトークンに変換
取引手数料の割引
OKExで取引を行った場合、OKBトークンの保有量によって取引手数料が割引になります。
OKExのジャンプスタートに参加することができる
OKBトークンを保有することでユーザーはOKExジャンプスタートに参加することができます。ジャンプスタートで上場する仮想通貨の購入枠の割り当ては30日間の平均OKBトークン保有量、もしくは1日の最小OKBトークン保有量に基づいて算出されます。
つまり長期で大量にOKBトークンを保有している人ほど購入枠が多く割り当てられる仕組みになっています。
【補足】
OKExジャンプスタート:OKExが提供するIEOの名称です。
IEO:取引所が選んだ銘柄を新規上場させること。従来の上場方式であるICO に比べて信頼度が高く、参加が容易という特徴があります
OKBトークンによる貯金が可能
OKExはOKEx貯金というサービスを提供しており、ユーザーが自由にトークンを入出金できるようになっています。入金することで利息を得ることも可能で、銀行の預金口座のような役サービスです。
貯金できる通貨はOKBトークン以外も対応しており、現在対応している通貨の種類は100種類以上もあります。
OKBトレーディング
OKBトークンは取引の方法が3つ用意されています。
- DEXトレーディング
- C2C取引
- 証拠金取引
様々な取引方法が選択できることで、取引の手段を状況に応じて選択することが可能になるのがOKBトレーディングの強みです。特にDEXトレーディングに関して、OKExでは独自の仕組みが構築されているので詳細については後述します。
【補足】
C2C取引:個人間取引のこと。フリーマーケットアプリでのやり取りなどもC2C取引の一種です
少額残高をOKBトークンに変換
OKExで取り扱っているトークンはすべてOKBトークンに変換可能です。こうすることで複数の少額のトークンをすべてOKBトークンにまとめることができるので、取引の利便性が高まります。
OKDEx(DEX)
OKDEx(DEX)とはOKExが構築するブロックチェーンである「OKChain」で稼働する分散型取引所(DEX)のことを言います。この分散型取引所はOKExのような中央集権取引所とは異なり、ユーザー同士で仮想通貨取引を直接やり取りできるようになっています。
分散型取引所は中央の管理者が存在しない為、取引コストとなるような手数料も掛かりません。さらにセキュリティ面においてもブロックチェーン上にシステムを構築することで非常に安心なものとなっています。
この仕組みは新たな金融システムをブロックチェーンによって提供できるとしてとても注目されています。OKDExでもOKBトークンは利用可能なのでOKChainのネイティブトークン(ブロックチェーン固有のトークンのこと)としても採用されるでしょう。
DEXに関する詳しい記事はこちら
OKChain
上記でも軽く触れましたがOKChainとはOKExが開発したOKDEx用のブロックチェーンです。もともとOKBトークンはERC-20規格で開発されているためイーサリアムのブロックチェーンを利用していましたが、OKChainが稼働することで今後dAppsが利用可能になる予定です。
【補足】
dApps(Decentralized Applications):分散型アプリケーションの総称です。ブロックチェーン上に構築されています。中央管理者が存在せずシステム保守はユーザーに分散されるため、安定性に長けたアプリケーションです。現在はゲームや金融システム用として開発が進んでいます。
OKB(OKB)の現在の推移価格
チャートはOKB/米ドルペアの日足チャートです。
OKBは比較的ボラティリティ(値動き)が大きく、ポジションを持つときは慎重にエントリーした方がいいでしょう。投資の方針としては「急落時、もしくはバーン前に買い」です。
価格動向
OKBは2021年12月中旬では32ドル付近で推移しています。10月につけた安値の12.5ドルを下回ることなく上昇トレンドを形成しています。安値が切りあがっていることからレンジ相場(値動きが一定の値幅で推移している状態)になりそうな気配も無く、もう少し上昇が続きそうなチャート形状です。
2021年1月からチャート振り返ると、最高値は44ドル付近から最安値は5.1ドル付近と非常に大きな値動きを見せています。このことから現在の32ドルという価格は比較的高値に位置しているので割安感が出るまで購入する必要はないとみています。
今後の展望と具体的戦略
- 長期投資は前回安値の24ドル付近で買い
- 12ドル近辺まで下がれば長期も短期も買い
- 24ドルから12ドルまで下落しても耐えられる大きさのポジションで買う
今後の動向も期待の持てる仮想通貨であることと、バーンによる価格調整が入ることから売りポジションは狙わない方針です。
現在買いポジションとして有力なのが前回安値の24ドル付近。下ヒゲも長く出ておりサポートラインとして機能しそうです。ここを抜けて下落した場合は10月以降の上昇トレンドの起点になっている12ドル付近が買いの狙い目です。
これ以降の下落はOKBの価値が非常に安くなっているので大きなポジションさえ持たなければ損失も小さく済みます。
値下がりのポイントに目星がつけやすいので、エントリーのポジションサイズの判断は、「小さなポジションサイズで早めにエントリーしてある程度の含み損に耐える」もしくは「価格の急落を待って大き目なポジションでエントリー、損失を限定する」のどちらを選択するかで決めるといいでしょう
OKB(OKB)の今後と動向
OKBは今後ブロックチェーンの取引システムの普及とともに成長していくでしょう。
OKBは今後イーサリアムのブロックチェーンからOKChainのブロックチェーンに完全移行することを発表しています。それに伴ってOKBトークンもERC-20から移行することでOKEx独自のネットワークが構築されます。
今まで金融や取引においてERC-20規格のトークンが主流だったのに対してOKBが完全独立するということは今後のdAppsの開発にかなりの自信があるのではないかとみています。
まだdAppsの市場はそれほど大きく動いてはいませんが、今後間違いなく主流となるアプリケーションの種類になるでしょう。この分野に力を入れているOKBの将来性に期待します。
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OKB(OKB)の購入方法
OKBトークンは日本では唯一「OKCOINJpan」で購入できます。海外取引所に抵抗がある方はこちらを選ぶといいでしょう。
大手海外取引所でも購入可能ですが、OKExが発行しているトークンなのでOKExから直接購入がスムーズです。
【まとめ】仮想通貨OKB(OKB)は次世代仮想通貨取引所としての将来に期待
仮想通貨OKB(OKE)の解説は以上になります。
現在の仮想通貨取引所の仕組みは中央集権型の構造になっています。その中でいち早く分散型システムに切り替えていこうとしているOKExの取り組みは非常に期待できるでしょう。
OKExはOKDExの導入やdAppsの開発、預貯金システムの開始などを進め、仮想通貨取引のインフレを担う取引所へと進化を遂げようとしています。
今後OKExのシェアがますます拡大し、OKExの利便性が高まればOKBトークンは仮想通貨取引において最もスタンダード通貨となるのは間違いありません。
投資先としても魅力的、取引ツールとしての保有も価値がある、そんな仮想通貨OKB。この際に購入検討してみてはいかがでしょうか。
執筆者 西村大樹