最近、新規のアルトコインのリリースがますます活発になる中で、「少しマイナーだけど将来性のある仮想通貨を探している。」という方も増えてきたのではないでしょうか。膨大な数のアルトコインの中から本記事は「Status」という仮想通貨に注目して将来性と特徴を解説していきます。
Statusはブロックチェーンを利用したコミュニティが広がるほど注目されるサービスを持っていて、将来性がありながら比較的価格が安い仮想通貨です。新しい投資先を探している方も、仮想通貨についてもっとよく知りたいという方も是非最後まで読んでいってください。
目次
Status(SNT)とは
名称 | Status |
トークン名称 | SNT |
過去最高値 | 77.08円(2018/1/4) |
過去最安値 | 0.07円(2020/3/13) |
公式ホームページ | https://status.im/ja/snt-utility/ |
公式Twitter | https://twitter.com/ethstatus?lang=ja |
Statusとはブロックチェーンを利用したWeb3.0ブラウザを提供する仮想通貨です。主な機能はメッセンジャー、仮想通貨のウォレット、Web3.0ブラウザとなっていて分散型ネットワーク内でのコミュニケーションツールやWeb3.0の標準ブラウザとしての活躍が期待されます。
リリースは2017年6月とさほど新しい仮想通貨ではないですが、dAppsやDEXといった分散型のアプリケーションやプラットフォームの台頭により近年注目度が上がってきました。
トークンの規格はERC20とERC721規格に準拠。構築はイーサリアムのブロックチェーン上となっています。プログラム自体はオープンソースで公開されており、ユーザーがトークンとコードを任意にカスタマイズできる汎用性も持ち合わせているので非常に使い勝手の良い仮想通貨と言えます。
【用語補足】
dApps:分散型アプリケーションの総称。運営に中央管理者はおらずユーザーが相互に分散して管理を行うアプリケーションでDEXもStatusの提供するアプリケーションもdAppsの一種となります。
Status(SNT)の特徴
ではStatusの特徴を詳細に見ていきましょう。StatusはWeb3.0ブラウザの機能とdAppsによるサービス提供を主なプロジェクトとしています。
- 分散型メッセージングアプリ
- Statusウォレット
- Web3ブラウザ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
特徴①分散型メッセージングアプリ
Statusのメッセージングアプリは1:1のプライベートチャットから仲間内でのグループチャット、オープングループでの公開チャットなど幅広い用途で利用できます。現在利用されているチャットアプリやメッセージブラウザのブロックチェーン版というイメージですね。
Statusのメッセージアプリはプライバシーとセキュリティ性を向上させるためP2Pメッセージングという方法を取っています。
P2Pメッセージングとは
私たちが普段利用しているチャットやメールはブラウザを提供しているサーバー(中央管理者)に集められ指定されたアドレスにメッセージを送付する仕組みになっています。
この仕組みはすべてのメッセージは一度サーバーに集中する為、万が一サーバーがハッキングなどの被害にあうと個人情報がすべて外部に流出してしまいますし、サーバーを設置している管理者のモラルによっては意図的に機密を第三者に流してしまうといったリスクが存在します。
ところがP2P方式を採用するとサーバーを介することなく直接相手とメッセージのやり取りができるようになるため、秘匿性の高い通信が可能になります。
更にStatusはメッセージのプライバシー性を向上させるため、すべてのメッセージにはe2eeと呼ばれる暗号化処理が行われています。
【補足】e2ee(エンドツーエンド暗号化):信頼性の低いネットワークを利用したデータを送信者と受信者のみでしか解読できない暗号にする技術。
この暗号は送信者と受信者にしか複号することが出来ず、第三者はもちろんサーバーの所有者やネットワーク管理者でさえも復号することが出来ない非常にセキュリティ性の高い暗号システムです。
メッセージプラットフォームであるlineもdAppsへの参入を発表してニュースにもなりました。今後メッセージプラットフォームの開発競争はますます激しくなりそうです。
dAppsに関する記事はこちら
特徴②Statusウォレット
Statusでは独自のトークンウォレットを開発しています。Statusウォレットは管理者を置かない分散型アプリケーション(dApps)となっていてユーザー間の取引はシームレスに低コストで行うことが出来ます。
このウォレットで取り扱うトークンはERC20トークンと、多くのERC721トークンがサポートされており、イーサリアムのブロックチェーンで稼働しています。そのためスマートコントラクトやエコシステムはイーサリアムのものを使用することが出来るのでシステムの信頼度も非常に高いものとなっています。
ERC721トークンへの対応
ERC20トークンは経済活動が行えるトークンの規格で広く普及していますが、ERC721はNFTを作成するうえで広く使われているトークンの規格です。NFTとはNon-Fungible Tokenの略称で日本語では非代替性トークンと言います。
NFTは簡単に言えばコピーの出来ないデジタルデータのようなもので、複製が出来ないことからデータに希少性という付加価値がつきます。最近耳にする「デジタルアートのNFTが高額の値段が付いた」といったニュースはこの付加価値によるもので、NFTそのものが高額なものというわけではありません。
このNFTはアートだけではなくブロックチェーンゲームのアイテムなどにも使うことが可能で、例えばソーシャルゲームのレアアイテムなどもNFT化すると自由に取引ができるようになります。
StatusもクリプトキティズのようなNFTゲームに参加しており、NFTを取り扱うことからStatusウォレットではERC721規格のトークンに対応しています。
他にもイーサリアムのブロックチェーン上で稼働しているNFTゲームは数多くあり、これらのNFT化されたアイテムを保管、取引する為のウォレットとしてStatusウォレットは普及していく可能性があります。
特徴③Web3.0の構築
StatusはdAppsの開発だけではなくブラウザの開発も行っています。その規格がWeb3.0です。StatusのWeb3.0ではDefiへのアクセス、dAppsの利用などブロックチェーンがベースとなる分散型サービスのすべてにアクセスでき、新しいWebサービスを展開します。
Web3.0の理解を深めるために、以下ではWebについて簡単に解説します。
Webについて
私たちが普段利用しているインターネットブラウザはWeb2.0というものに分類されます。インターネット黎明期の、「情報を見るだけだったWeb」をWeb1.0、ソーシャルメディアなどを利用し、私たちも「情報発信ができるようになったWeb」をWeb2.0、そしてそれ以降の「ブロックチェーンをベースにしたWeb」をWeb3.0と言います。
引用:“Token Economy” Shermin Voshmgir, 2019
ブロックチェーンをベースにしたWebの特筆すべき点は「分散」です。従来のWebサービスはすべて中央管理者が存在し、データを一度中央に集めてから情報として発信していく構造です。メールにしても、アプリケーションにしても必ずデータを管理する中央管理者が存在します。
この構造の問題点は中央に位置する団体に情報が集中してしまうことでデータを独占することが出来るという点です。データを独占した企業はマーケティングでは大きなアドバンテージを取れるほか、情報の発信も操作することが可能になってしまいます。
この実態に不満を抱いたブロックチェーンの開発者は「データの管理を分散してしまおう」と考えたのです。これがWeb3.0の始まりです。
Statusが提供するサービスはどれも分散管理が基本となっており、現在のWeb2.0のブラウザではシステムを稼働することが出来ません。そのためStatusではWeb3.0ブラウザを構築することですべてのサービスへのアクセスを容易なものとしています。
Statusの現在の推移価格
チャートはSNT/USDの日足チャートです。2022年1月現在の価格は0.054ドル付近、直近の高値は2021年4月12日の0.3ドル、直近の安値は2020年3月9日の0.012ドルとなっています。
現在は0.3ドルをピークに下落基調、一度価格を戻しましたが再び下落を開始しており、前回の戻りの起点である0.045ドルに迫る勢いです。2018年の高値に比べると、現在の価格が非常に安い水準で推移しているのが確認でき、下落の余地が限られていることから「投資方針は買い」がいいでしょう。
具体的な戦略
では具体的にどのようなポイントで買いをいれるとリスクを抑えることが出来るか確認していきましょう。
- 前回の戻り目の起点となる0.045ドルで下落が止まればすぐに買いでエントリー
- 0.045ドルを下回るとサポートに効きそうな価格帯が見当たらないのでなるべく安い価格で購入を心がける。
- 短期目線では少し入りにくい形
その根拠を順を追って説明します。まずチャートの形状からみてトレンドははっきりしていません。長期では上昇しているものの短期では下落しており、どちらのトレンドが伸びるのか、判断が難しい局面です。
しかしエントリーを買い目線で固定すると、0.045ドルでの値動きを意識して買うとサポートがはいっているかの判断がつきます。サポートとして意識されそうな価格帯は注文があらかじめ入っていることが多く、その注文のほとんどが買いであった場合にサポートとして機能します。
仮に入っていた注文が損切になる、もしくはオーダーが入っていなければそのまま価格は下落するので、そうなれば一度下落しきるまで様子を見ることもできます。いずれにしても0.045ドルの挙動次第でエントリーのタイミングが変わるので、実際に投資する際は注目してみるといいでしょう。
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SNTのように長期取引で大きな利益を狙う方法もありますが、数分先の価格動向を予測して短期で取引するバイナリーオプションも有効な取引手法です。
バイナリーオプションは価格差で利益が発生するわけではないので小さな値動きで効率よく利益を伸ばすことができるリターンの大きな投資法となっています。
残念ながら「bitcastle」では、Status(SNT)の取り扱いはありませんが今後取り扱いが始まった際にすぐ取引できるように登録だけでもしてみてはいかかでしょうか?
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Status(SNT)の今後と動向
Statusの今後の成長性は大いに期待できると考えています。その理由は、最近ではNFTやdApps、メタバースなどのブロックチェーンを利用した様々なサービスが登場しており、そのサービスへ一括アクセスを可能にするのはWeb3.0ブラウザだからです。
特にStatusのWeb3.0ブラウザはブロックチェーンサービスに一括アクセスできるほかに、dAppsを検索するサーチ機能が付いています。この機能によってユーザーはGoogleプレイなどでアプリケーションを探すのと同じようにStatusのブラウザで新しいdAppsを探すことが可能になります。
将来的にdAppsの普及が進めば現在のアプリケーションはすべて分散管理に移行していくのではないかと予想していて、膨大になったdAppsを検索できるStatusのブラウザは多くのユーザーに支持されるブラウザになっていくのではないでしょうか。
そういった意味ではStatusのWeb3.0ブラウザはインターネットエクスプローラーやクロームにならぶプラットフォームに成長する可能性を持っており、投資先としての期待度は高いといえます。
Web3.0に関する他の詳しい記事はこちら
Status(SNT)の購入方法
Statusは現在国内の仮想通貨取引所での取り扱いはありません。
購入するには以下の海外仮想通貨取扱所での取引になります。
- Binance
- Huobi
- Kucoin
- Okex
大手の仮想通貨取引所が対応しており購入は容易ですが、初めて購入される方はBinanceが分かりやすくておすすめです。
【まとめ】Status(SNT)はWeb3.0をけん引していく仮想通貨と言える
Statusについて解説しました。最後にブロックチェーンネットワークの利用普及に大きく貢献するかもしれないStatusの押さえておきたいポイントをまとめていきます。
- ブロックチェーンメッセンジャーアプリの提供
- Statusウォレット
- Web3.0ブラウザの公開
以上になります。Web2.0から3.0の移行は急激ではないですが確実に進んでいます。ですが一般利用に向けてのサービスやインフラはまだまだ発展途上です。StatusはWeb3.0のインフラを担うサービスを提供しており、多くのdAppsに対応できる強みを持っています。
まだSNTトークンの価格も安く、一般には期待度は低い部類になりますが、プロジェクトの将来性は非常に伸びしろがあり、投資先としては候補の一つになりえるのではないでしょうか。
執筆者 西村大樹