リップル社がインドの仮想通貨市場50%シェア獲得の見通しか

アメリカのリップル社で商品部門副代表を務めるAsheesh Birla氏はリップル社が構想するインド市場での展望について語りました。

その中で人口の面で強みのあるインドの巨大市場をターゲットにしていくことが分かりました。

インドでの仮想通貨市場のシェア拡大を狙う

リップル社で商品部門副代表を務めるAsheesh Birla氏は世界のビジネススクールであるペンシルバニア大学ウォートン校で開かれたフィンテック分野におけるスクーリングにて登壇し、リップル社が目指すインドで市場での展望について話しました。

Asheesh Birla氏によれば以前からインドでの展開に関して十分な議論を重ねてきたようでインド3大銀行を巻き込めば80%もの市場をシェアできると話しています。

さらに今後5年のうちにインドの人口の10億人が携帯電話を使って銀行システムにアクセスできるようになるだろうとも語り、リップルを採用した機関や潜在的な取引期間を含めると市場シェアの50%を獲得する見通しが立っていると発言。

経済発展の目覚ましいインドへのターゲット絞り込みは果たしてどうなるのか興味深いところです。

インド経済について

アメリカの諮問機関の国家情報会議によって提出された「国際トレンド2030:代替えされる世界」という報告書によれば2030年にはインド経済は2018年の中国経済と同様の成長率を持つだろうと予測しています。逆に中国は現在ほどの成長率は無くなるだろうとされています。

中国では一人っ子政策の実施で人口増加に歯止めをかけている影響もあり、労働人口の上昇が鈍化していくと鈍化していくとみられ、その一歩ではインドは2050年まで人口増加のピークには届かないとされています。

両者の人口を比較すれば2017年時点でインドが13億3900万人、中国が14億1000万人となっておりインドが肉薄している状況です。2024年にはインドが中国を抜き世界トップの人口になるとみられています。

インド政府の仮想通貨に対する姿勢

リップルがインド市場をターゲットとしていますが、インド政府が仮想通貨についてどのような姿勢をとるかも重要です。

インド政府は仮想通貨を禁止しない姿勢をみせ、「商品」として取り扱うことを検討しています。財務省高官によれば「コモディティ(商品)として許可することでトレーディングをより適切に規制することができるかもしれない」とも話しています。

一方でインドの中央銀行であるインド準備銀行はインドの銀行が仮想通貨関連事業と関係することを禁止すると4月に発表しています。

政府と銀行間で異なる姿勢をみせているインドにおいてリップル社がどのように切り込んで市場を開いていくのか注目されます。

執筆者 西村大樹

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